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スマートホーム(スマートハウス)の記事 2019.02.13

「結局、AIスピーカーって何ができるの?」という疑問へのシンプルな答えと葛藤

記事ライター:Yuta Tsukaoka
alyssa.play

家に遊びにきてくれた友人が必ず言う一言

目の前にAIスピーカーを置いて座っている男性

こういう仕事柄、私の家には7台のAIスピーカーがある。

リビングにはAmazon EchoSONOS Beam、寝室にGoogle Home、仕事部屋にはGoogle Home mini、Pixel Standに乗せたPixel3、そしてAmazon Echo SpotAmazon Echo Dotが稼動状態だ。

そういう状況なので日常的にAIスピーカーを使っている。もちろん、友人が遊びにきたときもそうだ。

映画を見ようという話になれば「OK,Google、電気を消して」スナックをこぼした奴がいれば「アレクサ、掃除して」とりあえずジャスティスリーグでも観ようぜということになれば「OK, Google、ジャスティスリーグを再生して」

すると、何度目かでこう聞かれる。

「AIスピーカーって、何ができるの?」
 

AIスピーカーは「スマホ」と同じ

スマートフォンに話しかける男性の様子

この質問にはいつも困る。AIスピーカー「だけ」では、天気予報を聞いたり目覚まし時計がわりに使ったり、簡単な質問に答えてもらったりということしかできないからだ。

しかし、友人からその質問が出るときに期待しているのは「AIスピーカーで“なにを動かせるの?”」であることは明確だ。であれば、答えは「いくらでも拡張できる」ということになるだろう。

これはスマートフォンに似ている。購入した状態のままでスマートフォンを使っていても、できることは限られる。電話やメール、SMS、検索くらいはすぐにでもできるが、たとえば運動のトラッキングをしようとか映画を見ようとかということになれば、アプリが必要になる。

これと同じように、照明を操作しようと思えばZigbeeゲートウェイとスマート照明が必要になるし、玄関キーを自動化したければNestなどのガジェットを買わなくてはならない。また、NetflixをAIスピーカーの指示でストリーミングしたければChromecastやスマートTVが必要だ。

つまり、アプリがそうであるように「自分の欲求に応じて装置を加えていく」と説明するとわかってもらいやすいだろう。
 

アプリは無料だが、IoTガジェットは有料

スマートフォンと豚の貯金箱

しかし、ここには問題もある。アプリはほとんどが無料だが、IoTガジェットが無料というのは聞いたことがない。

たとえば、家中の照明をスマート照明に差し替えようとすれば、IKEAのTRÅDFRI(トロードフリ)のような安価なものであっても2〜3万円は必要になるだろう。

結局のところ、そこまでして欲しいかと問われると多くの人がそうではない。ここに、ホームIoTのひとつの限界があると私は思う。スイッチを押して照明を点けるのと、AIスピーカーに指示して点けるのでは何が違うのだろう。

私はもちろん、後者のほうが楽しいし便利だと思う。しかし、そこに数万円の価値があるかと問われれば、言葉を濁さざるを得ない。こういう仕事だからこそ使っているという事実は無視できないのだ。

実際、こういう説明をしたことで「なるほどね」と言ったきり興味を失った友人たちをたくさん見てきた。

「AIスピーカーって何ができるの?」というこの質問は、結果としてホームIoTが「ガジェット好きのテックギークたちのためのもの」という域をまだまだ脱していないと実感させられる質問でもある。
 

相対的・心理的な価格はいつか下がるだろうか

スマートフォンとAIスピーカーを並べて置く様子

私は、それでもホームIoTが人々の生活に資すると信じている。だからこそ、率先してガジェットを(自腹で)買い、試し、記事にしている。

私1人の行動で何かが大きく変わるとまでは考えていないが、この便利さをより多くの人が知る状況になれば、需要が高まり価格は下がっていくだろうと期待している。ポイントは、これまでの製品と比べてどの程度の価格上乗せで済むかという「相対価格」と、それを許容する「心理的な価格」だろう。

電球で考えるとわかりやすい。伝統的な白熱電球はいま100円で買えるが、LED電球はまだ1000円を超える。しかし、電気料金の安さや寿命の長さ ーー総合的に見て「エコ」であることが評価された結果、10倍という価格差を人々は許容しているのだ。心理的な価格が下がっているということだろう。

同じように、スマート電球もまずは需要が高まることで(LED電球と比較して)相対的な価格が落ちていくと同時に、「便利さ」が評価されて心理的な価格も落ち着くだろうと考えている。

それがいつになるか。市場をよく見て予測していきたい。

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