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スマートホーム(スマートハウス)の記事 2018.11.22

ホームIoTの限界は「電源」 老舗窓メーカーの施錠管理ガジェットがスゴイ!

記事ライター:Yuta Tsukaoka
alyssa.play

そもそも、ほとんどの住宅がIoTを前提に作られていない

電源ケーブルと家の模型

GoogleとAmazon(とAppleとLINE)によるAIスピーカー戦争は、その当然の帰結として家庭のIoT化を推し進める結果となった。各社からホームIoTガジェットが発売されている。

代表的なのは、やはり照明。PhilipsのHueや、私も過去の記事で消化しているIKEAのトロードフリが有名どころだろう。ほかにも各社が発売しているが、アプリの使い勝手や入手のしやすさから言うと、この2つに敵うものはない。

あとは家電類。アイロボットのルンバを筆頭に、冷蔵庫やエアコン、洗濯機、電子レンジとIoT化の波が押し寄せている。

これら2つの共通点がおわかりだろうか。

当たり前過ぎて気付きにくいところだが、照明や家電は当然ながらもともと電源につながっているのだ。だからこそ、IoTの機能を難なく組み込むことができる。あたりまえのことを書いていると思っているだろう。しかし、これが意外と重要なのである。

そもそも、いまある住宅の99パーセント以上は、今のようなIoTの波がくることは考えられずに作られた。私がオフィス兼自宅としているマンションも、比較的新しいので各部屋のコンセントは豊富にあるものの(物件探しのとき、これが決め手だった)、それらはすべて部屋の角に配置されているため、たとえば部屋の中心にあるべきAIスピーカーを設置するには電源を延長しなくてはならない。

 

電源供給のできない環境でのIoT

タコ足電源に複数のアダプタを差している様子

それでも、決して無理というわけではなくなんとかやっている。しかし、たとえば窓やドアの施錠管理をするガジェットを導入するとしたら?そこへ電源を共有するのは簡単なことではない。電源ケーブルを延ばしてくればできなくはないだろうが、窓やドアそのものの使い勝手を制限してしまい本末転倒だろう。

なので、そういったガジェットは電源消費の少ない無線通信規格であるZigbeeを採用してボタン電池で数ヶ月から数年という稼働を実現している。が、家のセキュリティに関わるドアや窓にとりつけるガジェットの電源が失われたとき、それに気付かなかったら? それを恐ろしいと感じる人も多いだろう。旅行などで長期不在のときであればなおさらだ。

そんな不安を解消するガジェットが登場した。それが、老舗窓メーカーであるYKK APの「ミモット」である。

 

無電源で稼働する施錠確認ガジェット

戸締り安心システム「ミモット」の商品画像
(画像引用:https://www.ykkap.co.jp/company/japanese/news/detail.html?s=20181112)

ミモットは、窓に取り付けるクレセントセンサーとドア用のサムターンセンサー、信号受信機から構成され、専用のプライベートクラウドで稼働する。受信機にはもちろん電源が必要だが、センサーは無電源で利用できるのが新しいポイントだ。

先ほども書いたように、窓やドアは電源をひいてくるのが難しい。そして、電源が切れたときのデメリットが大きいが、それを解決するアイディアがなかなか生まれずにいた。この「ミモット」は、クレセント錠やサムターンを「回す」ときに生じるわずかな動きから微弱電流を生み出し、それで稼働するのだ。すごい。なんというアイディアだろうか。

もちろん、ただのセンサーなので鍵を代わりに閉めるということはできない。しかし、GPSで利用者の位置を検知し、自宅から離れたのに窓が空いているというようなときには通知してくれるという。代わりに鍵を閉めるような仕組みを導入したら、無電源は実現できなかっただろうからいい落とし所だろう。

しかも(賃貸住宅では自己責任にはなるが)利用者が自ら設置することが可能だ。

 

これからは無電源IoTが増えていくはず

複数人が屋外で立つ様子と充電マーク

ドアや窓といった重要度の高いカテゴリにこの製品が出たことは喜ばしい。なにより、これだけ小さな振動で動作できるとすれば他の場面でも利用できるだろう。

たとえば人感センサーを重量感圧方式にして人が上を移動した際の振動から電源をとるとか、冷蔵庫を開け閉めする振動でセンサーを動作させて住人の生存確認をする仕組みを構築するとか、派生する製品のアイディアは尽きない。

これからのホームIoTのキーワードは「無電源」。ぜひ覚えておいてほしい。

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