Pixel3は、AIスピーカーとスマホのハイブリッド
(撮影:Yuta Tsukaoka)
昨年11月に発売されたPixel3を筆者も今年になってようやく手に入れた。アンボクシング(開封の儀)やカメラ、その他スマホとしての基本機能の解説やレビュー記事はすでに溢れているので、iedgeらしく「AIスピーカーとしてのPixel3」について解説したい。
まず言えるのは、これが「AIスピーカーとスマホのハイブリッド」であるということだ。
本記事の前編でも少し触れた「Pixel Stand」という純正充電スタンドを利用することで、そこに立てかけておけばGoogle Assistantが待機状態になり、AIスピーカーのように「OK、Google」の呼びかけに応えるようになる。
つまり、持ち歩いている間はスマートフォンであり(当然だ)、家で充電中はAIスピーカーになるというわけだ。
Pixel Standを検討すると必ず浮かぶ疑問
Pixel3に興味を持ち、すこしでもPixel Standの購入を検討したユーザーが共通して持ったであろう感想がある。「これ、なんでAIスピーカーよりも高いんだ?」という当然の疑問だ。
Pixel Standは9,504円(執筆時点の税込価格。以下全て同じ)、Google Home miniは6,480円なので、3,000円以上も高い。しかも、Google Home miniはしょっちゅう半額セールをやっているので、Pixel Standを買う理由が希薄だ。
もちろん、GoogleもPixel Standを消費者に買わせるための方策には余念がない。なんと、サードパーティの無線充電器では急速充電モードが制限されているのだ。
つまり、AIスピーカーとしてPixel3を使いたいかどうかに関わらず、無線の急速充電が必要な消費者には他の選択肢がないというわけだ。
ちょっとひどすぎないだろうか?
Pixel StandとPixel3の組み合わせは「安価なAIディスプレイ」になる
(撮影:Yuta Tsukaoka)
とはいえ、「Don’t be Evil(悪を為すな)」が社是のGoogleだ。当然、価格なりのメリットが消費者にあると信じて擁護してみたい。
まず、Google Home miniと比較して便利なのは、当然ながら「画面があること」だろう。
たとえば、分かりやすいところだとGoogle Home miniを始めとした外部スピーカーで再生中の楽曲を画面に表示してくれる。筆者はだいたい音楽を流しながら仕事をしているので、まぁまぁ気が利いているなという程度には評価しているポイントだ。
また「近くのパン屋さんは?」というような質問では地図と近隣のパン屋を一覧で画面表示するのも便利といえば便利だろうか。
「2001年宇宙の旅の主演俳優は?」のような質問にも、いくつか参考サイトを画面上に表示してくれる。
今のところ、Google Assistant搭載のAIディスプレイは「Google Home Hub」を始めとして日本未発売だし、ドル価格で見ればPixel Standよりも高価なので、ひとつのメリットと言えるだろう。
しかしあと1歩、頑張ってほしい