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スマートホーム(スマートハウス)の記事
2019.02.22
2019.11.25

IoT(モノのインターネット)とは?身近な事例からビジネスでの活用アイデアとメリットデメリット

記事ライター:iedge編集部

ここ数年の間にIoTという言葉が頻繁に聞かれるようになりました。なんとなく言葉の意味は分かっているものの、IoTによって具体的に何ができるのか、その詳しい仕組みまでは分かっていないという方も多いのではないでしょうか。

今回はIoTの簡単な概要や市場規模IoTの仕組み具体的な活用事例などを余すところなく紹介していきます。この記事を最後まで読んでいただくことで、IoTを生活やビジネスに活かせるヒントを得ることができます。

企業のなかにはIoTを活用して業務改革に取り組んでいるところも多いですが、自社で具体的に何から取り組めば良いのか分からないという方もぜひ参考にしていただけると幸いです。

IoT(モノのインターネット)とは何か?

IoTのイメージ画像

IoTとは「Internet of Things」の略称で、日本語に直訳すると「モノのインターネット」という言葉になります。パソコンやスマートフォン、タブレットのような端末だけではなく、今までインターネットとは無縁と思われていたあらゆるものがインターネットにつながり、これまでにない新たな価値を生み出すことが期待されています。

IoTという言葉が誕生したのは2010年代になってからのことですが、実はIoTという言葉が生まれる以前からその概念は考えられていました。しかし、IoTの要となるセンサーや通信用デバイスが高額であったり、インターネット自体もまだまだ普及前の段階であったため一般的には浸透しづらかったという背景があります。

IoTの考え方に似ているテクノロジーとして、M2Mというものがあります。M2Mとは「Machine to Machine」の略称で、その名の通り機械同士が通信を行いデータのやり取りをする仕組みのことを指します。

IotとM2Mの違い

M2M 【機械同士で機能し、その間で完結する】エレベーターのように機械が機械の動きをコントロールするほか、得られた情報はシステム内で完結するのが特徴
IoT 【人間が介したり、インターネットに接続したりする】M2Mで収集されるような情報をインターネットで収集したり、クラウド上で情報を共有したりできるので、ビッグデータ化できる

センサーを介して機械が通信するIoTと仕組みは似ているのですが、M2Mの場合は人間が介在することがなく、機械が機械を制御するといった用途で使われることが多いです。これは工場の生産ラインやエレベーターなど、長時間にわたって定常的な制御を行う必要があるものに対して有効な方法です。

IoTにおいても機械が機械を制御するということもありますが、それはあくまでも機能のひとつに過ぎません。機械同士だけではなく、人がモノを制御したり、モノから人に通知して知らせるといった機能を有しているのがIoTの特徴です。

また、IoTはAIと組み合わせることもできます。

IoTとAIの違い

AIのイメージ画像

IoTを語るうえで欠かせないのがAIの存在です。アルファベットで表記されており、似たシーンで出現するワードなので混同されがちな両者ですが、実はまったく異なるものであることを覚えておかなくてはなりません。

それぞれの特徴と違いについて詳しく解説していきましょう。

IoTの特徴

IoTとAIは人間の体に例えると理解しやすいでしょう。

まず、IoTとは人間の五感に相当するものといえます。手触りや温度、味、見た目、音などを感じる(情報を得る)ことを目的としています。この部分はIoTのデバイスやセンサーが相当する部分ですが、それを頭脳に伝えるための神経の働きをしているのがネットワークの部分です。

人間にとっての手触りや温度といった情報は、IoTの世界ではデータというものに置き換えて考えることができます。

AIの特徴

AIとは人口知能という意味です。その名の通り、人間に例えると脳に相当する部分といえるでしょう。

人間の場合、手触りや温度といった情報は神経によって脳に届いて初めて認識します。IoTとAIの関係も同様に、IoTで得られた情報は何らかの処理をしないと活用することができません。

IoTをデータの収集のみに活用し、人間がデータを処理したり管理するという使い方もできますが、もっとも多いのはIoTとAIを組み合わせてシステムを設計するという方法です。

時間や温度などの条件をAIが判断し、それに適した命令を与えるというのがオーソドックスなパターンです。このように、IoTとAIはそれぞれまったく違う役割を果たすものであり、双方が揃って初めて十分な役割を果たすことができます。

 

IoTの仕組みとは? 簡単に解説

IoTは主に「デバイス」「センサー」「ネットワーク」「情報端末」という4つの構成から成り立っています。どれかが欠けてしまうとIoTとしての機能を果たすことができなくなるのですが、これらはどのような役割を果たしているのでしょうか。

4つの構成についてそれぞれ詳しく見ていきましょう。

デバイス

デバイスとはIoTに接続する「モノ」のことです。自動車家電製品カギ財布などの貴重品をはじめとして、IoTに接続するものすべてが対象となります。

現在実用化されているものの中から分かりやすく例を出すとすれば、スマートウォッチが挙げられます。スマートウォッチは運動量などを計測するために腕に身につけますが、ネットワークに接続されていることで即座にスマートフォンでデータが確認できます。

センサー

IoTの影の主役ともいえるのがセンサーです。さまざまなデータを計測するために、デバイスに取り付けられます。先ほどのスマートウォッチを例に出すと、運動量を計測するためのセンサーが該当します。

スマートウォッチはセンサーが取り付けられていることで初めてその役割を果たすことができます。センサーがなければIoTデバイスではなくなるため、まさに要の部分といえるでしょう。

ちなみにIoTデバイスに搭載されるセンサーは多種多様です。気温や湿度を計測したり、扉の開閉などの動きを知らせたりするものもあります。デバイスの役割に応じて適したセンサーを選ぶ必要があります。

ネットワーク

デバイスとセンサーによってデータを収集したら、情報端末までデータを転送しなければなりません。ここで重要なのがネットワークです。インターネット通信を行う際にはWi-Fiや携帯電話のネットワークを利用しますが、IoTの場合はこの他にBluetoothを利用するケースもあります。

たとえば農業や漁業にIoTを活用しようとした場合、情報端末とデバイスの物理的な距離が長くなってしまうことも少なくありません。この場合はBluetoothの信号が届かないため、携帯電話ネットワークなどを活用するケースが多いです。

ちなみに、現在の携帯電話ネットワークはLTE(4G)とよばれる規格が主流ですが、近い将来「5G」という新しい規格が登場します。5GはこれまでのLTEに比べて圧倒的に高速で大容量の通信を可能にします。

現時点ではまだ実用化されていない技術ですが、5Gが登場するとIoT化が一気に前進すると考えられているのです。

情報端末

デバイスで必要なデータを収集したら、最終的にユーザーに対して目に見える形で表示させなければなりません。パソコンやスマートフォンなどが情報端末に相当するものです。

スマートウォッチの場合は、あらかじめスマートフォンとBluetoothでペアリングしておくと自動的にデータが転送されます。スマートフォンで受け取ったデータは、専用のアプリケーションなどで開くとユーザーが見やすいデータとして表示されます。

アプリケーションの管理画面は製品によっても見やすさが異なるため、ユーザーにとってはIoT製品を選ぶうえで大きなポイントにもなります。

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IoTで実現できること・活用事例

 

IoTの製品によって実現できること

スマートウォッチを操作する様子

IoTの基本的な仕組みは「デバイス」、「センサー」、「ネットワーク」、「情報端末」の4つから構成されていることを紹介してきましたが、実際にIoTによって何が実現できるのでしょうか。

ここからは、IoTで実現できることとして基本的なものを3つ紹介していきましょう。

データを収集する

センサーによって取得されたデータを収集することはIoTの代表的な用途です。たとえば体温や血圧、脈拍、温度や湿度など、センサーの種類によって取得できるデータの種類は無限にあります。

デバイスを制御する

データを収集し、その結果に合わせてデバイスを制御することも可能です。たとえばエアコンなどの空調設定を変える、決まった時間になったら植物やペットなどに水を与えるといったものです。

データを収集するだけではなく、IoTをより実用的に活用するために必要不可欠な機能といえます。

デバイス同士で通信する

データの収集やデバイスの制御よりもさらに複雑な処理を実現するのがデバイス同士での通信です。気温や湿度、雨量など複数のデータを参照し、特定の条件となった場合に水を撒くといった条件付きの制御を行う場合に必要不可欠なものです。

 

IoTの活用事例は意外と「身近なもの」ばかり

スマートホームのイメージ画像

IoTを活用しようと考えたとき、具体的にどのような場所にどのような用途でデバイスを設置するのが効果的なのでしょうか。IoTに適した場所をいくつか取り上げると同時に、具体的な用途を紹介していきましょう。

オフィス内のトイレにIoT?

オフィス内でトイレを利用しようとしたとき、個室に空きがなく困ったという経験はないでしょうか。個室内でスマートフォンを開くと、思っていた以上に時間が過ぎてしまっていたということも少なくありません。オフィスで働く人が多いビルほどトイレは混雑しがちな傾向にあります。

そこで、オフィスの個室トイレに入って一定時間以上が経過すると警告音が鳴ったり、警備員が駆けつけるといったIoTソリューションのニーズが高まっています。

賃貸アパートで高まるニーズ

一人暮らしの人にとって空き巣の被害に遭うリスクはゼロではありません。また、ペットを飼っている場合も留守中にトラブルが起こっていないか不安になるもの。

そこで、自宅の中に防犯カメラを設置し、何らかの動きを感知した場合にスマートフォンに映像を転送することもできます。賃貸アパートやマンションなど、個別に警備会社との契約ができない場合であっても手軽に防犯設備を用意することが可能です。

スマートホーム化の入り口として

「スマートホーム」という言葉を耳にしたことがある方も多いと思いますが、照明やテレビ、エアコンなどをスマートスピーカーで制御できるIoTソリューションが注目を集めています。

家電製品が多いとリモコンの数も多くなり、テーブルの上が煩雑になりがちです。しかし、スマートホームを実現することによってテレビの音量やチャンネルの変更、エアコンの温度管理などを言葉で話してコントロールすることが可能となります。

現在利用中のほとんどの家電製品を買い換える必要はなく、スマートスピーカーと専用のコントロールデバイスを用意するだけでスマートホームを実現できます。

このほかにも、アイデア次第でIoTが活用できる場所は無限にあります。屋内だけではなく、屋外対応のセンサーやデバイスなども存在しており、一般ユーザーから法人ユーザーに至るまで幅広くIoTを活用することが可能です。現在困っていることや解決したい問題がある場合、IoTの技術を応用することで対応できるかもしれません。

 

wi-fiやBluetoothの役割とは? IoTと無線技術の関係性

スマートフォンと無線ネットワークのイメージ画像

IoTを活用するうえで重要となる無線技術。一口に無線といっても、Wi-Fiや携帯電話ネットワーク、Bluetoothなど多岐にわたります。そこで、IoTで活用される無線の種類と特徴について紹介していきましょう。

Wi-Fi

インターネット接続用のネットワークとしても一般的となったWi-Fi。正式な規格の名称としては「IEEE 802.1a/b/g」が使われ、通信速度や通信範囲によってa/b/gの規格が変わります。自宅や小規模なオフィスなど、半径十数m程度までの範囲の通信に適しています。

携帯電話ネットワーク

屋外などWi-Fiの通信範囲外の場所に適しているのが携帯電話ネットワークです。IoT用のセンサーから発信されるデータはそれほど容量も大きくなく、低速の通信速度であっても十分利用できることがほとんど。

そのため、通信各社では一般的な携帯電話料金に比べて大幅に安くIoT専用プランとして提供しています。一般ユーザー向けに提供されているものではなく、法人向けプランとして提供しているキャリアがほとんどです。

Bluetooth

デバイスと情報端末を常に至近距離で使用するような場合はBluetoothでの接続が最適です。主な用途としてスマートウォッチなどのウェアラブルデバイスに多く採用されている無線規格でもあります。

LPWA

Wi-FiやBluetoothは耳にしたことがあっても、「LPWA」という規格を初めて耳にした人も多いのではないでしょうか。LPWAとは「Low Power Wide Area」の略称で、IoT向けの通信方式として今もっとも注目を集めています。

その名の通り「低電力で広範囲」な通信を可能とし、IoTとの相性は抜群に良いです。なかでも低電力である点は見逃せないポイントで、特に電源の確保が難しい屋外などで活躍します。デバイス内蔵の電池は1年以上交換が不要で、あらゆる用途に活用が可能です。

LPWAの実用化事例はまだまだ少ないですが、IoTが広く活躍する社会のなかでは重要な無線通信規格となります。

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市場におけるIoTの影響とは?

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