iedge
  • iedge
スマートホーム(スマートハウス)の記事
2019.02.12
2019.12.25

AIスピーカーは「ちょっとアホ」くらいで付き合ったほうがいい

記事ライター:Yuta Tsukaoka

天才だと思うから失望する

電源を切られているAIスピーカー

AIという言葉が盛んにメディアに出るようになって数年になるが、いまだに多くの人の頭の中では「AI=全知全能」といった勘違いがある。そのAIを冠した「AIスピーカー」もまた、全知全能 ――少なくとも人類よりも頭がいいと思っている人も多いだろう。

自宅で7台ものAIスピーカーを稼働させて使い倒している筆者の目から見ると、それは大いなる間違いだ。AIスピーカーはアホなのである。

そこで、AIスピーカーを導入したて、またはこれから導入しようと考えている読者が失望しないよう、AIスピーカーがいかにアホなのかを紹介しよう。

信じられないような聞き間違い

男女がAIスピーカーに話しかけている様子

いちばんよくあるシチュエーションがこれだ。

たとえば「OK,Google、リビングの電気を消して」と言ったのに「リビングデッドについての説明はこちらです」とウィキペディアを読み上げるというようなことは、かなりよくある。

もう眠いのに煌々と明かりのついた部屋で機械音声が読み上げる「リビングデッド」のウィキペディアを聞いている時間は、一種のコンテンポラリーアートさえ思わせる。

何を聞いても「すみません、ちょっとむずかしいです」

これもしょっちゅうあるシチュエーションだ。昨日まで ――いや、さっきまでできていたことが急にできなくなるのも、AIスピーカーの特徴である。

さっき点けたライトを消すために「Alexa、寝室のライトを消して」と頼んでも「すみません、まだわかりません」と答えたりするのだ。

「いや、さっき君が点けてくれたあのライトだよ」などと言っても無駄なので、もう一度、ゆっくり、心を込めてお願いするしかない。

 次ページ >
映画を見るときにも・・・

アレックスやアレクサンドラが登場する映画を見るときにはマイクをオフにする

自宅のテレビで映画を見ている様子

1日の仕事を終えて、軽い夕食を摂ってからハイボールを片手に映画を見るのが私のささやかな楽しみなのだが、そんなときにも注意が必要だ。

アレックス、アレクサンドラ、アレクサンドリア、アレクサンドロスといった名前の登場人物がいないかどうか、ネタバレに最新の注意を払いながら映画情報を調べてからでないと、安心して休息もとれない。

もうおわかりだろうが、これらの名前を自分と勘違いしたAmazon Echoが反応してしまうのだ。当然、そのあとに続くセリフは彼ら(彼女ら)にとっては意味不明なので「すみません、まだわかりません」と言い始める。

ひどく興ざめだ。

考え込みすぎて、失敗する

ちょっとレアなパターンだが、AIスピーカーが考えすぎておかしなことを言い出すこともある。

これまででもっとも驚いたのは「リビングの照明を消して」とお願いしたAmazon Echoが「リビングのテラスアキラというデバイスが見つけられませんでした」と言い出したときだろう。

その瞬間には何がおこっているのか分からずに私のほうがフリーズした。そう、「照明」をきちんと聞き取った上で、なぜか訓読みに変換して「テラスアキラなんていうデバイスは存在しない」と主張しているのである。

なんでこんなことが起こるのか頭の中を覗いてみたいが、分解するとサポートが受けられなくなるのでやっていない。

やっぱりAIスピーカーはアホである

笑顔でAIスピーカーを見ている女性

こういった話は挙げていくときりがない。そういうものだと割り切って付き合わないとAIスピーカーに失望するのに3日はかからないだろう。

そこで、ひとつコツを教えよう。

AIスピーカーにお願いするときには「5歳になる姪っ子が手伝いに来てくれている」と思っておくことだ。

5歳だから、まだきちんと聞き取ることができないこともあるし、さっきまでできたことが急にできなくなる(やりたくなくなる)こともある。そして、子供の脳内は大人よりずっと複雑なのでこちらが想定していない答えが返ってくることもある。

そう考えておけば、AIスピーカーはなかなかいいパートナーになるだろう。

<このライターの記事をもっと読む>
AmazonEchoとGoogleHome 秘書として有能なのはどっちだろう
2019年はこうなる!? ホームIoTに訪れる3つの変化を大予想

関連記事

未来の住まいがここに!スマホや声で家電を操作できる 大阪の最新スマートホームショールームに行ってきた

  大阪に新たなスマートホームの体験拠点が誕生した。 株式会社アクセルラボ(本社:東京都新宿区)は、ハウスメーカーやディベロッパー、管理会社などの不動産事業者向けスマートホームサービス「Sp ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事 2024.05.14

Roborock S8 Pro Ultraにロボット掃除機の未来を見た

ロボット掃除機を買い替えた  2023年10月、コロナ禍で少しだけ流行った地方移住ブームに乗り切れなかった私は、今更になって都内から地方都市への移住を果たした。東京都の地区40年-14平米ワンルームマ ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事 2023.12.04

着実な広がりを見せるスマートホーム市場〜最新の動向についてアクセルラボが発表〜

 スマートホームサービス「SpaceCore」(スペース・コア)などを手がけるアクセルラボが、消費者と不動産事業者を対象に「スマートホームに関する調査報告会」を行った。  同調査は、全国の18~69歳 ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事 2023.09.05

Qrio Smart Lockなら、鍵をシェアすることができて、スマホで解錠できる!

Qrio Smart Lockなら、まるで鍵を開けるかのようにスマホを操作するだけ Qrio Smart Lockは、スマートロックサービスです。 鍵をドアに設置する際の工事も不要です。鍵につけさえす ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事 2019.11.28

これからのスマートホームには欠かせないAIについて知っておこう!

そもそもAIって何? AI(Artificial Intelligence=人口知能)は、人間が行う様々な作業や活動をコンピューターなどで模倣し、人間と同じような知能の実現を目的としたソフトウェアおよ ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事 2019.11.28

人の感情に共感する次世代のAIロボット「JIBO」とは?

多くの可能性を秘めた新型AIロボット「JIBO」 JIBOは、アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)のシンシア・ブリジール准教授により開発されました。 その後、2014年にIndiegogoのク ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事 2019.12.03

Copyright© iedge , 2024 AllRights Reserved.