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スマートホーム(スマートハウス)の記事
2019.05.23
2019.12.18

【賃貸OK】実例でわかる・すぐできる自宅IoT! vol.5 ― 自動化編 ―

記事ライター:Yuta Tsukaoka

賃貸住宅に住む筆者が、自宅をIoTホーム化するにあたって用意したガジェットや、それらを設置する上での注意点をまとめたシリーズ記事の最終回となる5回目は、ここまでに紹介してきたホームIoTガジェットをどのように使っているのかをご紹介しようと思う。

ホームIoTガジェットの操作方法は、大きく分けて2つ。
ひとつが「スイッチやAIスピーカーを経由した操作」で、もうひとつが「センサーなどを利用した自動操作」である。

それぞれ、利用シーンによって使い分けるべきという話はこのシリーズの第1回目で書いたので省くが、要するに「利用シーンを想像する」ことが何より重要だ。

では、実際に設置した後どのような設定が必要なのか、この記事でご紹介しよう。

AIスピーカーの「ルーチン(定型アクション)」を利用した操作

過去に「シーンとルーチン」の使い分けについては記事にしているので、設定の細かい話はそちらの記事を読んでいただくとして、私の家で実際に使っているルーチン(定型アクション)をご紹介しよう。

※ 1つの指示で複数の操作を完了させることをGoogle Homeでは「ルーチン」、Amazon Echoでは「定型アクション」と呼ぶ。この記事では以後「ルーチン」で統一する。

就寝前

寝室に設置したGoogle Home(撮影/筆者)

ベッドに入ってから「キッチンの明かりがついたままだ…」とか「テレビがついてるけどリモコンが遠い…」といったシチュエーションでいやいや身体を起こしたことのある人は少なくないと思う。
そういった悩みを解決し、さらに良質な眠りへと誘導するためのルーチンを設定している。

ルーチンの起動ワード:おやすみ
<ルーチンの内容>
1.リビングの間接照明の照度を20%まで落として常夜灯にする
2.その他で点いている照明とテレビがあれば消す
3.明日の起床時刻を尋ねる
4.明日の天気予報を読み上げる
5.「眠るためのプレイリスト」を音量20%で再生する
6.寝室のスタンドライトの明かりを5%まで落とす

以上のような内容だ。
ポイントは「常夜灯を設定する」ことと「眠るためのプレイリストを再生する」こと。Spotifyと連携させているので、自分で作ったプレイリストを自動再生するように設定している。また、スマート電球の多くは輝度を調整可能なので、トイレへアクセスするときに必ず通るリビングの照明を落として常夜灯代わりにしているのだ。

仕事を始める前

筆者の仕事机。Google Home miniとAmazon Echo spotがあるのが分かるだろうか(撮影/筆者)

私は自宅で仕事をしているので、いざ仕事というときに気が散らないよう、ルーチンである程度の用事を済ませられるようにしている。
私のような環境でなくても、内容を調整すれば「外出前」のようなタイミングでも転用可能な内容だろう。

ルーチンの起動ワード:おはよう
<ルーチンの内容>
1.「おはようございます、今日は◯月◯日、現在の時刻は◯時◯分です」と答える
2.デスクライトをオンにする
3.サーキュレーターをオンにする
4.仕事部屋以外で点いている照明があれば消す
5.今日の予定を読み上げる
6.最新のNHKニュースを読み上げる
7.「今日も一日がんばりましょう」と言う

「2〜4」の照明と家電の操作の設定を変えれば、外出する直前のルーチンとして使えると思う。
私はこのルーチンが展開されている間に、新聞の朝刊を開いて気になる記事をチェックし、終わればそのまま仕事にかかる。

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ルーチン以外での自動化

ルーチン以外での自動化

私が自宅に導入しているスマート電球、IKEAの「TRÅDFRI(トロードフリ)」シリーズはオプションの人感センサーを組み合わせることで自動点灯ができるので、キッチンと洗面所はその方法で照明の自動化をしている。詳しくはシリーズの第3回目「スマート電球編(後編)」で詳しく書いているのでそちらを読んでほしい。

リビングの片隅に設置されたロボット掃除機(撮影/筆者)

その他に自動化しているのが、ロボット掃除機だ。
Nature Remoを利用して操作しているが、実はNature Remoには人感センサーも搭載されている。そこで、私の仕事中(10時〜19時)で人感センサーが無人を検知してから30分後に起動するように設定した。
ほぼ毎日、昼食のためにリビングへ移動する前の時間で掃除を完了させてくれる。ときにはリビングで原稿を書くときもあるので、その場合には遠慮してくれるというわけだ。

また、第4回目の「家電操作編」でも触れたが、ベタを飼っている仕事部屋の水槽は「フィルターがオフになったら5分後に再起動」するようにスマートプラグを設定している。ベタは泳ぎが下手なので、餌やり中は水流がないほうが飼育上いいからだ。
ちなみに、オフの操作はGoogle Homeに「フィルターオフにして」と言うだけである。

まとめ:間取り・照明の位置・Wi-Fiの設定・家電の棚卸しを確認してから生活スタイルに合わせて考えよう

このシリーズでは5回に渡って、賃貸住宅で可能なIoTホーム化について紹介してきた。
まずは部屋の間取りや照明の位置を確認し、購入したいガジェットと自宅Wi-Fiの設定が合うか(2.4GHz帯の電波が利用可能か)を確かめた上で、どこをIoTによる自動化の対象とするのかを考えよう

シリーズ全体のリンクを張っておくので、気になるところをぜひ読んでみてほしい。

vol.1 準備編 何を自動化し、何を自動化しないのか考える
vol.2 スマート電球編(前編) 電球サイズとWi-Fiの確認
vol.3 スマート電球編(後編) 人感センサーと物理スイッチの使い分け
vol.4 家電操作編 家電の棚卸しと間取りに応じたガジェットの配置

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