賃貸住宅に住む筆者が、自宅をIoTホーム化するにあたって用意したガジェットや、それらを設置する上での注意点をまとめたシリーズ記事の最終回となる5回目は、ここまでに紹介してきたホームIoTガジェットをどのように使っているのかをご紹介しようと思う。
ホームIoTガジェットの操作方法は、大きく分けて2つ。
ひとつが「スイッチやAIスピーカーを経由した操作」で、もうひとつが「センサーなどを利用した自動操作」である。
それぞれ、利用シーンによって使い分けるべきという話はこのシリーズの第1回目で書いたので省くが、要するに「利用シーンを想像する」ことが何より重要だ。
では、実際に設置した後どのような設定が必要なのか、この記事でご紹介しよう。
AIスピーカーの「ルーチン(定型アクション)」を利用した操作
過去に「シーンとルーチン」の使い分けについては記事にしているので、設定の細かい話はそちらの記事を読んでいただくとして、私の家で実際に使っているルーチン(定型アクション)をご紹介しよう。
※ 1つの指示で複数の操作を完了させることをGoogle Homeでは「ルーチン」、Amazon Echoでは「定型アクション」と呼ぶ。この記事では以後「ルーチン」で統一する。
就寝前
ベッドに入ってから「キッチンの明かりがついたままだ…」とか「テレビがついてるけどリモコンが遠い…」といったシチュエーションでいやいや身体を起こしたことのある人は少なくないと思う。
そういった悩みを解決し、さらに良質な眠りへと誘導するためのルーチンを設定している。
ルーチンの起動ワード:おやすみ
<ルーチンの内容>
1.リビングの間接照明の照度を20%まで落として常夜灯にする
2.その他で点いている照明とテレビがあれば消す
3.明日の起床時刻を尋ねる
4.明日の天気予報を読み上げる
5.「眠るためのプレイリスト」を音量20%で再生する
6.寝室のスタンドライトの明かりを5%まで落とす
以上のような内容だ。
ポイントは「常夜灯を設定する」ことと「眠るためのプレイリストを再生する」こと。Spotifyと連携させているので、自分で作ったプレイリストを自動再生するように設定している。また、スマート電球の多くは輝度を調整可能なので、トイレへアクセスするときに必ず通るリビングの照明を落として常夜灯代わりにしているのだ。
仕事を始める前
私は自宅で仕事をしているので、いざ仕事というときに気が散らないよう、ルーチンである程度の用事を済ませられるようにしている。
私のような環境でなくても、内容を調整すれば「外出前」のようなタイミングでも転用可能な内容だろう。
ルーチンの起動ワード:おはよう
<ルーチンの内容>
1.「おはようございます、今日は◯月◯日、現在の時刻は◯時◯分です」と答える
2.デスクライトをオンにする
3.サーキュレーターをオンにする
4.仕事部屋以外で点いている照明があれば消す
5.今日の予定を読み上げる
6.最新のNHKニュースを読み上げる
7.「今日も一日がんばりましょう」と言う
「2〜4」の照明と家電の操作の設定を変えれば、外出する直前のルーチンとして使えると思う。
私はこのルーチンが展開されている間に、新聞の朝刊を開いて気になる記事をチェックし、終わればそのまま仕事にかかる。
ルーチン以外での自動化