コーヒーの抽出で味の向上、安定に役立つコーヒースケール。IoTに対応したアカイア「パール」では、アプリ上で注入するお湯の量を可視化し、ハンドドリップの腕をぐんと向上させることが可能です。
前回に引き続き、「acaia Coffee」アプリを使用し、メインの機能である「ブリューイング プリント」を解説していきます。
「acaia Coffee」アプリを開き、メニューから「コーヒーノート」を選択します。
「ブリューイング プリント」をタップします。
豆の重量を量ります。
チェックボタンをタップすると、必要な水の量が表示されます。豆名やグラインド、温度などの項目は手動で入力・変更可能です。
抽出器具はリストから変更します。器具によって抽出にかかる時間等が異なります。
抽出器具などの準備が終わったら、再生ボタンを押して、お湯を注ぎブルーム(蒸らし)を開始します。
グラフの曲線は注水スピード(秒ごとに注がれた量)、水色は注水された総量を表しています。ブルームのカウントダウンが0になったら2回目の注水を始めます。
残り時間に合わせて指定された量のお湯を注ぎます。終わったら「完了」をタップ。
抽出の軌跡が記録されました。評価やメモを記録して「保存」をタップ。
スマホのカメラを起動して写真を記録したりSNSに公開することもできます。
抽出のポイントは、設定された時間に終わるように滑らかにお湯を注いでいくことですが、アプリの画面とお湯の両方を見ながらスムーズに行うには慣れが必要です。最初は空の容器と水で練習したほうが良いかもしれません。
アプリの表示に合わせて注ぐだけでプロのハンドドリップが再現できる
キーコーヒーがアカイアと共同開発したアプリが「Brewmaster JP」(iOS/Android対応)です。「なぞり描き」機能には、キーコーヒーが販売する豆を中心にプロによるお手本が用意されており、表示されたグラフの通りにお湯を注ぐことでベストな抽出を可能にしています。
※「なぞり描き」機能を有効にするには、コード「1111-2222-3333-4444」もしくはパスワード「0000」を入力します(詳細はキーコーヒーのサイトを参照してください)。
「なぞり描き」→「オフィシャル」と進むと、手本となるマスタープリントの一覧が表示されます。手持ちの豆がここにない場合は、「標準」を選択するとよいでしょう。
マスタープリントを選択し、「スタート」をタップしたら、グラフの形に合うようにお湯を注入していきます。これも少し慣れが必要ですが、最初からグラフの形で注入する量が可視化されている分、「acaia Coffee」アプリの「ブリューイング プリント」よりもわかりやすいです。
数年前、ホリエモンが「寿司職人が何年も修行するのはバカ」とTwitterで発言し議論になりました。下積みなどせずとも合理的に知識と経験を身につければよい、という意味での発言でしたが、IoTコーヒースケール、アカイア「パール」を触ってみると、コーヒーもお店で修行することなく、アプリで習得できる時代かもしれないと感じます。もちろん、それなりの学習意欲は必要ですが、それだけの熱意があるなら、2万円の投資に価値があるのではないでしょうか。