ハンドドリップのコーヒーも簡単に淹れられる時代です。コンビニやスーパーで売られているドリップバッグなら、カップに載せてお湯を注ぐだけ。味もバカにしたものではありません。
ただ、豆やミル、器具にこだわって丁寧に淹れれば、美味しいと評判のカフェの味に近づけることも可能です。
そこで重要になるのが「計測」です。豆の重さを量り、それに応じたお湯の量を注ぐ(今回は触れませんがお湯の温度も重要です)。そして、「蒸らし」や淹れ終わるまでの時間も味を大きく左右します。それらの管理に用いられるアイテムが「コーヒースケール」で、プロはもちろん、コーヒー好きの間で活用されています。
コーヒースケールの見た目や、基本的な機能はキッチンスケールとあまり変わりません。違うのは、時間の経過を計るストップウォッチ機能を備えることです。注ぐお湯の量をリアルタイムで見ながら、時間を考慮して淹れることで、コーヒーの味を向上させ、いつも安定した味になるというわけです。
筆者が自宅で使用しているHARIO「V60 ドリップ スケール VST-2000B」。コーヒーショップで見かけることも多い定番です。
今回ご紹介するacaia(アカイア)の コーヒースケール「パール」(実勢価格約2万1380円)。カラバリはホワイトとブラックがあります。
天板を傷つけないためのゴム製保護クッションが付属しています。
充電は背面のmicroUSBポートから行います。
ポーチも付属します。
電源ボタンと、風袋キー(Tのマーク)はタッチボタン。デジタル表示の右側が重量、左側がストップウォッチです。風袋キーは一般的なキッチンスケールにも備わっていますが、容器の重量をリセットする機能です。写真では容器にコーヒー豆が入っていますが、容器を置いて風袋キーをタッチしてから豆を入れることで、豆だけの重量が計測できます。
このように抽出器具とコーヒー豆をセットしてから風袋キーをタッチすれば、注いでいくお湯の重量がリアルタイムにモニターできます。
さて、単体でも一般的なコーヒースケールとして使用できる「パール」ですが、Bluetoothでスマホやタブレットと接続し、アプリで重量や時間を管理できるのが特徴です。
アプリはいくつかありますが、今回は「acaia Coffee」(iOS/Android対応)を使用してみます。
使用にはメールもしくはFacebook、Twitterいずれかのアカウントでログインが必要です。本体とスマホをBluetoothでペアリングします。
抽出をグラフで可視化する「ブリューイング プリント」は後編で紹介しますが、まずはアプリからコーヒースケールを使う手順を説明しましょう。本体の上に抽出器具をセットします。
アプリの指示通りにお湯を注ぐ