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スマートホーム(スマートハウス)の記事
2019.06.05
2019.12.18

AR(拡張現実)とは?VRとの違いや最新アプリ、医療やビジネスと交わる未来【テクノロジー・AI 入門編】

記事ライター:iedge編集部

IT技術も進化し、CG(コンピューターグラフィックス)を用いた技術の活用が盛んになっています。その1つが「AR(拡張現実)」。

ARはゲームアプリなどで一気に認知度が高まりましたが、実は医療分野や、ビジネスの分野でも大いに活用されています。

今回はARの概要やVRとの違い、そして最新のARアプリから医療やビジネス分野でARが具体的にどう活用されているのかまで詳しくご紹介します。「ARが私たちの暮らしにどう活用されているか詳しく知りたい!」という方はぜひご覧ください。

▼この記事でわかる!

  • ARでできること
  • AR体験ができる製品・アプリなど
  • 企業のAR活用事例

 

ARとは

ARのイメージ画像

ARとは英語では「Argumented Reality」と書き、「現実世界にCG(コンピューターグラフィックス)を組み合わせて現実を拡張する技術」のことを指します。

例えばテーブルの上にコップとお皿が1つずつ置いてあるとします。いたって普通の光景ですよね。しかし今度はコップとお皿を移動させて、テーブルだけの状態にします。

ここでARを利用してテーブルを見ると、CGで作ったコップとお皿をテーブルの上に載せることが可能です。これによりテーブルの上に本当にコップとお皿が載っているような感覚を味わえます。

このようにARは、現実世界にCGという架空の映像を違和感なく追加したり、現実世界を加工することで、現実世界を拡張させてユーザーに見せることのできる技術です。ARの技術は汎用性が高いので、さまざまなことに応用が利きます。

2016年ごろから急速に普及した「VR(Vertual Reality)」といっしょに語られることも多く最新の技術と思われがちのARですが、その歴史は意外にも古く、ARのアイデア自体は1901年頃にすでに構想されていたと言われています。

それから時代を経て軍事産業、自動車産業、航空機製造産業やテレビ産業などを中心に利用されていたARでしたが、携帯端末の普及により一般にも広まっていきました。そして現在ではスマホのAR専用アプリだけでなく、AR対応のゴーグル型機器でもARを楽しめるようになっています。
 

 

ARの仕組みについて

ARは、主に3つの種類があり、仕組みも異なります。

・ロケーションベース型AR
・ビジョンベース型AR
・SLAMを活用したAR

ロケーションベース型AR

ロケーションベース型ARのイメージ画像

スマホのGPS(位置情報システム)や電子センサーなどを活用したAR。GPSや電子センサーなどで、スマホを持っているユーザーの位置を特定できます。そして、その情報を元に指定した場所にARでCG処理を行う仕組みです。

ロケーションベース型ARではユーザーの傾きや向いている方向なども取得し、精密にAR処理を行えるようにします。ただしGPSの精度によってARで情報を表示する位置に多少ずれなどが発生してしまうこともあります。

ビジョンベース型AR

ビジョンベース型ARのイメージ画像

ビジョンベース型はスマホのカメラなどから抽出した画像認識や空間認識関連の情報をもとに、情報の表示位置を決めるARです。

「ARマーカー」と呼ばれるARで認識させる画像を利用した「マーカー型ビジョンベースAR」と、目の前の風景情報をマーカーとして自動認識して情報の表示位置を決める「マーカーレス型ビジョンベースAR」の2タイプがあります。

目の前の風景をもとにAR情報を表示させる位置を決定するので、ロケーションベース型ARより正確にAR処理したCGを表示できるメリットがあります。ただし光量が少ない夜など、目の前の風景をカメラなどが正確にとらえきれないときはARがうまく表示されないデメリットもあります。

SLAMを活用したAR

SLAMを活用したARは、SLAM(Simultaneously Localization and Mapping)と呼ばれる技術を活用してARを実現します。SLAMは「機器の位置推定と周辺の環境地図の作成を同時に行う技術」のことで、スマホカメラなどの映像やセンサーをもとに処理を実行し、リアルタイムでユーザーの位置と環境地図を作成します。

マーカーに頼らず目の前の空間全3次元的に認識し、正確なAR処理ができるメリットがありますが、その分膨大な処理がかかり、情報機器のスペックが高くないと使えないのがデメリットです。
 

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ARとVRとの違い

ARとVRとの違い

VRを使用する子供

ARとVRも、どちらもRがReality、つまり現実世界に関するCG処理技術であることは同じです。ですからどちらも詳しく知らない方には「ARもVRも同じものでは?」と思うかもしれません。ARとVRはいったい何が違うのでしょうか?

VRは「CGで作った仮想の空間を投影する技術」のこと。例えば水族館のVR映像をゴーグル型の機器などで投影すると、ユーザーの目の前には水族館の魚やサメが泳ぐ姿が360度に映し出され、実際に触ったりして水族館を体験することができます。

このようにVRは「ユーザーの周辺全風景をCGで作った仮想の空間に置き換えて」映像表現を行います。しかしARはあくまで室内のテーブルや椅子など、「実際に現実世界にあるものを起点に、CGを組み合わせて」映像表現を行います。

このように現実世界を起点にするか、しないかという点でARとVRには大きな違いがあります。

ARを活用した最新サービス例(ゲーム、アプリなど)

ここからは、ARを活用した最新のサービス例をお伝えしていきます。

・ポケモンGO
・ジェダイ・チャレンジ
・IKEA Place

ポケモンGO

ARスマホアプリ「Pokemon Go」のゲーム画面
(画像引用:「Pokemon GO」公式サイト)
https://www.pokemongo.jp/howto/play/#anc1

ARの代名詞と言えば、ARアプリを提供している「ナイアンティック(Niantic)」が開発した「ポケモンGO」です。ポケモンGOでは現実世界にポケモンのCGを投影し、ピカチュウなどのポケモンをモンスターボールで収集したり、他のプレイヤーとの対戦を楽しめたりと、「ポケモンの世界が現実になったような臨場感」を味わえるARアプリとして人気を博しています。

またアイテムなどをゲットできる「ポケストップ」は、「マクドナルド」など大手企業と連携して展開中です。企業の集客手法としても活躍しているポケモンGOは、ARが最も認知されるきっかけになったコンテンツといってもいいでしょう。

ジェダイ・チャレンジ

ARアプリ「ジェダイ・チャレンジ」のイメージ画像
(画像引用:「ジェダイ・チャレンジ」公式サイト)
https://www.lenovo.com/jp/ja/jedichallenges/

大手パソコンメーカー「Lenovo」が発売した「スター・ウォーズ」をモチーフにしたARゲーム、「ジェダイ・チャレンジ」も人気のARコンテンツです。

プレイヤーは専用のゴーグルを身に着けた後、「ライトセイバー(スター・ウォーズで利用される剣上の武器)」をかたどった柄上の機器を手に持ちます。するとゴーグル経由でライトセイバーに刃が投影され、CGの敵や他プレイヤーとの白熱した剣劇を楽しむことができます。

他にもCG投影されたエイリアンを操作する「ホロチェス」や、反乱軍を率いて帝国軍と戦う「戦略バトル」など、ライトセイバーの剣劇以外にも遊びがいのあるコンテンツが盛りだくさん。値段も他ゴーグル型機器と比較するとリーズナブルで、たくさんのプレイヤーがジェダイ(正義のライトセイバーの使い手)になりきって楽しんでいます。

IKEA Place

IKEA Placeの操作画面
(画像引用:「IKEA Place」公式サイト)
https://m.ikea.com/jp/ja/pages/campaigns2018/ikeaplace/

ゲーム以外で人気のあるARコンテンツの1つが、この「IKEA Place」です。IKEA Placeは家具大手メーカー「IKEA」が提供しているアプリで、IKEAで取り揃えている家具をARを駆使して目の前の空間に配置することができます。

床を認識して椅子を配置したりと、実際に家具を置いたときの感覚をリアルにアプリ経由で体験できます。「IKEAで購入したい家具が自宅のインテリアとして適しているか」、「家具のサイズは自室でもスペースがしっかり足りているか」など、家具を購入するときに心配な点をARアプリ経由で解決できるメリットから、多くの方が利用している人気アプリとなっています。
 

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ARスマートグラス紹介・ビジネスへの影響

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