最近ではかなり認知度が上がったワイヤレスイヤホンやヘッドホン。それを支えているのがBluetoothオーディオです。しかしながら、現在のBluetoothオーディオは規格が古く、さまざまな問題があります。そこで新たに制定されたBluetooth LE Audioはゼロベースで作り上げられた意欲的な規格。世界を変えていく力があるかもしれません。
重要なのは、LC3がライセンスフリーで提供されるという点。現在高音質あるいは低遅延をうたっているコーデックは、使用するのにライセンス料がかかる場合がありますが。LC3なら誰でも自由に使うことが可能です。Bluetooth LE Audioで実装が義務付けられているということもあり、かなり使いやすいコーデックであるといえます。
これに対してBluetooth LE Audioでは独立チャンネルによる同時接続が可能に。これは、送信側1に対してイヤホン2だけでなく、複数の送信側に対して1つのイヤホンもサポートします。たとえば、オーディオ機器とスマホを同時に1つのイヤホンに接続しておき、それらの音声をミックスすることも可能。何か新たなガジェットが生まれそうな予感がしますね。
これに対して、Bluetooth LE AudioではLE Audio Sharingという規格を実装。1つのオーディオストリームを複数のレシーバが受信することができます。たとえば、1つのテレビの音声を、家族や友人がそれぞれのイヤホンやヘッドホンで聞く場合や、コンサートやイベントで音声をイヤホンで楽しむということも可能に。同時通訳などでも役立ちそうです。