2021年5月にWindows10の新しいアップデートがリリースされました。
この記事では、具体的にどう変わったかについて、追加された機能、削除された機能、そして開発が終了し将来的に削除される機能の3つに分けて解説します。
さらにアップデートの不具合報告に関しても、執筆時点で報告されているものを説明します。
この記事を読めば今回のアップデートについて網羅的に把握できるので、アップデートしてもいいのかどうか不安な方も意思決定の判断材料として使って頂ければ幸いです。
Windowsのアップデートは毎年に2回、春と秋にリリースされます。
今回のアップデートは2021年秋の大規模アップデートSun Valeyを見据えたもので、これといって特質した機能の追加は見られませんでした。
数か所において機能の改善や追加、削除項目があるので、下記にて説明します。
今回のアップデートで追加、改善された項目4つについて説明します。
パスワードを入力せずに顔や指紋認証でセキュリティロックを解除するWindows Hello機能。PCに搭載のWindows Hello対応カメラしか機能しませんでした。
アップデート以前は一度再起動してから、あらためて外付けカメラを認識する必要がありました。
新たに、USB接続のWindows Hello対応カメラを接続していれば、その外付けカメラをデフォルトに設定できるようになりました。
たとえばビデオ会議中においては、再起動する等のセットアップに手間がかからず速やかに準備が可能となるわけです。
Microsoft Defender Application Guardの改良によりWordやExcel[b]等、文書や表のファイルを開く際にセキュリティーの危険性はないかを確認しつつ開けるようになりました。
従来は、Officeファイルを開くときにMicrosoft Defender Application Guardを用いると1分以上遅延していましたが、今回のアップデートで改善されたことになります。
ただし、Microsoft Defender Application GuardはWindows10 Pro以上のみで利用可能なので、通常のWindows10を使っているユーザーには関係ないかもしれません。
こちらも一般使用者というよりかは企業向けのツールであるWindows Management Instrumentation Group Policy Serviceが改善されました。
Windows Management Instrumentation Group Policy Serviceはリモートワークを従業員が行う際に社外で利用されるPCを管理する機能です。
管理者が変更した情報に対して、他のグループ、ユーザーに伝わることが遅いという事態を修正しました。
アップデートと同時期に、天気やニュースが設定できるようになりました。
タスクバーを右クリックすると「ニュースと関心事」が表示され、その中にある「アイコンとテキストを表示」をチェックすれば表示されます。
また、表示される内容については、天気アイコンをクリックし「パーソナライズ設定」をクリックすれば変更可能です。
EdgeHTMLをレンダリングエンジンとする古いMicrosoft Edgeが削除されました。古いMicrosoft Edgeは開発が2021年3月9日に終了し、すでに新しいChromiumベースのMicrosoft Edgeに取って代わっています。
加えて、Windows 2000ディスプレイドライバモデル(XDDM)ベースのリモートディスプレイドライバのサポートも、2年前に削除予告がされたのちに削除されました。
2022年6月15日にサポートが終了すると予告されました。
すでにデスクトップのアプリとしては実行できなくなっています。
背景やスライドショー、アクセントカラー、ロック画面の画像等。Microsoftアカウントの同期機能はすでに開発を終了し、将来的に削除されます。
キーボード上のみ操作するコマンドラインでアクセスするツールは、Power Shellに代わり、非推奨となりました。
上記の通り、2021年5月に行われたWindows10のアップデートは非常に少なく、適用も急ぐことはないでしょう。
不具合についても
・特定の設定で5.1オーディオで高音のノイズが聞こえる
・ふりがなの自動入力が期待通りに機能しない
というアップデート以前からの不具合が報告されているのみで、しかも不具合の起こる頻度は極めて限定的なものでした。
更新自体は、Windows Update経由もしくはWindows10更新アシスタント経由で可能です。
今回のアップデートを早々に済ませて、次回の大規模なアップデートに備えましょう[c]。
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