コーヒーの味にこだわる人は、自家焙煎に行き着きます。
同じ生豆なら、味の8~9割は焙煎で決まると言われているからです。
しかも、コーヒー豆は挽かれてからはもちろん、焙煎して放っておくだけで味や香りの劣化が始まっています。つまり、生豆をその都度豆を煎ることで、いつでも最高のコーヒーが飲めるようになるのです。
とはいえ、これまで自家焙煎には高い知識やテクニックが必要でした。それをIoTで解決したのが、パナソニックの「The Roast」です。
世界中から厳選された生豆が定期配送され、焙煎士が作成したプロファイルをスマホ経由で転送することで、豆の特徴を最大限に引き出すよう焙煎してくれる製品&サービスです。本体価格は108,000円(税込)と、決して安くはありませんが、ただ失敗しないだけでなく、初心者にも美味しいコーヒーを楽しみながら知識と経験が蓄えられる製品になっています。
パナソニック「The Roast」(写真はイメージで抽出器具などは含まれません)。
IoTを使用した焙煎といってもイメージが湧かない人は多いのではないでしょうか。まずは使用の流れを見ていきましょう。
スマホに専用アプリ「The Roast」をダウンロードします。アプリはiOS専用で、Androidでは使用できません。アプリを使うには、CLUB Panasonic IDでログインする必要があります。
画面の指示に従って、焙煎機本体とペアリングします(ここまでの作業は初回のみ)。
スターターキットに付属する2種類の生豆パック「ブラジル サントアントニオ ナッティブレイク」「エチオピア イルガチャフィ ワイニードイップ」(各200g)。生豆は毎月送られてきます(豆の種類や料金については後編で紹介します)。
パックのQRコードを読み取ると、生豆の情報や焙煎に必要なプロファイルを含む「豆カード」がアプリにダウンロードされます。
豆カードを開き、左右に画面をスライドさせてプロファイルカードの中から焙煎度を選びます。焙煎度は豆によって2~3種類あります。「ロースト開始」をタップすると、プロファイルが焙煎機本体に送信されます。
生豆を投入し、焙煎を開始