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スマートホーム(スマートハウス)の記事
2019.01.11
2019.12.25

足の底から現場の異変を感知!Zhor Techの「Smart Insoles」

2018年1月にラスベガスで開催された、世界最大の家電見本市CES2018で、足に関連するスマート製品を開発しているZhor Tech社の新製品、Smart Insolesが発表されました。今回は、その特徴を紹介します。

記事ライター:iedge編集部

Smart Insolesの特徴

Zhor Tech社の開発したSmart Insolesは、靴の中に敷くことによって、様々なセンサーを駆使して着用者の状態をモニタリングすることができるインソール(中敷き)です。

疲労度や姿勢など、健康状態の指標になる要素を分析し、数値化することで、どの程度の負担が着用者の体にかかっているかがわかります。センサーは独自のアプリと連携させることができ、リアルタイムに詳細な健康状態を確認することができます。

建設現場や工事現場などの作業現場で使用されることを前提に作られているため、複数人で情報を共有し、管理することが可能です。

 

Smart Insolesが分析できる身体データ

足の裏が触れる内蔵されたセンサーによって、様々なデータが分析できます。

まず、疲労度です。着用者の歩幅や活動量を取得し、生物学的に分析し数値化することで、着用者がどの程疲労しているかがわかります。疲労度が一定のレベルに達すると、警告を発する機能もあります。

姿勢の情報も取得できます。しゃがんだ姿勢や、膝立ちの姿勢、つま先立ちの姿勢をずっと続けてしまうと、疲労に繋がり、事故が起きやすくなります。着用者がどのような姿勢をどれほどの時間とっているかを分析します。

加えて、着用者の周辺の振動も、どれほど僅かであっても感知できます。建設現場では継続して振動が発生する機械を使うことがありますが、長時間の振動は背中や脊椎にダメージを与えるため、健康管理のためには非常に重要な情報です。

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Smart Insolesはどのように活躍する?

 

建設現場などでどのように活躍するか?

Smart Insolesは、着用者個人の健康状態だけでなく、現場全体の事故防止や、生産性向上に貢献できるように作られています。

建設現場、工事現場などで作業する人たちがSmart Insolesを着用すると、上述のような身体データを、連携するアプリを通して、現場監督やマネージャーなどの責任者に絶えず送ることができます。また、そのデータは現場全体で共有することが可能です。

この機能によって、事故を未然に防ぐことができます。監督はアプリを使い、疲労度が高まっている作業者や、同じ姿勢を続けて体が緊張してしまっている作業者がひと目で分かるため、事故を起こしやすくなっている状態の人を優先的に休憩させることができます。

実際に事故が起こってしまったとしても、その情報は即座に責任者に伝達されます。Smart Insolesは、着用者が落下したり、スリップしてしまったりした場合、それを感知し、すぐにアラームを発することができるため、素早い応急処置により被害を最小限に食い止めることができます。

事故防止だけでなく、なんと現場の生産性向上にも役立つのです。他の作業者と比べてパフォーマンスが良くない作業者がいれば一目瞭然なので、対策を講じることが可能です。

例えば、姿勢が悪いために疲れやすくなっているか、それともただ怠けようとしているのか、アプリから見分けることができるといいます。

 

誰でも買うことができる?

スポーツをする人は、Smart Insolesを個人で使いたいと思われるかもしれません。自分の姿勢が正しいか、また、疲労は溜まっていないかという情報は、一般の消費者にとっても非常に有益です。

しかし残念ながら、現在のところZhor Tech社はSmart Insolesの個人向け販売は予定しておらず、安全靴製造会社への販売計画しかありません。

また、技術自体は、中敷きのインソールだけでなく、靴の中の衝撃吸収材であるミッドソールにも応用ができるとのことですが、実際に開発する予定はまだないようです。

 

Smart Insoles の価格

価格は1ペア149ドルです。中敷きとしてはやや高いと感じるかもしれませんが、導入によって抑えられる事故のコストと、向上させることができる現場の生産性を考慮すると、妥当であるといえるでしょう。

 

Zhor Tech社について

Zhor Tech社は、足に特化したヘルスケアのためのスマート製品を開発しているフランスの企業です。2016年のCES2016では、様々なセンサーを内蔵しつつ、スマートフォンで締め付けを調整できる靴を発表しました。

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