ここ数ヶ月で目立ってきた、AIによる「芸術作品」
画像引用元(上): CHRISTIE AIの描いた肖像画「Edmond de Belamy, from La Famille de Belamy」
https://www.christies.com/features/A-collaboration-between-two-artists-one-human-one-a-machine-9332-1.aspx
(下):ZDNet IBM Watsonの描いた「AIを象徴する絵」
https://www.zdnet.com/article/this-is-what-ai-looks-like-as-sketched-by-ai/
AIが人間の仕事を奪う、という言説はもはや聞き飽きたという読者もいるだろう。一方で、AIには人間の仕事を奪うことはできない、というのもまた、同じくらいよく言われている。
前者の理屈は、AI=人工知能はいつか人間の脳を完全にトレースするので否応なくリプレイスされるであろうという夢見がちなものから、定型作業に徹する仕事はAIのほうが向いているので経営判断として個別にリプレイスが進み、結果として多くの人が職を失う、という現実路線のものまでバリエーションが多い。
一方で、AIは人間の仕事を奪うことができないと信じる人々の理屈は、「AIには人間のような柔軟な発想をできないから」という1点に集中している。事実として、いまのコンピュータ技術では不可能ではある。
しかし、逆に言えば技術さえ整ってしまえばこの理屈は破綻する。あらゆる技術開発は不可能を可能へと変えていく方向に進むので、いつかは必ず実現してしまうだろう。それが、レイ・カーツワイルの予言した「2045年」であるかどうかは、別の話だが。
そんな中、多くの人が「人間の聖域」と考えている芸術分野でAIが活躍しているニュースがこの1週間で立て続けに発表された。
ひとつは、ニューヨークの有名オークションハウス「クリスティーズ」でAIの描いた肖像画が予測の40倍以上を上回る43万2,500ドル(約4,900万円)で落札されたというもの。
そしてもう一つは、IBMのWatsonが「AIを象徴する絵」を描いたというものである。
芸術作品を生み出すアルゴリズム