AIやIoTに参入するシャープ
シャープが掲げる「AIoT」とは、AIとIoTを組み合わせた造語です。これまでシャープは、スチームオープンレンジ「ヘルシオ」や、ロボット掃除機「ココロボ」といった生活家電のAIoT化に取り組んできました。
今回販売されることになったペットケアモニターも、AIoT化された生活家電のひとつです。
実は現在、15歳未満の子どもの数を、犬や猫といった動物の飼育頭数が大きく上回っている状況です。IoTを考慮したスマートライフに、家族の一員であるペットを組み込むのが、シャープの狙いといえます。
ペットケアモニターで計測されたデータを解析するAIは、島根大学との共同研究によって開発されました。また大阪府立大学との共同研究により、史上初の犬の自律神経バランスを数値化する技術の開発に成功しました。
シャープが販売するペットケアモニターは、IoTを活用したペット事業の第一弾という位置づけです。
ペットケアモニターの構成はこんな感じ
ペットケアモニターは、計量機能のついた猫用のトイレが本体になっています。オプションとして、「猫砂」と呼ばれるペットケアモニター用のチップと、ペットシーツ20枚があります。猫砂はペットケアモニターの内部に敷き、ペットシーツは中に敷くようになっています。
複数の猫を飼っている場合には、個体識別バッジを首輪に装着して使用できます。これにより、最大3頭まで猫を管理可能です。
ペットケアモニターの機能
ペットケアモニターは、体重や尿の量や回数、ペットケアモニターに猫がいる滞在時間やペットケアモニター使用時の室温を自動的に計測できます。計測されたデータはクラウド上に保存され、スマホにインストールされた専用アプリで確認します。
ペットケアモニターによって計測されたデータは「異変検知アルゴリズム」と呼ばれるAIによって解析されます。解析されたデータに基づいて、尿の量が多い、あるいは少ない、ペットケアモニターでの滞在時間が長いといった、猫の異常を検知します。
猫の異常が検知されると、連携されたスマホに通知される仕組みです。
なお、ペットケアモニターで計測されたデータに基づいて猫の異常が検知されますが、これは猫の疫病を診断するものではないので、注意する必要があります。
また、ペットケアモニターが検知した猫の異常についても、その正確性を保証するものではありませんので、あくまでも目安として活用しましょう。
ペットケアモニターの使い方
ペットケアモニターは、スマホと連動させて使用します。
「COCORO PET」と呼ばれる専用アプリをスマホにインストールすると、ペットケアモニターで計測されたデータを確認できます。「COCORO PET」アプリはAndroid用とiOS用の2種類がありますので、所有するスマホのOSに応じてインストールしましょう。
ペットケアモニターで計測されたデータはクラウドに保存され、「COCORO PET」アプリで確認できます。
体重、尿回数、尿の量といった計測量がグラフとともに表示されるので、視覚的にもわかりやすいといえます。1日の計測量だけでなく、週単位、月単位、年単位の計測量に切り替えることも可能です。
多頭飼いの場合も、アプリ内の「ペット一覧」という項目に1匹ずつの健康状態が表示されます。計測データに異常が見られると、アラート通知機能でお知らせが届く仕組みになっています。
ペットケアモニターの気になるラインナップとその価格は
ペットケアモニターはインテリアになじみやすいように、ホワイトとグレーの2色になっています。
ペットケアモニターの大きさは、幅380ミリ、奥行き576ミリ、高さ188ミリで、猫が入りやすいサイズに設計されています。ペットケアモニターの形状も、オプション販売されるチップが飛びにくくなる仕様です。
ペットケアモニターの価格ですが、猫砂2.5リットルとシート1枚をあわせて、税別24,800円です。ペットケアモニターで計測されたデータをクラウドで利用するには、「COCORO PETサービス」に加入する必要があります。
「COCORO PET サービス」への加入は、月額300円でおこなえます。ペットケアモニター用チップ2.5リットルとペットケアモニター用シート20枚も別途販売されており、それぞれ税別600円と800円になっています。