「いつものトイレで使えるかんたん健康チェックサービス」とは?
今回ご紹介するのは、2014年6月に設立されたスタートアップ企業、サイマックス株式会社が開発した「いつものトイレで使えるかんたん健康チェックサービス」です。
サイマックス株式会社は、2015年11月に開催された日本最大規模の医療カンファレンス「Health 2.0 Asia-Japan」内の「Afternoon Pitch Competition」(ビジネスプランについて競い合うコンテスト)で優勝したことで、一気に注目度が高まり、以来、医療や製薬関連企業からの問い合わせが殺到している企業として話題になりました。
サイマックス株式会社が開発した「いつものトイレで使えるかんたん健康チェックサービス」は、文字通り“いつも使っているトイレ”で、自分や家族の健康状態をチェックできてしまうという画期的なサービスです。
1 いつも使っているトイレの便器に取り付けたセンサーが“尿”を検知
2 タンクに取り付けた装置がセンサーのデータを取得
3 データはクラウド上に集められその成分を分析
4 専用のスマホアプリを介して結果を閲覧できる
というメカニズムになっています。
センサーが検出できるのは尿に含まれている尿pH(生体の酸塩基平衡の状態をおおまかに知ることができる数値)、グルコース(糖)、タンパク質、尿量、尿流量などで、これらのデータをもとに、
※早期の糖尿病(完治が可能な段階のもの)
※痛風のリスク
※高血圧および心疾患のリスク
※感染症のリスク
などについてスクリーニングし、基準値とユーザーの過去のデータ、現在のデータを比較し、異常の有無などを知らせてくれるというものです。
「いつものトイレで使えるかんたん健康チェックサービス」専用のスマホアプリでは、取得したデータをもとにユーザーの生活習慣へのアドバイスや疾患に関連する情報を提供してくれるほか、検査方法を随時アップデートできるなど、クラウドサービスの強みも存分に活かしています。
体に痛みなどの自覚症状が出る前から、尿には異常(前兆)が現れていることが多いと言われています。
自覚症状が出てからでは手遅れになってしまう疾患も少なくありませんので、「いつものトイレで使えるかんたん健康チェックサービス」によって早期発見できることは、ユーザーが体の異常にいち早く気づき、早期治療に繋げることができるという大きなメリットがあります。
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