人、ペットを自動認識して「いい写真」を撮るGoogle Clips
パーティーのテーブルに設置して自動で「いい写真」を撮ってくれるカメラは、これまでいくつかの商品が登場しては消えていった。
たとえば、Cyber-shotを載せると人間の顔を認識して自動でカメラが回転するインテリジェントパンチルター「IPT-DS2」(2009年発売)や、自動で動画を撮りつづけ、ベストショットをつないだホームビデオを自動で作ってくれる「Kiba」(2016年にCESイノベーションアワード受賞)が代表的だろうか。
しかし、いずれもメジャーになる前に消えてしまった。
顔認証の精度、バッテリー持続時間などそれぞれに問題は抱えていたが、結局のところ人々の食指が伸びなかったのは「撮れる写真のセンス」なのではないだろうか。
自分で撮ったほうがマシだ、という落胆が、たしかにあった。
そこでGoogleが満を持しての登場である。
Google Clipsの基本コンセプトはこれまでの自動撮影カメラとほとんど変わらない。
パーティーのテーブルやリビング、旅行先へ向かう車内など「楽しいことが起きそうな場」にカメラを設置しておくだけでいい。
Googleの考える勝算は、そのバッテリー持続時間やシンプルな設計ももちろんだが、何より「AIのセンス」にあるのだろう。
Googleはこれまで「Google フォト」で大量の写真を扱い、センスを磨いてきた。実際に使ってみるとわかるが、Googleフォトが自動生成するアルバムはなかなかのものである。
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より賢くなったAIと家族共有機能
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