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スマートホーム(スマートハウス)の記事
2018.03.30
2019.12.27

ついに近未来の家が現実のものに!注目を集めているAIマンションとは?

株式会社インヴァランスがモデルルームを作り、実証実験を始めたことで一気に注目を集めているAIマンションは、IoTがある暮らしをAIが自動制御することで実現するというまさに近未来のマンションです。

今回は「AIマンションとは?」という基礎的な部分から、「AIマンションのメリットとは?」「すでに分譲が始まっているAIマンションとは?」など、AIマンションの今を解説していきます。

記事ライター:iedge編集部

AIマンションとは何か?

AIマンションとは、文字通り「AI(人工知能)」を搭載したマンションのことです。

「マンションにAIとはどういうこと?」という疑問をお持ちの方もいるかもしれませんので、基礎的な部分から見てみましょう。

話題となっている、インヴァランス社とBOT(Brain of Things)社が共同で開発したAIマンションとはどのようなマンションなのでしょうか。

まず、インヴァランス社には2017年2月より導入している「alyssa.(アリッサ)」というスマホアプリがあります。

「alyssa.」とは、大きく2つの機能を備えたアプリで、1つはオーナー向けに家賃入金確認や督促、入居者情報の管理、不動産投資や管理に関する情報提供などを行う機能です。

もう1つの機能は、マンションの入居者向けにスマート照明、スマートエアコン、スマートロックなどの家電コントロール、お風呂のお湯張りや床暖房のオンオフなど、ガス機器のコントロールができるというものです。

そして、BOT社はスマートホーム用に独自のAI「CASPAR(キャスパー)」を開発し、アメリカでは200戸を超えるアパートに導入されています。

両社は、お互いのこうした強みを生かしたビルドインタイプのAIマンションを手がけているのです。

「alyssa.」や「CASPAR」を組み合わせたAIマンションとは、具体的にどのようなことができるマンションなのか、ごく一例ですが、可能な事例を以下に挙げていきます。

※仕事帰りに自宅の最寄り駅に着いたら「alyssa.」アプリを立ち上げ、お湯張りをしておけば帰宅時にすぐに入浴することができます。

※「CASPAR、おはよう」と話しかけるだけで、カーテンが開き、テレビ番組が流れ始め、コーヒーを飲むためのお湯が湧き始めます。

なお、これらは始めから「居住者好み」に自動的に設定・制御されるわけではありません。

AIマンションに住み始めた居住者が「毎朝7時に目覚めてカーテンを開ける」「毎朝同じニュース番組を観る」「7時10分頃にコーヒーを飲むためのお湯を沸かし始める」という生活パターンを繰り返すことでAIが覚え、最適化してくれるようになるのです。

人が室内で起こすアクション(照明をつける、エアコンを消す等)は約90種類と言われていますが、そのうち80%近くを「CASPAR」が担うことができると言われています。

AIマンションとは、家そのものが「頭脳」を持った究極の住宅なのです。

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AIマンションに住むメリットとは?

 

AIマンションに住むことで得られるメリットとは?

AI、IoTなどの技術とは、私たちが生活する上で高い利便性や快適性をもたらしてくれるため、しばしば「楽をするだけ」の技術と思われがちです。

AIマンションは暮らせば暮らすほど居住者にとって最適にカスタマイズされていきますので、高い利便性や快適性を享受できます。ですが、AIマンションとは、それ以外にもさまざまなメリットを持つ居住空間なのです。

AIマンションに住むことで得られる「それ以外のメリット」とは、いったい何でしょうか?

人それぞれメリットに感じる部分は差がありますが、たとえば「緊急時の連絡」「セキュリティの強化」「健康管理」などが考えられます。

AIマンションにおける緊急時の自動連絡とは、たとえば「室内で居住者が倒れた」「一酸化炭素濃度が上がった」「ガスが漏れている」「キッチンから火の手があがった」など緊急時にAIが自動で外部に連絡してくれるもので、事態の悪化を防ぎ、その後の迅速な対応に繋がります。

一方、AIマンションにおけるセキュリティの強化とは、たとえばAIとインターホンやスマートロック、開閉センサーなどを繋ぎ、外出先からでも異常があれば通知を受けたり、スマホやタブレットからモニタリングしたりすることが可能になるというものです。

AIマンションにおける健康管理とは、エアコンの温度調整、心拍数や運動量および睡眠時間などのチェック、食事内容や栄養バランスの確認、ストレス蓄積度の可視化など、個人では管理しにくい健康面の情報を与えてくれる役目を果たします。

このように、AIマンションとは、利便性や快適性をもたらす以外にも、緊急時や健康面、セキュリティ面で多数のメリットを生み出してくれます。

 

AIマンションとは「これからの暮らし」のスタンダード

今回は「AIマンションとは何か?」という基礎的な部分を中心に解説してきました。

つい数年前は、マンションにAIが搭載されるとは思ってもみないことでしたが、こうしてAIマンションは現実のものになってきました。

前出の「CASPAR」もそうですが、横浜市住宅供給公社、エンコアードジャパン株式会社、ソフトバンク株式会社も、すでに新築分譲マンション「横浜MIDベースタワーレジデンス」において、IoTやAIテクノロジーを導入したマンションを分譲しています。

急速に発展するIoT市場とともに、AIマンションはこれからの暮らしのスタンダードになっていくと考えられています。

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