AIマンションとは何か?
AIマンションとは、文字通り「AI(人工知能)」を搭載したマンションのことです。
「マンションにAIとはどういうこと?」という疑問をお持ちの方もいるかもしれませんので、基礎的な部分から見てみましょう。
話題となっている、インヴァランス社とBOT(Brain of Things)社が共同で開発したAIマンションとはどのようなマンションなのでしょうか。
まず、インヴァランス社には2017年2月より導入している「alyssa.(アリッサ)」というスマホアプリがあります。
「alyssa.」とは、大きく2つの機能を備えたアプリで、1つはオーナー向けに家賃入金確認や督促、入居者情報の管理、不動産投資や管理に関する情報提供などを行う機能です。
もう1つの機能は、マンションの入居者向けにスマート照明、スマートエアコン、スマートロックなどの家電コントロール、お風呂のお湯張りや床暖房のオンオフなど、ガス機器のコントロールができるというものです。
そして、BOT社はスマートホーム用に独自のAI「CASPAR(キャスパー)」を開発し、アメリカでは200戸を超えるアパートに導入されています。
両社は、お互いのこうした強みを生かしたビルドインタイプのAIマンションを手がけているのです。
「alyssa.」や「CASPAR」を組み合わせたAIマンションとは、具体的にどのようなことができるマンションなのか、ごく一例ですが、可能な事例を以下に挙げていきます。
※仕事帰りに自宅の最寄り駅に着いたら「alyssa.」アプリを立ち上げ、お湯張りをしておけば帰宅時にすぐに入浴することができます。
※「CASPAR、おはよう」と話しかけるだけで、カーテンが開き、テレビ番組が流れ始め、コーヒーを飲むためのお湯が湧き始めます。
なお、これらは始めから「居住者好み」に自動的に設定・制御されるわけではありません。
AIマンションに住み始めた居住者が「毎朝7時に目覚めてカーテンを開ける」「毎朝同じニュース番組を観る」「7時10分頃にコーヒーを飲むためのお湯を沸かし始める」という生活パターンを繰り返すことでAIが覚え、最適化してくれるようになるのです。
人が室内で起こすアクション(照明をつける、エアコンを消す等)は約90種類と言われていますが、そのうち80%近くを「CASPAR」が担うことができると言われています。
AIマンションとは、家そのものが「頭脳」を持った究極の住宅なのです。
AIマンションに住むメリットとは?