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スマートホーム(スマートハウス)の記事
2018.03.29
2019.12.27

生活に溶け込むスマートディスプレイ Amazon Echo Spot

日進月歩のスマートホーム市場の中で、注目を浴び続けている分野が、音声アシスタントを備えたスマートスピーカーです。2015年のAmazon Echo発売以来、爆発的な人気を誇り、特に北米ではスマートホームという言葉を広く浸透させた存在として知られています。

Amazon Echoシリーズで一気に独占状態の市場シェアを獲得したAmazonですが、GoogleやAppleの猛追、さらにはFacebookやSpotifyも参入を噂されるなど、その地位はもはや安泰ではありません。

そこでAmazonは差別化を図ったのか、ディスプレイ付きのスマートスピーカー、もといスマートディスプレイの展開を開始しました。

今回紹介するEcho Spotは、ディスプレイ搭載の最初のEchoデバイスではありませんが、部屋のインテリアの一部となって生活を演出する初めてのEchoデバイスです。

これは新鮮な体験かつプラットフォームの新しい方向性であり、AlexaによるSiriやGoogleアシスタントに対する優位性となるかもしれません。

記事ライター:iedge編集部

ただの小型化にとどまらないシンプルで美しいデザイン ただそれ故のジレンマも

Echo Spotは、言ってしまえばAmazon Echoに対するAmazon Echo Dotのようなもので、7インチディスプレイを搭載した初のEchoデバイスAmazon Echo Showの小型で安価なバージョンです。

しかし、Echo Dotが単純にEchoを小型化したのに対して、Echo Spotでは形状の変化によって新たな用途を生み出し、デザイン自体もより洗練されたものになっています。

直径約10cmの半球状の本体に、直径約6.5cmの円形ディスプレイが配置されたデザインは、Nestサーモスタットを彷彿とさせるスタイリッシュさです。

スピーカーは底面近くの側面を取り囲むように配置され、ディスプレイはどの角度からも見やすい70度に設定されています。また、調節可能な輝度や広い視野角によって高い視認性を誇ります。

Echo Spotはナイトスタンドや机の上に置くと目覚まし時計のように見えますし、キッチンに置けばおしゃれなタイマーのようにも見えます。

他のEchoデバイスは内部の機能や用途からデザインされているように見えますが、Echo Spotに関しては、デザインが新たな用途を生み出しているような印象を受けます。

しかも、それは用途を限定するものでもなく、ごくシンプルな曲線デザインで、どこにでも違和感なく溶け込むでしょう。

とはいえ、そのシンプルなデザインゆえに気になる部分もあります。それは電源コードが目立つことです。

Echo Spotはその性質上目立つところに置くことが多いため、どうしても電源コードと大きなACアダプターが目立ってしまいます。

Echo Spotのイメージ画像やPVを見ると、電源コードは写っておらず、バッテリーで動作するように思えてしまいます。しかし実際はバッテリー未搭載で、大きなACアダプターを差し込む必要があります。

もしかしたら今後、充電式のバッテリーが搭載されたEcho Spotが登場するかもしれません。

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ディスプレイならではの機能も

 

十分なAlexa機能に加えてディスプレイならではの機能も

AlexaデバイスとしてのSpotは、至ってスタンダードです。他のEchoデバイスと同じように、音声で家電を操作したり、音楽を流したり、質問したり、Amazonで商品を注文したりと、これまでのAlexaデバイスでできることは、もれなく実行可能です。

ディスプレイを活かした機能も搭載しています。例えば映画の予告編を再生したり、料理のレシピを順次表示したりできます。Amazonプライムフォトに保存した写真のスライドショー表示や、リング社製のドアベルの映像をライブ表示することも可能です。

動画再生の際は、横幅あるいは縦幅のいずれかに合わせるかを選択できますが、前者は画面端が切れ、後者は小さすぎます。YouTubeを再生できないことも心残りです。

Echo Showで大きくアピールされていたテレビ電話機能も健在です。

Echo Show発売時にはEcho Show同士でしかテレビ電話できませんでしたが、Echo Spotの登場によって、Echo SpotとEcho Show間でもテレビ電話が可能になりました。Echo ShowやEcho Spot以外のEchoデバイスに対しては、音声電話ができます。

使用していないときにはディスプレイ上にデジタル・アナログ合わせて16種類の時計スキンを表示させることも可能です。その姿はさながら置時計のようであり、部屋のインテリアに溶け込むことでしょう。

インカメラは物理ボタンで無効にする事もできます。しかし、カメラが塞がれるわけではないので、カメラに抵抗があるユーザーの不安を完全に取り除くわけではありません。

また、時計のスキン変更はタッチ操作のみで可能で、Alexaに音声で指示しても、特に何も起こりません。

Echo Spotのユーザーインターフェイスは比較的直感的ですが、上記のとおりAlexaの音声操作とタッチ操作の噛み合わせがうまく行かない部分もあり、今後の改善が期待されます。

 

今後の国内発売に期待

いかがだったでしょうか。Amazon Echo SpotはEcho Showの単なる小型化にとどまらず、生活の中に溶け込むデザイン性を獲得しました。

すでにAmazon Echoシリーズを所有している方でも、ベッドサイドやキッチンなどに置けば、満足できるかと思います。

残念ながら、2018年3月現在、日本国内での正式発売はされておらず、日本語には未対応となっています。しかし、すでにAmazon Echo、Echo Plus、Echo Dotに関しては日本版が発売されているため、国内で発売される日も近いかもしれません。

もしその時が来れば、バッテリーの内蔵など、新たな改良とともに登場することを期待したいところです。今後の展開に注目しましょう。

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