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スマートホーム(スマートハウス)の記事
2018.03.29
2019.12.27

Appleが満を持してリリースするスマートスピーカー Apple HomePod

両手がふさがっていても、音声で家電を操作できる、何かわからないことがあったときも声をかけて質問できるという、Amazon Echoシリーズに代表されるスマートスピーカーは、スマートホーム市場における主役の位置を占めています。

Amazon Echoが2015年からシェアトップを独走していたのに対して、Appleはなかなか対抗となるスマートスピーカーを発売できずにいました。今回紹介するApple HomePodは、2018年2月に米国、英国、豪州で発売された、Appleが満を持してリリースするスマートスピーカーです。

記事ライター:iedge編集部

洗練されたデザイン、驚きの高音質

HomePodの外観を見てみると、アップルらしいミニマルなデザインが目を引きます。全体がほぼファブリック素材で覆われた円筒型で、天井面がツルツルしたコントロール領域になっています。どんな雰囲気の部屋に置いても上手く馴染むのではないでしょうか。

サイズについては高さ172㎜、直径142㎜と、実際目にすると予想以上に大きいという印象です。驚くべきはその重量で、2.5㎏となかなかずっしり来る重さです。

ただ、重いといっても持ち運ぶものでもないため、何か不便になることもありません。2.5㎏の本体には、Appleの音質に対するこだわりが存分に詰め込まれています。

巨大なウーファーが1つに、360度をカバーするように配置されたツイーターからのパワフルなサウンドは、同価格帯では際立って優れています。また、360度デザインのおかげで、部屋のどこにいても均等な音質を実現します。

HomePodにはAmazon Echoのような外部出力端子を搭載していない事にも、Appleの音質に対する自信が伺えます。

数百万円のオーディオシステムで音楽を聴いているような人でなければ、ほぼ満足できるレベルにあるのではないでしょうか。次項でも、音質についてもう少し紹介していきます。

 

部屋の音響状態を学習して音質を自己チューニング

Apple HomePodの音質について紹介してきましたが、特筆すべきは音質調整能力です。ここで重要になってくるのが360度のツイーターとA8チップです。

この組み合わせで「直接聞かせる音」と「反射させて聞かせる音」を分離させ、広がりのある音像を実現します。

また、音の反射具合から部屋の大まかな構造とHomePodが置かれた位置を把握し、部屋全体に音が響くように自己チューニングを行います。ここでの分析アルゴリズムにおいてA8チップが活用されているようですが、Appleは詳細を機密にしています。

なお、優れた自己チューニング機能を誇る一方で、HomePodにはイコライザー機能は搭載しておらず、音質調整は自動調整のみとなっています。

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サードパーティー対応に弱みも

 

Spotify未対応など、サードパーティー対応に弱みも

HomePodはAppleが展開するスマートホームプラットフォームHomekitに対応する唯一のスマートスピーカーとなっています。

その一方で、Apple以外のサービスに関してはほとんど対応していない状況です。

中でも、スマートスピーカーとしては定額音楽配信サービスSpotifyへの未対応が悔やまれます。Appleは自社の音楽配信サービスApple Musicを運営しており、2018年3月時点で有料会員数が3,800万人を突破したとのことですが、最大手のSpotifyは7,000万人です。

HomePodを使用するなら、SpotifyからApple Musicに切り替えるのも一つの手ではありますが、選択肢が狭まるのはあまりいいことではありません。

ただ、Spotifyを全く再生できないということではなく、スマートフォン等をBluetoothでペアリングさせれば音を出すことは可能です。その際にはSiriによる再生は不可となります。

 

今後の国内展開に期待

いかがだったでしょうか。Apple HomePodはAppleらしい洗練されたデザインと驚くべき音質を誇り、賢い音質調整機能を持つスマートスピーカーでした。

Apple以外のサービスにほとんど対応していない点が少々惜しいところですが、Appleファンならばまさに買いの一品でしょう。

2018年2月時点での発売地域は米国、英国、豪州の3カ国となっており、日本での発売はまだ予定されていません。

しかし、2017年にはApple日本語版公式サイトでプレスリリースが掲載されたり、米国での発売時も各種メディアの注目を集めていたりしているため、そう遠くない未来に日本国内正式発売ということもあるかもしれません。

その時には、Apple製品の発売日名物のAppleストア前の行列も見られる可能性があります。

Amazon、Googleに続いてAppleも参加することとなったスマートホーム覇権争い。10年後の2028年にはどのような様相を呈しているのでしょうか。

現在の目まぐるしい状況からすると、まったく予測できません。だからこそ、今後の展開はお見逃しのないよう、要注目です。

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