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スマートホーム(スマートハウス)の記事
2018.02.23
2020.01.29

完全キーレスのタッチスクリーン式スマートロックObsidian

非常に多くの種類のスマートロックが市場に出回り注目されている昨今、今回紹介するKwiksetの新製品Obsidianは、その中でごくシンプルなコンセプトが目を引きます。物理キーなし、Bluetoothなしで、タッチスクリーンキーパッドとデッドボルトだけです。

Z-Waveのスマートホームハブを備えた家庭においては、キーレスエントリーのスマートロックとして、最小かつ有用な選択肢となるでしょう。それでは、Kwiksetの新製品Obsidianについて、詳しくお伝えしていきます。

記事ライター:iedge編集部

Kwikset初の完全キーレスロックObsidian

画像引用:https://www.kwikset.com/obsidian.aspx

 

Kwikset社は家庭用の鍵を扱う1946年創業の老舗企業で、近年は「Kevo」をはじめとしたスマートロック製品も多く取り扱っています。Obsidianは同社にとって初めての完全な「キーレス(物理的な鍵を使わない)」製品となりました。

Obsidianは黒曜石という意味で、その名のごとく本体は黒を基調としたデザインとなっています。タッチスクリーンが起動していなければ、Obsidianはただの黒い塊のようで、ドアに取り付けられたセンサーのように見えるかもしれません。

2種類のモデルが発売されていて、価格はモデルによって異なります。1つは暗証番号式のタッチスクリーンキーとして単体で動作するモデルで、定価は180ドル(約20,000円)です。

もう1つのモデルは通信機能を有し、音声アシスタントによる操作やIFTTTとの連携が可能となっています。定価は229ドル(約25,000円)です。今回の記事では、後者のモデルを中心に紹介します。

Kwikset Obsidianは乾電池駆動で、4本の単三電池が必要になります。電池残量が低下すると、音とLEDによる警告表示が行われますが、電池が完全に切れたときには、本体下部に9V電池を使用することで、一時使用が可能です。

設置過程は簡単なものです。Kwikset Obsidianの外側と内側部分をそれぞれドアに取り付けたら、あとは自動的にキャリブレーションが行われ、スマートホームプラットフォームに接続する準備が整います。

 

IFTTT連携で使用の幅が拡大

Kwikset Obsidianは現在、WinkやSmartThingsのようなZ-Waveハブと連携しています。Apple HomeKitやGoogle Homeには対応していませんが、IFTTTのカスタムレシピを使用することで、Obsidianを操作することができます。

一度カスタムIFTTTレシピを作成したら、Googleアシスタントに話しかけるだけで扉を施錠できるようになりました。Amazon Alexaを用いても同様です。IFTTTのレシピを必要としない分、より簡単かもしれません。こちらも特に誤作動等なく、ドアを施錠可能でした。

Kwikset Obsidianには廉価モデルで最大16、フルモデルで30種類の暗証番号が保存可能です。番号は4~8桁で設定可能です。マスタコードを有効にして、追加のコードを承認したり、削除したりすることもできます。

ユーザーコードを追加するには、ロックの内部カバーの下にあるプログラミングボタンを押し、キーパッドのチェックマークキーをタップし、4〜8桁のコードを入力したらロックキーをタップします。

Kwikset ObsidianにはKevoのような独自アプリがないので、キーパッド自体またはそれぞれのスマートホームプラットフォームからコードを作成する必要があります。

残念ながらSmartThingsとAlexaアプリに関しては、2017年12月時点でコード作成をサポートしていませんでした。これが可能であれば非常に快適な利用が可能になるため、悔やまれます。

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直感的な操作の反面スマートでない点も

 

直感的な操作と安定した動作 一方あまり「スマート」といえない部分も

Kwikset Obsidianのキーパッドでの操作はかなり直感的です。ドアをロックするには、キーパッドの右下隅にあるロックボタンを押します。ロックを解除するには、キーパッドをタッチしてキーパッドをアクティブにし、コードを入力します。

ロックが解除されてから30秒経過すると自動で再びドアをロックする機能は、毎回きっちり動作し、鍵をかける習慣を忘れさせるほど有用です。

ドアがロックされているか空いているかは、ドアの内側のLEDによってわかります。ロックされているときは黄色、開いているときは緑色で点滅します。

上記2つの機能は、必要ない場合オフにすることができます。しかし、そのためのスイッチにたどり着くのは少し面倒です。ドア内側にあるサイドカバーの3本のネジを外して、初めてスイッチに触れられます。

頻繁に出入りのある日など、鍵を開いたままにする必要のある場合は、いちいちドライバーを引っ張り出さなければいけません。

Kwikset ObsidianはどちらのモデルもBluetooth接続に対応していないため、Kevoのようなキーフォブも、スマートフォンによる自動開錠も対応していません。

基本的に、Kwikset Obsidianの本質はタッチスクリーン式のキーレスロックで、それにZ-Wave接続やIFTTT連携を加えたものと考えるとわかりやすいでしょう。

 

キーレスのスマートロックが欲しいならおすすめ

Kwikset Obsidianは、プラットフォームに応じて連携具合にばらつきがあり、IFTTTなどで補完する必要がありますが、安定した動作、キーレスの快適さ等で十分スマートロックの選択肢となり得る製品です。

差し込むタイプの鍵が欲しい、またはBluetooth機能を望んでいるなら、ほかのスマートロック製品を選択するのが賢明かもしれません。

ただし、Z-Wave、Alexa、IFTTT等をうまく組み合わせてスマートホームを実現したい、番号式のスマートロックを望む人にとっては、最適な選択肢になるでしょう。

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