Moodoとは?
Moodoはイスラエルの企業Agan Aromaによる、「スマートフレグランスボックス」です。2017年1月からクラウドファンディングサイトINDIEGOGO上で出資を募り、同年夏に出資者へ製品が届けられました。
そして、このほど一般発売が決定し、世界最大の家電見本市CES 2018において展示されました。
これまでにないスマートフレグランスボックスなる製品は大いに話題を集め、テクノロジーサイト大手のCNETでは「Weirdest Products at CES(CESで見つけた変わり種製品)」として取り上げられました。
Moodoを手掛けたAgan Aroma社は、芳香製品に芳香剤を提供する企業で、同社にとって初の一般消費者向け製品が、このMoodoです。
Moodoは高さ12センチ、縦横10センチ四方のキューブ型に、本体上部にカプセルを装着する穴が開いている特徴的デザインです。一見すると何のデバイスなのかわからないかもしれませんが、香りを拡散するのに無駄な部分は一切省いた、シンプルなデザインとなっています。
Moodoのカプセルは約30種類のラインナップで、一度に4つまで装着できます。この組み合わせによって、オリジナルの香りを作り出すことができます。
さらに、それぞれのカプセルホルダーには調節可能なファンが用意されており、カプセルごとに拡散する香りの強さをアプリ上で調節できるため、数えきれないほどの香りパターンが考えられます。
Moodoのアプリでは自作の「香りレシピ」をほかのユーザーに公開できる上、ほかのユーザーのレシピを試してみることもできます。Agan Aroma社が誇る香りのプロによるレシピも公開されています。
Moodoのカプセル内に収められた香りは最大出力で約60時間持続し、55平方メートルの領域に届けられます。Agan Aroma社によると、ほとんどのユーザーはカプセルを1~2か月は交換なしで使えるとのことです。
バッテリーサイズに応じて190〜210ドルのスターターキットを公式Webサイトから購入することができます。
Moodoの代表的な香りレシピ
・Cozzy
Cozzyは家で落ち着いてリラックスできるようデザインされた香りです。ケーキやクッキーを楽しみながら、優雅なティータイムを過ごせます。
使用カプセル:オレンジ・サンライズ、プレシャス・スパイス、グランマ・バニラ、ミッドナイト・スリル
・Gardens of Kanazawa
Gardens of Kanazawaは、まるで日本庭園にいるかのような木や花の香りを楽しめる和風フレグランスです。香木とバニラビーンズのブレンドがベースとなっています。
使用カプセル:サンダル・ウッド、グランマ・バニラ、ネロリ・シトラス、ディバイン・ローズ
・Oriental Delights
トルコローズとジャスミンの香りが特徴的な、東洋風の香りです。
使用カプセル:ジャスミン・サンバック、サンダル・ウッド、ディバイン・ローズ、ミッドナイト・スリル
・Beach Party
ビーチパーティーの解放感をイメージした香りで、心地よい空間を演出します。
使用カプセル:シエスタ・ブリーズ、モノイ・デ・タヒチ、スウィート・サンド、アンバー・マリン
・Flesh Vibrations
一面に広がる花畑をイメージした香りです。エネルギッシュかつ幻想的な雰囲気で、どんなシーンにもマッチします。
使用カプセル:ウッド・ロイヤル、ラベンダー、フローラル・マジック、シトラス・フレッシュ
・Ashram Spa
瞑想や精神統一に適した香りです。オリエンタルなムードを盛り上げ、精神を落ち着けます。
使用カプセル:スパイス・ブーケ、シャーマンズ・ポーション、インセンス・ブードゥー、ユーカリプタス・ナイト
以上に挙げた香りは、Moodoで作り出せる香りのほんの一部にすぎません。また、Moodoでは香りの配分を変えたり、カプセルを入れ替えたりすることで、香りの変化を柔軟に行うこともできます。
自由自在に自分好みの快適空間をMoodoで作り出してみると、住み慣れた我が家が、また違った雰囲気を纏うようになるかもしれません。
スマートホームは「香り」もスマート
いかがだったでしょうか。スマートホームの発展によって、家庭内の環境を自由自在にコントロールできることが、まさに当たり前の時代になってきましたが、Moodoの登場によって香りまでその対象に含まれるようになりました。
アロマオイルや空気清浄機のような、「つけるか消すか」といったものではなく、自由に調整できる、簡単に変更できるといった点で、Moodoは画期的な製品です。
スマートホームをさらに彩り豊かに演出するスマートフレグランスボックス、Moodoの登場によって、香りのコントロールがさらに重要視されていくか、今後に要注目です。