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スマートホーム(スマートハウス)の記事
2018.02.20
2019.12.04

IoTで変わる教育現場、プログラミングも必修科目の流れに

2020年からプログラミング教育が小学校での必修科目化することは、すでに多くのメディアなども報じていますので、ご存知の方も多いことでしょう。日本でもようやく教育現場へのIoT導入が進められていますが、果たして今後、IoTによって教育はどのように変化していくのでしょうか。

記事ライター:iedge編集部

IoT化が進む教育現場だが、日本の教育情報化は最低レベルという現状

フランスのパリに本拠を置く「OECD(Organisation for Economic Co-operation and Development=経済協力開発機構)」と呼ばれる組織があります。

先進国間での自由な意見交換や情報交換を通じて、経済成長、貿易自由化、途上国支援という「OECDの3大目的」に貢献することを目指して発足したもので、日本は1964年に加盟し、現在EU加盟国22カ国とその他の13カ国の合計35カ国が加盟しています。

実は日本のIoTなどの教育は遅れており、「教育情報化」レベルは35カ国のうち最低レベルと言われています。

2020年から小学校におけるプログラミング教育が必修となり「時代は変わったな」と感じる方も多いかもしれませんが、諸外国から見ると「IoT関連の教育はかなり遅い」と言えるでしょう。

そんな中、国をはじめ民間企業も少しずつではありますが、IoTを活用した教育関連デバイスやサービスも登場し始めています。

 

知っておきたい教育関連のIoTデバイス&サービス

画像引用:http://microbit.org/ja/guide/

SwiftSwitch(スイフトスイッチ)

2017年8月に小・中学生の初心者向けに公開されたブラウザ専用のプログラミング学習環境で、OSを選ばずに利用することができます。

ブロックをドラッグ&ドロップして組み合わせることでプログラミングすることができ、7ステージ各10レベルそれぞれに決められたアイテムを集め遊ぶような感覚で解いていくうちに、いつのまにかSwift言語(プログラミング言語)を習得できてしまうというサービスです。

*このケースでのブロックプログラミングのブロックとはコードのまとまり=ブロックコードを意味します。

もちろん大人も一緒に学べますので、小さい子供がいる家庭で今後プログラミング教育の必修化を控えているという場合は押さえておいた方が良いでしょう。

micro:bit(マイクロビット)

BBC(イギリスの公共放送局)が主体となって開発されたボタンスイッチ、LED、加速度センサー、光センサー、地磁気センサー、温度センサー、Bluetooth Low Energy(BLE)などが搭載された教育用マイコンボードです。

イギリスでは、日本の小学校5年生~6年生にあたる約100万人の児童に無料で配布されたことでも話題になりました。現在はフィンランド、スリランカ、シンガポール、アメリカなど各国のコンピューター教育クラスにおいて活用されています。

おもちゃ、ロボット、楽器など子供の自由な発想を具現化してくれる無限の可能性を秘めたIoT教育マイコンボードです。

toio(トイオ)

toioはソニーの新規事業創出プログラム“Seed Acceleration Program”を通じて生まれた体感型トイ・プラットフォームです。

トイ・プラットフォームtoioには本体のコンソール、モーター内蔵で動き回ることができるコアキューブ2台、キューブの動きを制御するリング型コントローラーがセットになっていて、別売りのtoio対応タイトルでゲームや遊びのシナリオおよびルール、あるいは音声などが搭載されたカートリッジ、キューブを乗せるための専用マット、そしてキャラクターやフィギュアなど実際に遊ぶモノなどが用意されています。

2018年1月発売予定とのことですが、東京おもちゃショー2017に出展したこともあり、早くから注目を集めているデバイスでもあります。

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総務省の取り組み

 

総務省が取り組む教育IoT

IoTなどの本格的な実用化時代を迎えるにあたってこれまで行ってきた数々の実証実験などの成果を強力かつ迅速に“横展開”すべく、総務省は地域IoT実装推進タスクフォースを開催し、検討を重ねています。

その中で「EdTechから見る教育IoTの今と未来」を公開しています。

*EdTech=エドテック(Education Technologyの略)

学校や教育におけるIoTはまだまだ実験段階としながらも、将来的には、

・クリエイティビティ、STEAMが学べるスマートDIYツールおよびプラットフォームの導入
・マインクラフトと3Dプリンターにより創造性を育てる教育
・VR技術を導入し非現実世界を体験することで探究心や創造性を換気する教育

などを実現し、また、

・体温センサーデバイスなどの活用により生徒の健康管理
・いじめ報告アプリ&危機管理プラットフォームの活用によるいじめの管理
・ウェアラブルカメラなどを活用した教員の授業力の強化
・学校ファシリティーの効率化およびセキュリティの強化

なども実現できるのではないかという見通しです。

ほかにも、東京都渋谷区では2017年9月から区立小中学校26校の全児童生徒および教員に1人1台タブレット端末を貸与し、学習や公校務などをすべてクラウド化し、持ち帰り学習も視野に入れた取り組みを始めるなど、にわかに教育分野が活発化しています。

こうした取り組みにより、教育情報化最低レベルだった日本もいよいよIoTにより“教育”そのものが大きく変わろうとしています。将来の教育がどう推移していくのか、注目したいところです。

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