iedge
  • iedge
スマートホーム(スマートハウス)の記事
2018.01.07
2019.12.18

北米最大手のスマートホームプロバイダー「Vivint Smart Home」

北米とカナダにおいて、すでに100万を超えるユーザーを抱える北米最大手のスマートホームプロバイダー「Vivint Smart Home」が提供しているサービス、Airbnbとの連携による今後の可能性などについて考えてみましょう。

記事ライター:iedge編集部

元来Vivint Smart Homeはセキュリティシステム販売会社だった

アメリカのユタ州プロボに本部を置くVivint Smart Homeの前身となるのは、1999年に設立された「APX Alarm Security Solutions」という企業で、サードパーティー社製のセキュリティシステムを販売したり、設置したりするというのが主な事業内容でした。

その後、2011年頃から現在のスマートホーム(コネクテッドホーム)ソリューションへと事業内容を転換した訳ですが、Amazon、Google、Philips、Nest、Appleなどのようにスマートホーム関連の“ガジェット”を販売するのではなく、“サービス”を提供するというのがVivint Smart Homeの大きな特徴です。

たとえば月額制のサービスに加入することで、Vivint Smart Homeのスタッフが専用アプリを使ってコントロールすることができる「照明」「サーモスタット」「玄関の鍵」などを自宅まで取り付けに来てくれ、操作方法を説明してくれます。

また、利用中にもし何らかの不具合や不都合が生じた場合にも24時間対応してくれるほか、スタッフによる遠隔操作で対応できない場合は現地までスタッフを派遣してくれます。

これは、どういったニーズに応えているのでしょうか?

近年、スマートホーム関連のIoTデバイスは世の中に続々と登場しています。その数はすでに数億台とも言われており、2020年には約70億台にまで達するであろうというのが専門家の見方のようです。

「多すぎる」スマートホーム関連のIoTデバイスの中から、一般の人が「何を」選び「どう」取り入れて行けば良いのか?スマートホーム初心者であれば、その判断は非常に難しいことでしょう。

そこに目をつけたVivint Smart Homeが、一般の人たちに魅力的なスマートホーム関連サービスを提供して、ユーザーをどんどん増やしているのです。

ユーザーとVivint Smart Homeとの平均契約期間が9年近いと言われていることからも、ユーザーの満足度とVivint Smart Homeが提供するサービスの方向性が正しいことが分かります。

 次ページ >
スターターキットの内容

 

Vivint Smart Homeスターターキット

画像引用:https://www.cnet.com/products/vivint-smart-home/review/

スマートホーム市場において、特にセキュリティ分野は年々増加傾向にあり、今後も長く伸びていくと言われています。

そんな中でVivint Smart Homeが提供している「Vivint Smart Homeスターターキット」は、7インチのタッチスクリーンSkyControlパネルのほか、

・ドアセンサー
・窓センサー
・人感センサー
・ガラス破損センサー
・洪水センサー
・凍結センサー
・煙探知器
・一酸化炭素検出器

などの中から6つのセンサーを選択することができるようになっています(必要であれば、さらにいずれかを追加購入することができます)。

家にいるときはSkyControlパネルでそれらのデバイスをコントロールし、外出先からチェックしたいときはスマホやタブレットにVivintアプリをインストールしておくことで、コントロールしたり通知を受けたりすることが可能です。

このVivint Smart Homeスターターキットは550ドル(1ドル110円換算で60,500円程度)、月額40ドル(同4,400円程度)でサービスを開始することができます。

とはいえ、これだけでは類似するサービスもありそうですが、Vivint Smart Homeの大きな特徴の一つとして、多数のサードパーティー社製スマートホーム関連のIoTデバイスと連携しているという点が挙げられます。

代表的なものではNest Learning Thermostat、Amazon Echo、Philips Hue、August Smart Lockなどがあります。

詳しくはVivint Smart Homeの公式サイトで紹介されていますので、そちらをご覧ください。

Best Smart Home Devices

このように、ガジェットをメインに販売するのではなく、統合的なプラットフォームやプロダクトを提供しているのがVivint Smart Homeの最大の特徴です。

 

AirbnbがVivint Smart Homeと連携を発表。日本でも普及なるか

毎年1月にラスベガスで開催されている見本市CESで2017年、AirbnbがVivint Smart Homeと連携することを発表しました。

これにより、Airbnbのホストは、

・キーレスアクセス
・ホームセキュリティ
・サーモスタット

といった機能を利用できるようになり、ゲストの管理や部屋の管理などを効率的に行えるようになります。

また、例えばVivintが提供するElements Thermostatというデバイスは、室内あるいは施設内の各デバイスと連携することが可能で、ゲストのチェックアウト時間を正確に管理したり、ゲストの外出時はエネルギーの消費を抑えるために室内温度を自動で調整してくれたりなど、利便性のほかエネルギーの節約・費用削減などの効果も期待されています。

近年日本でも急速に広がっている民泊サービスですが、すでに「TATERU」の開発・販売・運営を手がける株式会社インベスターズクラウドなどは賃貸住宅や宿泊施設向けにIoT化したシステムやサービスの提供を開始しています。

日本の多くの民泊施設にVivint Smart Homeのようなシステムが導入される日がやってくるのも、遠い話ではないかもしれません。

関連記事

未来の住まいがここに!スマホや声で家電を操作できる 大阪の最新スマートホームショールームに行ってきた

  大阪に新たなスマートホームの体験拠点が誕生した。 株式会社アクセルラボ(本社:東京都新宿区)は、ハウスメーカーやディベロッパー、管理会社などの不動産事業者向けスマートホームサービス「Sp ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事 2024.05.14

Roborock S8 Pro Ultraにロボット掃除機の未来を見た

ロボット掃除機を買い替えた  2023年10月、コロナ禍で少しだけ流行った地方移住ブームに乗り切れなかった私は、今更になって都内から地方都市への移住を果たした。東京都の地区40年-14平米ワンルームマ ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事 2023.12.04

着実な広がりを見せるスマートホーム市場〜最新の動向についてアクセルラボが発表〜

 スマートホームサービス「SpaceCore」(スペース・コア)などを手がけるアクセルラボが、消費者と不動産事業者を対象に「スマートホームに関する調査報告会」を行った。  同調査は、全国の18~69歳 ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事 2023.09.05

Qrio Smart Lockなら、鍵をシェアすることができて、スマホで解錠できる!

Qrio Smart Lockなら、まるで鍵を開けるかのようにスマホを操作するだけ Qrio Smart Lockは、スマートロックサービスです。 鍵をドアに設置する際の工事も不要です。鍵につけさえす ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事 2019.11.28

これからのスマートホームには欠かせないAIについて知っておこう!

そもそもAIって何? AI(Artificial Intelligence=人口知能)は、人間が行う様々な作業や活動をコンピューターなどで模倣し、人間と同じような知能の実現を目的としたソフトウェアおよ ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事 2019.11.28

人の感情に共感する次世代のAIロボット「JIBO」とは?

多くの可能性を秘めた新型AIロボット「JIBO」 JIBOは、アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)のシンシア・ブリジール准教授により開発されました。 その後、2014年にIndiegogoのク ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事 2019.12.03

Copyright© iedge , 2024 AllRights Reserved.