近年はさまざまな眠りを検出・解析し睡眠状態の改善につなげる機器が発売されています。しかしながら、その多くは腕に巻いたり、頭につけたり、寝具の下に敷いたりと、それ自身が睡眠に影響を与えかねないものでした。Googleが新たに発表した第2世代Google Nest Hubは「ワイヤレス」で睡眠状態を検出できるスマートディスプレイです。
製品URL: https://store.google.com/product/nest_hub_2nd_gen (日本からは現状閲覧不可能)
この記事のコンテンツ:
- 「Sleep Sensing」で睡眠状態を検出
- 基本は7インチのスマートディスプレイ
- 日本での発売は未定
「Sleep Sensing」で睡眠状態を検出
第2世代Google Net Hubの最大の特徴は「Sleep Sensing」による睡眠状態の検出機能です。ただこの製品を枕元に設置して寝るだけで睡眠の検出・解析ができるため、機器の装着や充電が必要ありません。このため、より手軽に睡眠の解析や、眠りの質の改善が行えるといえます。
モーションセンサー「Soli」搭載
第2世代Nest HubはGoogleのスマートフォンであるPixel 4に搭載されているモーションセンサーである「Soli」を採用し、ワイヤレスで睡眠の質や長さをレポートすることができます。
Soliは大きな動きだけでなく、呼吸に伴う1cm以内の動きも検出可能な高精度なセンサーです。
マイクや光・温度センサーの情報も使用
また、睡眠の解析にはNest Hubに内蔵されているマイクや光・温度センサーとの連携も行います。咳やいびきといった睡眠中の動作や環境音、照明の明るさ、気温といった、睡眠に影響を及ぼす要因についてもデータを収集するそうです。
プライバシーもしっかり守る
睡眠の解析にカメラは使用しません。そもそもNest Hubにはカメラが搭載されておらず、就寝中というプライベートな時間でもプライバシーをしっかり守ってくれます。
また、データの解析は端末内で行われるため、Googleのサーバーに送られることもありません。
もちろん、Sleep Sensing機能自体をオフにすることもできます。マイク機能だけをオフにすることもできるそうです。
2人以上ベッドにいても大丈夫
睡眠の解析は、Nest Hubに最も近い人に対してだけ行われます。このため、家族などが一緒に寝ていても問題ありません。これは寝具に設置するタイプの睡眠解析機器に対するアドバンテージといえます。
Google FitやFitbit製品との連携も
睡眠に関するデータは健康管理アプリのGoogle Fitと同期し、Androidに加えてiOSでもチェックすることが可能です。自分の睡眠状態を把握することで、睡眠そのものや生活の改善に役立てることができるほか、Nest Hubが理想的な睡眠スケジュールを推奨する機能もあります。
また、Googleが買収したFitbitの睡眠追跡機能と統合することも検討中だそうです。
起床に便利な機能も
睡眠の解析だけでなく、Nest Hubは起床にも役立ちます。目覚まし設定時間の15分前から画面がだんだん明るくなる「めざましディスプレイ」機能を搭載。快適な目覚めをサポートします。
将来的には有料機能に?
睡眠の解析結果は、毎朝ディスプレイで確認可能です。深い眠りの時間、咳をした回数、いびきをかいていた時間などがわかります。
Sleep Sensingは来年までは無料プレビューとして使用できるそうです。しかしながら、将来的には有料サービスになる可能性があります。
有料になるころには、より魅力的で精度の高いサービスになっているといいですね。
基本は7インチのスマートディスプレイ
第2世代Google Nest Hubの基本は7インチのタッチパネル搭載スマートディスプレイです。
スピーカーは1.7インチのフルレンジタイプで、第1世代に比べて低音が50%強化されています。また、物理スイッチでオフにできるマイクを3つ搭載。プライバシーに配慮しつつしっかりと音声を聞き取ることが可能です。
プロセッサとしてはArmベースの4コアCPUと機械学習エンジンを搭載します。
サイズは120.4 x 177.4 x 69.5 mmで重さは558gです。先代に比べて78g重く、奥行きが2.2mm、高さが2.4mm長くなった一方、横幅は1.1mm狭くなっています。
カラー展開は、チョーク、チャコール、サンド、ミストの4色です。
価格は先代よりも安い99.99ドル(約1万1,000円)となっています。
日本での発売は未定
第2世代Nest Hubは、2021年3月16日にアメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、フランス、オーストラリアで事前注文が開始されており、発売は3月30日でした。残念ながら、今のところ日本での発売は未定です。
日本人の睡眠満足度は世界最低ともいわれます。第2世代Nest Hubのような機器がより普及すれば、睡眠に対してもっと意識が高まり、睡眠満足度が改善されるかもしれませんね。