スマートハウスとは
スマホに代表されるように「スマート◯◯」とは、インターネットに繋がったモノを指します。スマホはインターネットに接続された電話、ということです。
スマートハウスとは、家中のあらゆるモノ(家電、家具、料理器具、その他電子機器など)が、インターネットを介してそれぞれ相互通信したり、音声コントロールできるようになったり、スマホアプリで一元管理したりして、快適で便利な生活を実現している住宅を指します。
似た言葉で「IoT」があります。
これは「Internet of Things」の略で、日本では「モノのインターネット」と訳されます。スマホをはじめ、インターネットに繋がったモノは「IoTデバイス」です。スマートハウスを形成するのも「IoTデバイス」ということになります。
ちなみに「AIoT」という言葉も誕生しています。
「AI(人工知能=詳しくは後述します)」と「IoT」を合わせた言葉で、世界的電機メーカー、シャープ株式会社が生み出した造語です。
併せて「デバイス」は、スマホやパソコン、そのほか電子機器、周辺機器を総称する言葉ということも覚えておきましょう。
スマートハウスは、IoTデバイスをまとめる「管理システム」が中心にいて、その管理システムによってコントロールされる「IoTデバイスたち」が、それぞれの役割を果たしているという構図です。
スマートハウス市場の動向
まさに今、スマートハウス時代の幕開けとも呼べる時期です。
日本政策投資銀行が発表した、2015年CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショーの略で業界向け・電子機器の見本市)視察後の報告書(※1)によれば、IoTデバイスは2015年に49億個、2020年には250億個に達すると予測しています。
250億個すべてがスマートハウス向けのIoTデバイスという意味ではありませんが、スマホのようなIoTデバイスが250億個も登場する、ということです。
これは、IoTデバイス市場、そしてスマートハウス市場が今後急速に拡大していくことを意味します。
同報告書によれば、金額ベースで2015年695億ドルだったスマートハウス市場が、2020年には3倍以上の2,628億ドルにまで拡大すると予測しています。
上記は法人向けサービスも含まれた市場規模ですが、民生(一般消費者・一般家庭)用に絞っても、2015年54億ドル、2020年648億ドルと、わずか5年で12倍に急拡大していくと考えられています。
日本では、特にGoogle HomeやAmazon Echoなどが話題をさらいましたが、まさにそうしたIoTデバイスが続々と登場し普及しはじめている現実を、実感している方も多いのではないでしょうか?
まずはスマートハウスの「管理システム」としてスマートスピーカーが普及し、今後、それらと連携するさまざまな「IoTデバイス」が続々と登場してくることになるでしょう。
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スマートハウス化のメリット・デメリット
スマートハウス導入で得られるメリットとは
スマートハウスを導入すると、私たちの生活にどのようなメリットが生まれるのでしょうか?スマートハウスで“できること”を考えていくと、さまざまなメリットが見えてきます。一例をまとめましたので参考にしてください。
防犯・セキュリティ
欧米でスマートハウスが広まったのはセキュリティ対策がきっかけです。IoTカメラを設置すれば、外出先からでもリアルタイムに家や周囲の様子を確認できます。録画、双方向通話、カメラの角度調整、タイマー設定などもスマホアプリから容易に行えます。
カメラやセンサーが異変を察知したり、顔認証に登録されていない人物が映り込んだりすると、即座に警報を鳴らしたりスマホに通知を送ったりするものもあります。出張や旅行で家をあけることが多い方も、いつでも自宅や周辺、自室をチェックすることができます。
見えなかったものが「見える化」され、今までになかった安心感が得られるというのは、スマートハウスの大きなメリットです。
見守り・安全
スマートハウスでは、各種センサーを取り付けたりIoTカメラを設置したりすることで、離れて暮らす両親の見守り、留守番中の子供やペットの見守りも簡単にできるようになります。
センサーが一定時間、人の動きを検出しなかった場合に通知を送るよう設定したり、電話よりも手軽に映像を交えて双方向通話したりすることも可能です。温度センサーや湿度センサーと連携させて、一定以上の温度になればエアコンがオンになる、といった仕組みも作れるため、熱中症対策にもなります。
もしものときに、救助要請や通報など、いち早く行動に移せるようになるのも、スマートハウスの大きなメリットです。
家事
冷蔵庫のドアに大きなタッチパネルが搭載されていて、ある操作ではドアを開けずに中身をチェックしたり、ある操作ではタッチパネル上で食材を注文したりできます。レシピを映し出し、それを見ながら調理することも可能です。
食材を入れておけば自動調理してくれる調理器、外出先からでもアプリ操作ひとつで家中をキレイにしてくれるロボット掃除機、洗濯物を全自動で畳んでくれるロボットなども登場しています。
スマートハウスによって家事にかかる時間はどんどん短縮され、余裕のある暮らしが得られるというメリットも生まれます。
健康管理
スマートウォッチなどウェアラブルデバイス(身につけるデバイス)で、心拍数や消費カロリーを計算し健康管理している方も多くなってきました。
横浜市はエヌ・ティ・ティ・ドコモなどと共同で、洗面台に立つと鏡にバイタルデータが表示される、ベッドのセンサーが睡眠の質を計測するなど、さまざまなIoTデバイスを連携させ、「ただそこで暮らす」だけで体調管理・健康管理ができるスマートハウスを目指した取り組みも行っています。
これまで感覚に頼っていた健康状態も視覚的に把握できるようになり、しかもデータとして残っていくため、健康への意識向上が期待できるのもスマートハウスの魅力です。
日常生活
作業しながらその日の予定やニュース、天気予報、運行情報などを収集したり、パソコンの手を止めることなく分からないワードを調べたり、といったことは当たり前にできるようになりました。
ほかにも「家から100m以内に近づくと照明とエアコンがオンになる」「おはようと言うとカーテンが開き照明やエアコンがオンになる」「最寄り駅につくとお湯をはり、帰宅する頃にはいい湯加減になっている」など、スマートハウスで日常生活が便利になります。
育児・介護
直接「育児をしてくれる」IoTデバイスは今のところ見当たりません。人間形成は人間同士のコミュニケーションが欠かせませんから、当たり前であるといえます。
スマートハウスの育児におけるメリットは、日常のあらゆる作業が時短化されることで育児に充てる時間が増やせる点、育児に集中しても生活の質を落とさずに済む点、さらに今後やってくるIoT全盛期を生きる子供たちに、いち早くスマートハウスを体験させてあげられる点などさまざまです。
介護にもメリットが生まれます。寝たきりの方にウェアラブルデバイスを装着してもらい、血圧、心拍数、呼吸などを24時間収集、何かあればすぐに通知が届くように設定できます。タブレットを介して病院と連携し、数値に異常が出ればすぐに声をかけるといったこともできるようになります。
節約
スマートハウスは節約にも大きく貢献してくれます。サーモスタットとエアコン、加湿器などを連携させれば、常に最適な温度・湿度管理が行えるため余分な電力消費を防ぐことに繋がります。
また、GPSを活用して「家から100m離れたらエアコン、テレビ、照明、ホットカーペットなどがオフになる」ようにしておけば、消し忘れも防ぐことができます。
イニシャルコストこそかかりますが、太陽光発電や蓄電池などを導入すれば、それ以降マネジメントシステムによって適切に維持管理されていきますので、やはり節約に繋がっていくでしょう。
エンタメ
その日の気分や観たい映画の雰囲気に合わせ、声だけでモードを切り替えできる照明はもう当たり前になりました。
よりスマートハウスが進化するとこうなります。
例えばホラー映画で怖いシーンになると真っ暗になるなど、ストーリーに合わせて変化する照明が登場したり、ゴーグルとグローブを装着してリアルに「画面の向こう」にあるモノに触れられるといった、体験型エンタメが主流になったりするでしょう。
スポーツ
例えば、ウェアラブルデバイスを身につけ、サッカーボールにセンサーを組み込むことで、心拍数、呼吸のリズム、歩幅、キックのスピード、蹴る角度、強さ、回転数などあらゆるデータを収集できます。
そのデータを元に、「スキルアップするには蹴る角度と回転数を〜すること」など、スマートハウスによってプロのコーチさながらの指導を受けることも可能になります。
スマートハウス導入で懸念されるデメリット
スマートハウスは、私たちに健康的で快適な生活、今まで得られなかった便利さと安心、そして時間や気持ちに余裕を持てる暮らしを与えてくれます。
しかしながら、メリットばかりではありません。スマートハウスを導入するにあたって懸念されているデメリットも、正しく理解しておくことが大切です。
コスト
例えば、管理システムのスマートスピーカーだけを購入しても、テレビや照明、エアコンなどが対応していなければ、ただの“ちょっと賢いスピーカー”で終わってしまいますよね。
スマートハウスを実現するには、スマートスピーカーなどの管理システムと同時に、連携できるさまざまなIoTデバイスを導入するためのコストが必要になります。
また、スマートハウスを導入して家事の時短化を目指したいと思ったら、冷蔵庫や炊飯器、電子レンジ、洗濯機などを丸ごとスマートハウス対応のIoTデバイスに買い換えることになります。
徹底した省エネを目指すスマートハウスなら、太陽光発電システムや蓄電池などを導入することになるため、数百万円などとイニシャルコストが膨らみます。
そして、これらのデバイスは「一生モノ」ではありません。故障などのトラブル、メーカー側のサポート終了、規格変更などによって、将来的に買い換えなければならない可能性もあります。
スマートハウスを導入する際はイニシャルコストを計算すること、ランニングコストがかかる可能性もあることを覚えておきましょう。
通信障害で機能不全になる可能性
スマートハウスはIoTデバイスによって成り立っています。
IoTデバイスはインターネット接続されたモノですから、そのインターネットに障害が生じれば、すべてのIoTデバイスは稼働しなくなり、家全体が機能不全に陥る可能性もあります。
モバイルWi-Fiルーターなど予備のネットワークや、ポータブル蓄電池など予備のバッテリーを用意しておくことも、リスクマネジメントの一環として大切です。
サイバー攻撃を受ける可能性
スマートハウスによってすべてのモノがインターネットに繋がる怖さも覚えておかなければなりません。
パソコンで言えばウイルスです。悪意のあるウイルスを取り入れてしまうとクラッシュしたり、さまざまな情報が盗まれたりしてしまいます。
パソコンだけで済めば、まだ立ち直れるかもしれません。しかしスマートハウスで家中のあらゆるモノをIoTデバイスにした場合、それらがすべてサーバー攻撃の標的にされる可能性があります。
ウイルスに侵されたIoTデバイスたちが一斉に誤作動を起こし、思わぬ事態を招いてしまうかもしれません。
IoTカメラをハッキングされ、第三者が家の様子を常に監視できるようになれば、留守であることが分かってしまいます。
もっと怖いのは、特に攻撃は仕掛けてこず、ただ情報を収集しているだけの場合です。会話やカード情報、買い物の傾向、家族構成、生活リズムなどあらゆる情報が第三者に垂れ流しになってしまいます。
もちろん、IoTデバイスにはそれぞれにパスワードなどのセキュリティシステムが組み込まれていますので、すべてのセキュリティを破るのは容易ではないはずです。
ですが、スマートハウスを導入するなら万が一のことも想定し、自宅のインターネットセキュリティについてより一層知識を深めておくことや、セキュリティ対策ソフトを導入するといった工夫が大切です。
例え「便利そうだ」「こういうのがほしかった」と思えるようなIoTデバイスでも、セキュリティシステムについて事前にチェックする習慣を身につけておきたいですね。
スマートハウスデバイスなら簡単に自宅をスマート化!
スマートハウスにはメリット、デメリットどちらもありますが、ここまでの流れからもお分かりいただけるように、メリットのほうが遥かに大きいことは間違いありません。ですから、デメリットを正しく理解して対策を練っておくことが大切になってきます。
そうすれば、スマートハウスデバイスで簡単に自宅をスマート化することができるでしょう。
また、今後世の中のあらゆるモノがスマート化されていくのはほぼ間違いありません。住宅もそうですが、すでに車などもスマート化が進んでいます。
教育も仕事もスマート化されていきますし、「超高速」「多数同時接続」「超低遅延」が可能になる5G時代が到来すれば、より一層IoTデバイスが増え、スマート化が進んでいくでしょう。
今のうちから、スマートハウスに対応するIoTデバイスを積極的に導入し、慣れておくことも大切です。
スマートハウスデバイスを選ぶ2つのポイント
スマートハウスに対応したIoTデバイスを選ぶ際、どこに着目すればいいか分からないこともあると思います。そこで、ぜひチェックしておきたい2つのポイントを詳しく解説していきます。
AIアシスタント対応
AIはご存知の通り「人工知能(Artificial Intelligence)」です。
例えばスマートハウスにおけるAIは、使えば使うほどユーザーの好みを覚えていき、より的確かつ迅速に、最適なレスポンスを示してくれるようになります。
AIアシスタントとは、IoTデバイスに組み込まれているAIのことです。代表的なものをあげると、Google の「Googleアシスタント」や、Amazon の「アレクサ」、Appleの「Siri」などです。
AIアシスタントに話しかけた分だけ、よりあなたや家族に最適な、使い勝手のいいスマートハウスへと成長してくれるわけです。
特に、スマートハウスの中心となる管理システムは、AIアシスタントに対応していることが必須とも言えるほど重要ですので、覚えておきましょう。
IFTTT(イフト)対応
IFTTT(イフト)は「If This Then That」の頭文字を取ったもので、日本語にすると「もし、これをしたら、あれをする」といった意味合いがあります。
この場合の「これ」と「あれ」は別のサービスを意味します。
例えば、「もし(あなたが)Facebookに“おやすみ”と投稿したら、(別サービスである)Twitterにも“おやすみ”と投稿する」といった具合です。
このように、連携していない異なるWebサービス同士を連携させることができるサービス、それがIFTTTです。
本来、こうした連携はプログラミングしなければなりませんが、IFTTTは「トリガー」「アクション」を登録するだけで、誰でも簡単に連携させることができます。
トリガーには「インスタグラムに投稿したとき」、アクションには「Gmailを送信する」などと登録しておくだけでOKです。
この一連の流れをまとめて「アプレット」と言い、トリガーとアクションを登録することを、アプレットを設定するなどと言います。
スマートハウスでIFTTTを使うとしたら、次のような感じです。
・トリガーにスマートスピーカーを選び「テレビを付けて」と登録
・アクションにスマートリモコンを選び「テレビをオンにする」と登録
以上で、スマートスピーカーに「テレビを付けて」と言えば、アプリなどを操作せずともテレビがオンになるのです。
連携できるサービスは続々と増えていますので、組み合わせ次第でさまざまなことが一度にできるようになります。
スマートハウス化におすすめのデバイス・サービスをご紹介!
自宅のスマートハウス化を目指すにあたって、ぜひおすすめしたいIoTデバイスやスマートハウスサービスを厳選してご紹介します。迷ったときはぜひこちらを参考にしてください。ここでは、さまざまなカテゴリーのデバイスやサービスを紹介していきますが、自分や家族にとって何が必要で、何が必要でないかをまとめておくと、絞り込みやすくなります。
※掲載している価格は2019年11月の調査時点のものです。また、特別な記載がない場合はすべて「税込」価格です。最新情報はメーカーのHPやネットショップなどでご確認ください。
セキュリティ
セキュリティ関連のスマートハウスデバイスは、カメラ、ロック(鍵)、センサーなどがあります。デバイスによって搭載されている機能が異なります。スマホアプリで遠隔操作が可能か、外出先からでもリアルタイムに確認できるかなど、チェックしておきましょう。
Qrio Lock
参考価格20,800円
スマホで自宅のカギを施錠、解錠できるスマートロックです。ハンズフリー解錠や、オートロック機能を設定すれば、スマホの操作すら不要になります。もう玄関の前でカギを探す手間がなくなりますし、カギを紛失するといったこともなくなりますね。キュリオがソニーのグループ企業というのも安心感があります。アプリで合鍵を共有できるため、家族や友人などもスムーズに出入りできるようになります。
Leafee mag
参考価格2,838円
リーフィー・マグは、窓に貼るだけで家中の窓の戸締まりをスマホから確認できるようになる、窓開閉センサーです。出かける前や就寝前に、スマホアプリからすべてチェックできるため、一つひとつ確認する手間が省けます。外出先からリアルタイムに戸締まりを確認することも可能です(月額制サービス)。工具不要、窓に貼るだけなので手軽に導入できるほか、カギの近くに貼っておけば施錠を検知することも可能です。
NETATMO Welcome
参考価格35,000円
スタイリッシュなデザインが人気のネットワークカメラです。2015年グッドデザイン賞を受賞しています。顔認識システムを搭載し、登録した人物以外を撮影、通知することができます。家族や友人が映っただけで通知が来るという煩わしさがありません。逆に、家族など通知してほしい人を個別に設定することも可能です。暗闇でもクリアに映し出すナイトビジョン、動体検知、音声対応、130度広角撮影など機能も充実しています。
照明
スマートハウスデバイスでは、照明も大人気です。カラフルなものから自然な明るさものまで幅広くラインナップされています。仲間とパーティーで盛り上がりたい方はカラフルな照明、読書やリラックスが目的ならより自然に近い白など、用途によって選んでいきましょう。
Philips Hue フルカラー シングルランプ
参考価格7,400円
調光、光の目覚まし、寒色から暖色の明かり、リラックスから集中の明かり、ゲームとシンクロする機能、そして1,600万色のフルカラー照明と、スマート照明に必要なすべての機能を備えているのが、PhilipsのHue(ヒュー)です。もちろん音声でのコントロールも可能です。ただ、単体では使用できず、「Hueブリッジ」と呼ばれるハブ(別売り)が必要です。プリセットシーンも豊富で、誰でも手軽に感動的なエンタメ空間を演出できます。
Light The Bo イルミネーションライト
参考価格1,960円
いとも簡単に幻想的な空間を作り出すことができる、カーテンライトです。固定する、広げる、斜めに吊るすなど使い方はアイデア次第、ツリーなどのモチーフと組み合わせれば、より一層豪華な雰囲気が一瞬で完成します。常時点灯モードのほか、タイマー機能や点滅パターン設定機能など8種類の切り替えモードが搭載されています。また、IP67と非常に高い防水・防塵性能を備えていますので、屋外でも使用可能です。
アイリスオーヤマ LEDシーリングライト
参考価格10,387円
Amazon Alexa認定のLEDシーリングライトです。音声やスマホで明かりを操作できます。いちいちリモコンを操作する必要がありません。調光は10段階ですが、音声やスマホアプリからであれば1〜100%まで1%単位で調整することが可能です。角型、丸型引掛けシーリング、ローゼット、埋め込み引掛けローゼットなど、取付可能な配線器具が幅広いのも特徴です。40,000時間の長寿命、約10年交換不要のコスパのいいスマート照明です。
スマートリモコン
スマートリモコンは、スマートスピーカーと並んでスマートハウスでの導入率が高いデバイスです。赤外線を使用するリモコンの赤外線信号を学習させれば、スマートリモコン一つで家中の電化製品を操作できます。部屋に馴染むデザイン、好みの形状、アプリの操作性などトータル的に見て絞り込んでいきましょう。
Nature Remo
参考価格10,978円
外出先からでもエアコンや照明、テレビなどのオン・オフ操作が可能です。毎日決まった時間にエアコンと照明をオンにする、何度以上になったらエアコンがオンになる、家から100m離れたら家中の家電がオフになるなど、さまざまなルールを設定することができます。主要家電メーカーのエアコンやテレビ、照明のリモコンがプリセットされているため、最初に赤外線を送るだけで簡単に設定できます。もちろん音声コントロールも可能です。
Switch Bot
参考価格3,980円
Amazon EchoやGoogle Home、Home Podはもちろん、IFTTTにも対応しているので設定次第であなただけの超便利な使い方ができる学習型スマートリモコンです。万が一消し忘れがあっても外出先からオフにできるため、省エネ対策にも貢献してくれます。一人暮らしであれば、帰宅前に照明とエアコンをオンにしておけば、快適な温度に保たれた、明るい部屋に帰ることができますね。コンパクトなので、壁にかけるなどオシャレに設置することができます。
Link Japan eRemote mini
参考価格6,980円
円筒状のデザインがかわいらしいスマートリモコンです。タイマー設定がない家電も、あっという間にタイマー付き家電に早変わり、赤外線信号を360度送信してくれるため置き場所に困らないのも嬉しいポイントです。もちろん、国内主要家電メーカーのリモコンは登録済み、自動設定してくれるので初期設定の手間も省けます。シャープの4G対応スマートロボット「ロボホン」と連携できる唯一のスマートリモコンでもあります。
スマートスピーカー
AIアシスタントが搭載されたスマートスピーカーは、スマートハウスの核を担う存在です。さまざまなIoTデバイスと連携させることで、声一つでそれらすべてのデバイスを制御できるようになります。ネットショッピングをよく利用する方はAmazon Echo、iPhoneユーザーならHome Podなど、使い慣れているブランドを選ぶのがおすすめです。
Amazon Echo 第3世代
参考価格11,980円
Amazon Echoもいつの間にか第3世代が発売されています。Dolbyに対応したプレミアムスピーカーを搭載し、よりクリアでダイナミックなサウンドを味わえるようになりました。もちろんAIアシスタント「アレクサ」を搭載していますので、連携するIoTデバイスを話しかけるだけで操作できます。Amazon Echo版・アプリとも言うべき「スキル」は2,500種類以上あるため、アレクサができることがどんどん増えていきます。
Google Home
参考価格15,400円
CMでもお馴染み「オッケー、グーグル」で反応する「Googleアシスタント」搭載のスマートスピーカーです。調べ物、音楽再生、予定の確認や管理といった基本的なところはもちろん、連携するIoTデバイスを声だけで操作することができます。検索エンジンのGoogleですから、特に調べ物に関して精度の高い情報を提供してくれます。最大6人分のアカウントを登録できるため、家族で使う場合もそれぞれが自分に合った情報を手に入れられます。
Apple Home Pod
参考価格32,800円(税別)
Amazon Echo、Google Homeに遅れを取りながら、ようやく日本でも発売になったAppleのスマートスピーカーです。後発に加えて価格が高めと強気のAppleですが、特筆すべきは独自のオーディオテクノロジーにより実現した豊かで繊細なサウンドです。広がる重低音を体感したい方にはぜひおすすめの一台です。もちろん、Siriが搭載されており、さまざまなIoTデバイスを音声だけでコントロールすることができます。
家電
スマートハウスの便利さを存分に味わうなら、IoTに対応した家電が欠かせません。あらゆる家電がラインナップされているため迷いましたが、その中から厳選した3選をご紹介します。ほしい機能、あると便利な機能など生活パターンから絞り込んでいきましょう。
日立 R-WX74K/R-WX62K
参考価格303,000円
日立が開発した真空チルド R-WX74Kは、スマホと連動するコネクテッド家電です。日立冷蔵庫アプリをスマホにインストールし、冷蔵庫に入れる食材の写真と購入日を入力するだけで、入れっぱなしになっている食材をリマインドしてくれます。ドアの閉め忘れ通知や、開閉回数チェックなども手軽に行えます。現在は未対応ですが、アップデートにともないアレクサに対応させるなど、スマートスピーカーとの連携を強化していく方針です。
ルンバi7+
参考価格142,860円
お掃除ロボットと言えば、ルンバですね。最新のこちらの機種はアレクサに対応しており、声だけでさまざまな設定をコントロールできます。強力な吸引力や洗えるダスト容器に加え、衝突防止、落下防止、絡まり防止といった基本機能や、進入禁止エリアを作成できるスマートマッピング機能、ダストのゴミの自動排出、自動帰還(充電)、自動再開などスマート掃除機に求められるあらゆる機能を搭載しています。
TP-Link スマートプラグ
参考価格1,993円
スマホアプリやアレクサ、Googleアシスタントなどを使って遠隔操作可能なスマートプラグです。ハブ不要なので単体で動かすことができます。リモコンがない家電も離れた場所から自由自在にオン、オフできるほか、タイマー設定がない家電も、スケジュール設定することでタイマー機能付き家電にできます。照明器具を接続し、帰宅前にオンにしておけば無人であることも気づかれにくくなるなど、防犯面でも貢献してくれます。
健康
スマートハウスなら健康管理もこれまでより容易になります。直接身につけてあらゆるデータを収集・管理してくれるウェアラブルデバイスのほか、睡眠時や起床時など特定の場面で健康管理に寄与してくれるIoTデバイスがあります。用途や目的から選んでいきましょう。
Withingsスマート睡眠パッド
参考価格15,268円
フランス発・スマート睡眠パッドです。ブランドのWithingsは旧・Nokiaです。自分で計測することが難しい睡眠中の呼吸の乱れ、睡眠サイクルの分析、心拍数の計測などが行えます。毎朝、睡眠スコアを確認することができるため、健康管理に役立ちます。IFTTTにも連携しているので、睡眠に入ったら照明を自動的にオフにしたり、目覚めたらオンにしたりといった設定も簡単に行えます。
Apple Apple Watch第5世代
参考価格42,800円〜(税別)
スタイリッシュなデザインで人気のApple Watch第5世代です。心拍数を計測し、通常と異なる数値が出た場合に通知してくれるほか、女性の周期記録や聴覚に悪影響を及ぼしそうな騒音を知らせる機能なども搭載しています。水分摂取時間の設定、摂取カロリー管理、ヘルスケアアプリと連携させれば歩数や距離、階数といったさまざまなデータが一元管理できます。転倒検出や海外緊急通報など、いざというときに重宝する機能も嬉しいですね。
ロビット めざましカーテンmornin’plus
参考価格円7,678円
カーテンレールに取り付けて、スマホアプリでタイマー設定しておくと、その時間にスーッとカーテンを開いたり、閉じたりすることができるスマートハウスデバイスです。太陽には体を「楽に起きる」モードにする力があると言われています。目覚まし時計やアラームの音で強制的に目覚めるのではなく、朝の光で自然に目覚めることができる本デバイスは、健康的な暮らしのスタートに最適です。設置後も手動でカーテンを開閉できます。
おもちゃ
スマートハウス対応のIoTデバイス(スマートトイ)も数多く開発されています。特に注目したいのは、子供の好奇心を刺激する知育・教育ロボット、取り付けるだけでまるでロボットのようにおもちゃが動き出す夢のようなデバイスたちです。子供の年齢や身につけてほしい能力などで絞り込んでいくと選びやすいでしょう。
Pechat ボタン型スピーカー(英語対応可)
参考価格5,082円
いつも遊んでいるぬいぐるみに装着し、スマホアプリを操作するだけで、ぬいぐるみが言葉を話すようになるという、子供たちが大喜びしそうなデバイスです。収録されているセリフは1,000種類以上、泣き止ませや寝かしつけ音楽なども搭載されているほか、イヤイヤ期に使えるセリフも収録されているなど、親子で楽しめる&子育てを快適なものにしてくれるアイテムです。自動会話モードや英会話対応など、教育にも貢献してくれそうです。
サンワダイレクト Makeblock mBot
参考価格14,980円
おもちゃにしては高価ですが、小学校でも必修科目となるプログラミングを体験できる、これからも子供たちに欠かせないスマートトイの一つです。方向転換、音を出す、光らせる、障害物の回避などさまざまな動きをプログラミングでき、実際に操作することができます。ドライバーがあれば10分程度で組み立てられる手軽さも特徴です。子供はもちろん、親御さんのプログラミング入門編としても最適です。
SONY MESHタグ
参考価格5,537円〜(税別)
ソニーが手がけるIoTブロックです。LED、ボタン、人感、動き、温度湿度、明るさ、GPIO(General Purpose Input Output)があり、それぞれのブロックを専用アプリ上で直感的につなぎ合わせ、プログラミングすることが可能です。ボタンのブロックとLEDのブロックをつなぎ、ボタンでライトをオンにするといった基本的な操作から、スマートハウス向けのさまざまなIoTデバイスと連携させることも可能です。IFTTTにも対応しています。
ユニーク
個性的で便利な機能が組み込まれたユニークなスマートハウス向けIoTデバイスも数多く並んでいます。ありそうでなかったデバイス、汎用性が高く使い方次第で可能性が広がるデバイスなど機能も幅広く、選ぶ楽しさがありそうですね。
kotoha - kotobo
参考価格12,980円
kobotoは、時間を管理してくれるボタン型のIoTデバイスです。勉強、読書、スポーツなどに取り組んだ時間を記録し、表、グラフなどで視覚的に分かりやすく表示してくれます。ポモドーロ・テクニックと呼ばれる時間管理術が組み込まれ、25分続けたら5分休憩といったタイミングも光や音で通知してくれます。「ボタンを押す→作業に取りかかる」が習慣化されれば生活にリズムが生まれ「明日から本気出す」から抜け出せるかもしれません。
Tile 紛失防止タグTile Pro
参考価格7,490円
全米No.1を謳うスマートトラッカーです。家のカギやスマホ、財布、パスケースなど、紛失したら困るモノに取り付けておけば、万が一紛失した際も「音」でお知らせしてくれます。逆に本体のボタンを2度押しすると、スマホを鳴らすこともできます。最後にTileとスマホが通信していた場所を地図上に表示してくれるので、落としモノをしたときも、おおよその場所を知ることができます。アレクサ、Googleアシスタント、Siriに対応しています。
Naran マイクロボットプッシュ
参考価格6,060円
ボタンやスイッチを押してくれる、面白いコンセプトのIoTデバイスです。直接、または遠隔操作で動かすことができます。アレクサに対応しているほか、IFTTTにも登録できるので、設定次第であらゆるスマートハウスデバイスをコントロールすることが可能です。押せるボタンもロッカースイッチ、突出プッシュボタン、非突出プッシュボタン、トグルスイッチ、タクトスイッチと幅広く、タッチスクリーンにも対応しているスグレモノです。
スマートハウスハブ
スマートハウスハブは、さまざまな スマートハウス向けIoTデバイスを一元的に管理・制御できる基幹製品です。スマートスピーカーも言ってしまえばハブのような役割ですが、ここで紹介するスマートハウスハブはAI非搭載の、純粋なハブとしてのデバイスです。
mouse スマートハウス ルームハブ
参考価格9,079円
いち早くスマートハウスデバイスを手がけたマウスコンピューターが、台湾EQL社と共同開発したハブです。同社のLEDライト、プラグ、ドアセンサー、モーションセンサー、PM2.5センサー、空気清浄機といったスマートデバイスを連携させることができます。もちろん、外出先でもスマホアプリで操作できます(2022年6月30日サービス終了)。また本体には温度センサーや湿度センサーも搭載されています。スマートハウス入門編におすすめです。
ORVIBO Home Mate
参考価格3,980円
手のひらサイズと超コンパクト、ホームセキュリティ関連の開閉センサー、人感センサーなどに対応しているほか、Wi-Fiカメラとも接続が可能です。現在はまだ連携できるセンサーが限られていますが、今後続々と追加される予定です。アレクサやGoogleアシスタントにも対応し、音声コントロールが手軽にできます。小型なのでどんな部屋にも馴染みやすく、セキュリティに高い関心がある方におすすめしたいスマートハウスハブです。
Google Nest Hub
参考価格15,400円
Googleが手がけるスマートハウスハブです。声だけで見たい写真を表示する、今までにないデジタルフォトフレームとしての使い方ができます。Google Homeとの親和性は言うまでもなく高く、Googleアシスタントに対応するさまざまなスマートハウス関連のIoTデバイスを一元的に管理・制御することができます。ロボット掃除機に掃除を頼んだり、エアコンの温度を調節したり、Googleのサービス(You Tube)なども表示できる便利なハブです。
スマートハウスサービス
スマートハウスに対応するハブやIoTデバイスをセットにして、セキュリティや見守りなどを一手に担うスマートハウスサービスも登場しています。個々にデバイスを揃えるより手軽ですが、月額料金を設定しているメーカーがほとんどです。家族で暮らしている方から一人暮らしの方まで対応したさまざまなサービスがあります。比較検討して自分のライフスタイルに最適なサービスを選んでいきましょう。
leafee ホームセキュリティ スターターセット
月額980円〜(初期費用8,980円)
ホームセキュリティの項目で登場した、窓開閉センサーを手がけるleafeeによる、ホームセキュリティサービスです。ハブ、窓開閉センサー、人感センサーなどがセットになっており、月額980円から手軽にスマートハウスセキュリティを始めることができます。各種センサーは追加で申し込むことができます。
ソニー MANOMA
月額3,580円〜3年間月額4,980円(以後3,580円。いずれも税抜)
ソニーが開発・販売しているスマートハウス関連のIoTデバイスと、スマホを連動させて安心と便利を提供するサービスです。会話ができるカメラを通して家族やペットの見守り、センサーやロックを使った防犯対策、アレクサ搭載のスマートスピーカーによる各IoTデバイスのコントロール、さらにオプションで使い放題のWi-Fiも利用可能です。
セキュアル ホームセキュリティ
月額980円〜(Gateway1台あたり。初期費用はGatewayが1台5,500円、センサーが1台3,500円。すべて税別)
窓やドアの僅かな振動をも検知し、大音量の警報アラームとスマホへの通知を同時に行うホームセキュリティサービスです。センサーは洗練されたデザインで、部屋に溶け込みやすいのが特徴です。アプリをインストールすれば外出先からでも操作可能なほか、アレクサにも対応しているので音声コントロールも可能です。設置場所が不法侵入の被害に遭った場合、見舞金支払いのサポートも付帯します。
今後、スマートハウス市場はどのように変化を成し遂げるのか
スマートハウス関連のさまざまなIoTデバイスやサービスを紹介してきましたが、ここで紹介したデバイスやサービスは、まだまだほんの一部にすぎません。
冒頭でもお伝えしたように、スマートハウス市場は今後も急速に拡大することがほぼ確実視されています。
IT専門の調査会社、IDC Japan株式会社が2019年10月10日に発表した予測(※2)によれば、2019年、スマートハウスデバイスの全世界における出荷台数は、なんと8億1,500万台が見込まれるとのことです。
2023年には13億9,000万台に達すると予測されているなど、スマートハウス市場は今後も着実に成長していくことは間違いないでしょう。
日本国内を見ても、2025年のスマートスピーカーの市場規模200億円、スマートハウス対応照明の市場規模310億円、スマートハウス関連の国内市場規模は実に4兆240億円に達するとの予測が出ています(※3)。
当初、欧米諸国と異なり日本ではあまり受け入れられなかったスマートハウスやIoTデバイスですが、AmazonやGoogle、さらにメディアなどの努力もあり、スマートスピーカーの認知度が全年齢層で高くなってきたことも大きく影響しているのではないかと考えられます。
いずれにしても、スマートハウス市場は今後も大きく成長していくものと見込まれます。
まとめ
スマートハウスの基礎知識からメリット・デメリット、市場動向や将来の展望、そしておすすめのスマートハウス対応IoTデバイスまで、あらゆる情報を網羅的に解説してきました。
快適で便利、健康的で安心やゆとりある生活をもたらしてくれるスマートハウスは、「当たり前」になっていくと考えられます。私たちの将来のためにも、これから日本を背負う子供たちのためにも、できるだけ早い段階からIoTデバイスを導入し、スマートハウスの暮らしに馴染んでおきたいですね!
〈出典〉
※1:株式会社日本政策投資銀行「IoTにより黎明期を迎えるホームオートメーション市場 -CES2015視察報告①-」
※2:IDC Japan株式会社「スマートハウスデバイスのグローバル市場は2023年まで着実な成長を続ける見通し」
※3:株式会社富士キメラ総研「『スマートハウス市場総調査 2018』まとまる(2018/10/26発表 第18096号)」