盗み聞きの心配ゼロ！な、クラウドフリーなスマートスピーカー

日本でもスマートスピーカーの認知度と普及率がじわじわ上がっていっている昨今ですが、一方でGoogleやAmazonのスタッフがそれを盗み聞きしていたという疑惑もあります。

なぜ、そんなことが起こるのか。
それは、スマートスピーカーがクラウドに繋がっているから。

スマートスピーカーが受け取った指令はまずクラウドに送られます。そこで処理されて、スマートスピーカーに返ってくる仕組みです。つまり「照明つけて」という一言は、クラウドを折り返し地点にした世界規模の旅を経て、照明をつけているわけですね。

僕なんかはその仕組みそのものにロマンを感じてしまいますが、クラウドの持ち主であるGoogleやアマゾンが盗み聞きしているんじゃないかという疑惑があとを絶たないのも頷けます。

そんなことを考えている人が多いんでしょう。
まだコンセプト段階ですが、プライバシーに最大限配慮してクラウドを使わないスマートスピーカーが発表されました。

プライバシーフレンドリーなスマートスピーカー「Candle」

それがこの「Candle」シリーズです。

Mozillaの「WebThings Gateway」を利用して、アルゴリズムのアップデートなどどうしても必要なとき以外にはスタンドアロンで動くように作られています。

プライバシーに配慮しているというだけでなく、ドアセンサーや環境センサー、スマートロック、人感センサー、そしてセントラルハブまで揃った、完全なホームIoTスイートとして機能するようです。

さらに、オープンプラットフォームで自分好みの機器やアルゴリズムを開発することも可能。

こんな感じで、技術さえあれば自分好みのデザインにすることも、もちろんOK。

また、Candleを制御するためのコードはGithubでも公開されており、

自分の作りたい機器に合わせたパーツ類も教えてくれます。

さらには、プライバシーのために偽データを送信することさえ可能となっていて、並々ならぬ本気度があふれるプロダクトとなっています。

IoTはクラウドフリーの時代がくる？

今、私達の家庭に普及しているスマートスピーカーはまだ「指令」に対して「回答」をするというだけの一対の対応でしかありません。

が、ゆくゆくは家のあらゆる場所に設置されたセンサー情報から住人の希望を予測して先回りすることが求められるでしょう。

そのとき、その「予測」の精度を決めるのはもちろんセンサー情報の量ということになりますが、量が増えればその分だけプライバシーへの配慮も必要となります。

たとえば、アクセルラボが提供している組み込み型のホームIoTシステム「CASPAR」は、住宅内に設置されたスタンドアロンのコンピュータによって処理されるため、住人のプライバシーは守られます。

スタンドアロンのAI処理用コンピュータとセンサーの組み合わせは、今後のホームIoTにおいてメインストリームになることは間違いなさそうです。