ドレクセル大学(Drexel University)の研究者は、従来の金属アンテナよりも優れた、アンテナ・スプレー法を開発し、IoTのより迅速で容易な発展への扉を開きました。
アンテナ・スプレー法では、透明なインキのような放射体を用い、ネットワークの構築に使用される物理的な媒体を作り上げます。基板、ウィンドウ、またデータセンターの壁面をアンテナにフレキシブルに作ることができ、データ収集のランドスケープを大幅に変えることができます。
ドレクセル大学のウェブサイトの記事によれば、「アンテナを設置することは虫除けスプレーを吹き付けるのと同じくらい簡単である。」とのことです。
アンテナ・スプレーの仕組み
アンテナ・スプレーでも良いられる化合物は、導電性金属と水溶解特性を組み合わせた基本的に無機質の超薄材料で、MXeneと呼ばれるものです。ラボテストの材料は、実際にはクラフトスタイルのエアブラシを使用して物体にスプレーされ、水が蒸発すると、アンテナが残る仕組みになっています。
「薄い被膜に塗布しても、電波の伝播と伝搬において非常に優れているため、高い導電性がある。」と研究者は言います。
トランスペアレントなアンテナを用いた数十ナノメートル〜ミクロンの厚さのスリミングは、軽量化ももたらします。また、センサの消費電力を削減するノックオン効果をもたらす可能性もあります。たとえば、軽量のドローンは、必要な電力が少なくなり、同じバッテリサイズでも、空気中での滞在時間を長くすることができます。
同研究の共同著者Kapil Dandekar氏は、「現時点では想像もできない新しいアプリケーションや新しいデータ収集方法があるでしょう。」と、述べています。
さらに、その柔軟性は、従来のアンテナを作るために使用されているアルミニウム、銅、および他の金属で可能であるよりもかなり多くの物体との統合を可能にする可能性があります。
「アンテナにスプレーする手法は将来のテクノロジー・コネクターになる可能性があります」とドレクセルは言います。
記事によると、「ほぼ全ての目的について、アンテナをエアブラシで吹き付けることにより実現できるだろう」との研究者の発言もあります。
(画像引用:https://www.networkworld.com/article/3309449/internet-of-things/spray-on-antennas-will-revolutionize-the-internet-of-things.html?utm_campaign=IoT%2BWeekly%2BNews&utm_medium=web&utm_source=IoT_Weekly_News_126)