VR(バーチャルリアリティー)テクノロジーは、入院患者のストレスや孤立感を緩和するなど、メンタルヘルス治療に有効かもしれません。
ハードウェアメーカーの"Lenovo"と"SOTI"がチームになって、"スターライト・チルドレン・ファンデーション"を開発し、入院中の子供たちにVR体験を提供する手助けをしています。
スターライト・チルドレン・ファンデーションは、病と闘う子供たちに有名人やスポーツ選手の訪問サプライズを行ったりして、子供たちを励まそうと尽力する団体です。
活動の一環として始まった"スターライト・エクスペリエンスVR"では、Lenovoの"ミラージ・ソロ・ヘッドセット"とグーグルの"デイドリームVR"システムを使うことで、病院の外へ出る事が難しい子供たちに、宇宙に行ったり、世界中を旅したりする疑似体験を提供する事が出来ます。
医療界におけるVRテクノロジーはほとんどが医師の訓練に重点を置いていますが、今回のRenovo以外にも、患者側へVRテクノロジーを提供するメーカーはいくつか存在します。
また、患者に楽しみを与えるだけでなく、治療に直接役立てようとする使い方もあります。イギリスの"オックスフォードVR"は、VRを使ったメンタルヘルス治療の製品化に、320万ポンドの資金を掛けています。
オックスフォードVRの最初の製品は、高所恐怖症克服の為に開発されたVR治療で、2018年に大規模な無作為比較試験が実施され、その効果は"ランセット精神医学誌"に掲載されて世界的に高い評価を得ました。
この治療法は現在、イギリスのNHS(国民保健サービス)下にある特定のクリニックで実際に運用されています。