GoogleやQualcommから数千億円規模にもなる巨額の支援を受け、ARシステムの開発を行ってきたMagic Leapが7月11日、ついに初めての製品を発売することを明らかにしました。
Magic Leapは独自の「空間コンピューティング」技術を利用して、現実空間に3次元的なホログラムを表示させるAR技術を発表して世界を脅かせましたが、今回発表された「Magic Leap One」ではついに一般ユーザーへその技術を体感させることになります。
販売権は米国の通信大手AT&Tが独占契約を結び、その契約総額は63億ドル(7000億円)を超えるとのことです。まだ正式な日程は明らかになっていませんが、今夏出荷予定ということで、私たちがMagic Leap Oneを手にできる日は目前に迫っているようです。
価格についても詳細は明らかになっていませんが、少なくともハイエンドスマートフォンと同じくらいの水準になる模様です。
(Video:Magic Leap /YouTube)
Magic Leapはこの発表の直後からライブ中継を行い、Magic Leap Oneについていくつかの発表を行いました。ライブ中継ではNvidia Tegra X2プロセッサの採用の発表の他、技術デモも披露されました。
技術デモでは、ポリゴンで表示されたゴーレムが投げてくる岩を手で弾いて粉砕する様子が映し出されました。
ポリゴンは同じスペースでヘッドセットを着けている他のユーザーにも共有され、ゲームのマルチプレーのような利用も可能です。
AT&Tによると、Magic Leapとの契約は、次世代5G通信を見据えたものになるようで、今後まだ明らかになっていない高速5G通信を活かした展開が発表されるかもしれません。
ベールを脱ぎつつあるMagic LeapのAR技術、大手テクノロジー企業がこぞって出資したその真の実力の全貌が明らかになる日が、今から待ち遠しいです。
(画像引用:https://www.magicleap.com/)