米国最大のスーパーマーケットチェーンであるクローガーが6月28日、自動運転車の開発を手掛けるスタートアップ企業「Nuro」と協力して、自動運転車による無人配達サービスを開始する予定だと発表しました。
同サービスは2018年秋の試験導入を目標に進められており、初期段階では安全のために人を乗せた状態での字度運転で配達が行われる予定です。
試用される車両は非常にコンパクトです。実際の運用法はまだ未確定とのことですが、配送センターから車に荷物を積み込むまでは人の手によって行われ、配達先までの運転を自動運転システムが担うようです。
ユーザーはクローガーのオンラインサイトやNuroアプリから配達中の車の現在位置を追跡可能で、配達先に到着するまで無事届くのを確認できます。
自動運転車がユーザーの自宅近くの車道に停車すると、ユーザーに通知が行き、本人確認を行って車両から荷物を取り出す仕組みになっています。
クローガーは米国35州に約2800もの店舗を展開するスーパーマーケットチェーンで、毎日900万人が利用する米国最大のスーパーマーケットチェーンとして知られています。
クローガーを利用するユーザーの約75パーセントが友人配達サービスを利用しており、無人配送システムが確立すれば、大幅なコスト削減と業務効率化につながりそうです。
Nuroは2017年にGoogleから独立したスタートアップ企業で、全米にパイプを持つクルーガーと事業を行うことで、非常に広範囲の路面データを収集可能になるため、自動運転システム自体の大幅な改良も期待できます。
自動運転車の事故が大きく報道され、自動運転テクノロジー全体への風当たりも強くなっているなか、着実にこのような取り組みが積み重ねられ、十分信頼に足る技術として成長していけるのか、見守っていきましょう。