“中国のAmazon”として知られる総合テクノロジー企業アリババは4月23日、スマートスピーカーTmall Genieにおいて、ベンツ、アウディ、ボルボが販売する自動車との連携が開始されることを発表しました。
今回の連携により、ユーザーは自宅から音声コマンドで自動車のガソリン残量、走行距離、エンジンやバッテリーの状態を確認可能になり、ドア、窓、空調の制御も可能になります。
アリババによると、この機能は2018年4月現在実装されていませんが、近いうちに実装予定とのことです。ボルボはすでに対応車種を発表しており、XC90、S90、XC60の3モデルが対応予定です。ベンツとアウディの対応車種はまだ発表されていません。
アリババのAI部門責任者、陳麗娟は「自動車は、家庭やオフィスと並んで、個人の生活で多くの時間が過ごされる場。自動車がスマートホームと接続されることは、生活の質を大きく向上させる可能性がある」と自信を見せています。
アリババのスマートスピーカーTmall Genieは2017年7月に発売され、2018年4月現在までに中国で200万台以上を販売しています。
アリババは近年研究開発に注力しており、AIやIoT、量子コンピューター分野の研究費として、2020年までの3年間で150億ドル(約1兆6000億円)を投入予定です。
市場調査会社のCounterpoint Insightsが2018年3月に発表した報告書によると、2022年には世界のスマートカー市場は2018年までに270%伸び、1億2500万台がネットワークに接続されると予測されています。
また、「メルセデス・ベンツ」ブランドを保有するダイムラーは、スマートスピーカーとの連携にとどまらず、アリババのIoT部門で開発されたジオフェンシング技術を活用して、照明、サーモスタットなどの家電製品を自動車の位置に応じて自動制御可能になることを発表しています。