米連邦通信委員会(FCC)は、数千の衛星から地球規模の広域インターネット網を目指すSpaceXに対して、衛星による広帯域インターネットの運用を承認しました。米政府機関が人工衛星を使った広帯域サービスに対して許可を出すのはこれが初めてのことです。
SpaceXの共同設立者兼CEOのエロン・マスクは、長年にわたり衛星によるブロードバンドインターネット網について模索しており、2017年にはFCCと定期会合を開くことに成功、ついには今回の承認に至りました。
同社はプロジェクトをStarlinkと名付けています。2018年の初めに、SpaceXは最初の人工衛星を2基打ち上げました。同社は4,425基の衛星を予定していますが、FCCは今後6年間で少なくとも半分以上の打ち上げを求めています。
FCCは声明で「この措置により、米国における高速ブロードバンドの利用可能性と競争力は新たな一歩を踏み出した」と述べました。
SpaceXは、宇宙インターネットプロバイダOneWebと鎬を削ることになる2019年から、実際にネットワークを運用するための衛星打ち上げを開始する予定です。
SpaceXのグウィン・ショットウェルCOOは「FCCのSpaceXに対する承認に感謝します。この複雑な事業にはまだまだ課題がありますが、これは、地球規模のブロードバンドサービスを構築するための重要なステップであり、特にまだインターネット環境のない地域の人々にも波及する次世代衛星ネットワークに繋がっていきます」と述べました。
SpaceXはStarlinkプロジェクトが研究開発費と運営費を回収し得る大きな収益源になると期待しています。2017年のThe Wall Street Journalの報道によると、SpaceXは2025年までにStarlinkに4000万人以上が加入し、約300億ドルの収入を得ることを見込んでいるとのことです。