米マーケット情報サービス大手のブルームバーグは3月28日、Facebookが5月に開催する主要開発者会議で予定していた、ディスプレイ付きスマートスピーカー「Portal」の発表を延期したと報じました。
Facebookは現在SNS上の個人情報管理に関して批判を浴びており、今回の延期はそれが原因であると見られています。
きっかけは、広告会社ケンブリッジ・アナリティカが許可なく5000万人のユーザー情報を入手したという報道です。
この報道は大きな波紋を呼び、マーク・ザッカーバーグCEOが議会で証言を行うほどのスキャンダルに発展しました。
Facebookは個人情報の取り扱いに関する入念な調整と検証の後、2018年下半期中にはデバイスを発売する予定とのことです。当初は5月の主要開発者会議で発表され、夏~秋頃に発売されると見られていました。
スマートスピーカーではユーザーの個人的生活情報の大部分を収集することが可能です。ましてやカメラ付デバイスではより一層多くの情報が取得できるようになります。
Facebookの個人情報収集と使用について懸念が高まるにつれて、ネットワーク接続されたデバイスでの個人情報運用についてユーザーに信頼されるのは難しくなっていきます。Facebookの広報担当者は、今回の件についてコメントを発表していません。
5月1日に予定されている主要開発者会議では、アプリメーカーがFacebookのサービスを利用してアプリの情報をどのように収集できるかについて、より厳しく制限された新しいルールが説明される予定です。
同社は公式ブログにおいて、満足な調整を行うのは「容易ではない」としていますが、ユーザーとの信頼関係回復がより重要であると語っています。