Apple のエディ・キュー副社長は、音楽配信サービスApple Musicの登録者数が3800万人を超えたと発表しました。Apple Musicの登録者数は昨年9月に3000万人、今年2月で3600万人と増加を続けており、わずか1カ月で200万人の新規加入者を獲得したことになります。
現在のペースで会員数が増え続ければ、夏ごろには北米での有料会員数が同サービスで世界最大手のSpotifyを抜くと見られていて、2015年の立ち上げ当初会員数に苦戦していたサービスは順調に推移しているようです。
今のところ、Spotifyは7000万人以上の有料登録者、1億5900万人以上のアクティブユーザーを誇っています。アクティブユーザーの半数以上は機能を制限された無料ユーザーということで、Appleは彼らのうちiPhoneユーザーは大いに取り込み可能であると考えています。
Apple Musicは現在毎月5%ずつ増加していますが、Spotifyは毎月約2%の増加にとどまっており、Appleはこのペースをさらに促進させようと狙っています。
また、Apple Musicの成長のカギとして、スマートスピーカーApple HomePodが挙げられます。Amazon EchoやGoogle Homeが大きく市場シェアを握る中発売されたHomePodは、その音質面およびApple製品との親和性において高評価を受けており、この存在がSpotifyの無料ユーザー取り込みにAppleが自信を見せる大きな理由となっています。
HomePodで直接再生が可能な音楽配信サービスはApple Musicのみとなっており、HomePodを購入したSpotifyユーザーがAppleミュージックと契約するケースを狙った仕様となっています。
多くの市場予測では、スマートスピーカー市場におけるAppleの予想シェアはそれほど大きくならないと見られていますが、Apple Musicの動向如何では大きく状況が変化するかもしれません。
スマートスピーカーがスマートホームの中心となることで脚光を浴びた音楽定額配信サービス、今度は逆にスマートスピーカー市場に影響を及ぼすことになるかもしれません。
(画像引用:https://www.apple.com/)