Amazonは2月27日、カリフォルニア州サンタモニカを拠点にスマートホーム製品を手掛けるRing社を買収することで合意しました。
ロイター通信によると、今回の買収額は10億ドル(約1070憶円)以上となる見込みとのことです。
買収されたRing社は2012年設立の企業で、スマートドアベル、スマートセキュリティカメラ、投光器等のスマートホームセキュリティ製品群で知られています。Amazonは昨秋、Amazon Cloud CamとAmazon Keyを皮切りに独自のスマートホームセキュリティ製品の開発を始めたところでした。
Ringの広報担当者は声明において「Ringは、家庭、地域社会、そして世界へ貢献することを使命としています。我々は高性能で廉価な家庭用セキュリティツールを提供することによって、犯罪件数を減らし、この使命を達成しようとしています。Amazonのような独創的企業の一部となることで、今後はさらに多くの成果を上げることになるでしょう」と買収について言及しました。
これまでAmazonが買収してきた企業の多くと同じように、Ringのブランド名はそのまま維持されるとともに、Amazon EchoをはじめとしたAmazon製品およびサービスとの密な連携が行われます。昨年Amazonが1兆円超で買収したスーパーマーケットチェーンWhole FoodsがAmazonプライムNowとして、Amazonのシステムと連携したサービスを開始したことがよいサンプルとなるでしょう。
Amazonの広報担当者は「我々はこの才能のあふれる開発チームとともに、家を安全かつ安心に保っていくという使命を果たせることを光栄に思っています」と語りました。
Amazonは今後、セキュリティにより重点を置いて、Amazon Echoシリーズにさらに多くのセキュリティ機能を搭載していくか、独自のスマートホームセキュリティ製品群により注力していく可能性があります。
また、Ring社は公式Twitterにおいて、買収後もApple HomeKitへの対応は継続していくと表明しています。
Amazonは昨年、Alexa Fundを介してスマートホーム関連企業に投資した際Ringに興味を持ったとのことです。昨年12月には同じくスマートドアベルを扱うBlinkを買収しており、これがAmazonにとって2例目のスマートホーム企業買収となります。
(画像引用:Amazon.com)