スマートホームデバイスを扱う米国の企業Nestの共同設立者でCPO(最高製品責任者)、マット・ロジャース氏が2月9日、同社を退職することを自身のTwitter上で発表しました。
Nest社は前日8日にGoogleと再び経営統合し、同社のハードウェア部門へ吸収されることを発表したばかりでした。
ロジャース氏はGoogleへの移行期まではNest社に留まりますが、その後、共同設立した投資組織Inciteの事業へ専念します。
ロジャース氏はAppleでiPhoneやiPodの初期開発において重要な役割を担当、2011年にAppleを退職した後、同年Nestを共同設立しました。
今後ロジャース氏が専念するInciteは、3つの組織からなり「Big Idea」を「Big Deal」へ変える手伝いをすることを基本理念とした投資組織です。
Incite Venturesは、世界をよりよくするポテンシャルを持つベンチャー企業を、Incite Labsは環境問題や社会問題に取り組むための斬新な方法を、Incite Politicsは現代政治のエコー・チェンバー現象(閉じたコミュニティ内で特定の価値観が増幅されること)を破ることを目指し、新鮮な視点から国全体の問題にアプローチする新世代のリーダーをそれぞれ対象に投資を行います。
ロジャース氏の今回の退職はあくまでInciteへの専念を目的とするもので、GoogleとNestの再統合に伴うものではないとのことです。