2018年1月9~12日にかけて行われた世界最大の家電見本市CES 2018において、スマートホーム製品を手掛けるフランスの企業Netatmoが、スマートホームデバイスを制御する新たなツールを発表しました。
今回発表されたNetatmo Smart Home Botでは、Facebook Messengerのチャットボックスを使用して、家庭内のスマートデバイスを制御できます。この機能は現在英語版が公開されており、2018年後半から順次、多言語対応を行う予定です。
Netatmoはこれまで、デバイスを制御するのに可能な限り多くの選択肢を用意してきました。Netatmo Welcomeに代表される既存製品は、Siri、Apple HomeKit、Alexa、Google Homeへ対応しています。
今回のNetatmo Smart Home Botによって、新たにMessengerでの制御が加わりました。 「リビングの照明を点けて」や「寝室の温度を22℃に調整して」などの簡単なクエリを入力することができます。
また、Netatmo社によると、今後「誰が今家にいる?」「今の天気はどんな感じ?」といった複雑な質問にも対応していく予定とのことです。多くのユーザーがチャットを行えば行うほど、精度や対応能力が増していくようです。
現在、デバイスの音声制御が大きなトレンドとなっていますが、機器を操作するためにより多くの選択肢が存在すれば、家のどこにいても思い通りにデバイスを制御できる可能性が生まれてきます。
家庭内のすべての部屋にAmazon Echoが置いてあることはほぼないかと思います。しかし、Messengerを介してなら、友達とメッセージのやり取りをするついでに、デバイスに指示を出すことも可能です。
Netatmo社はスマートウェザーステーションから始まり、現在、屋内および屋外のセキュリティカメラ、スマートサーモスタットおよびラジエータバルブ、空気モニタリングデバイス等を販売しています。2017年、同社は家庭内のすべてにその範囲を広げるために、既存の家電ブランドと数々のパートナーシップを発表しました。
これらのパートナーシップを用いて、Netatmoはスマートホームを建設して売買を行う企業との共同事業も行っています。これまでのところ、BNPパリバ不動産とヴァンシ・インモビリエは、Netatmoを介して約140のアパートを建設してきました。
現状はまだ巨大な規模ではないものの、Netatmoはあらゆる種類の製品と使用シチュエーションを開拓することで、製品ラインアップを着実に拡大しています。