カナダの首都・オタワに本拠を置くSmartCone Technologies社は、IoT化された安全コーン「SmartCone」を開発し、道路の安全性向上に努めています。
SmartCone社のジェイソン・リーCEOはTiECon Canada 2016において、15分間のスピーチを行いました。
リー氏は黒い円筒型のSmartConeを手に、起業家、投資家ら聴衆へ向けて、スマートコーンがもたらす道路や建設現場の安全性について説きました。このスピーチは大盛況で、創立以降初めての外部資金調達に成功しました。
SmartConeには、ビデオカメラと動作検出器が搭載されており、地震活動、強風、有毒ガスなど、目に見えない脅威を測定できます。また、通行車のナンバープレートや、通行人の顔を認識することも可能です。さらに、このすべてのデータは、コントロールルームへライブ中継されます。
SmartConeは非常に簡単に設置、接続が可能です。リー氏によると、「現場に従来の安全コーンを置くくらい簡単」とのことです。通常のオレンジ色のコーンにはめ込むことで、24時間体制の安全保障をもたらし、緊急時には切迫した状況の中でも対応者の目となり耳となって、証拠を記録していきます。
リー氏によると、建設業界が労働中の死傷者を減らし、現場の安全性を向上させようとする動きを見せていることから、安全コーンにネット接続とセンサーを搭載することに高い需要が見込めるとのことです。
同社は米国の携帯電話キャリア大手・ベライゾンの「イノベーション・センター」に選出されました。イノベーション・センターは、スマート技術を開発、市場投入のためのラボサポートなどのリソースを提供しています。また、IBMは最近、SmartConeをグローバル・パートナーとして認定し、再販契約を締結しました。
点滅するランプは、運転者が横断前にバイクの車線を確認する必要があることを示します。センサーは近づいてくる自転車などを検出することができますが、歩行者が範囲内を歩いたり、自転車が反対方向に向いていたりしている場合は起動しません。
Smart Coneは安全保全のみならず、都市の交通データの収集においても活躍します。集積されたデータは今後の交通インフラの整備計画に役立てられる模様です。
2016年のTiECon以来、SmartConeチームの規模は15人に増加しました。リー氏は、同社はまだ拡大しており、特にエンジニアリングチームへの追加に重点を置いていると述べています。