新型コロナウイルスの影響で日本の観光、飲食、興行業界は大きな影響を受けています。営業中止を余儀なくされ廃業に追い込まれるケースも。そんな業界の復興を目的に企画されたのがGo Toキャンペーンです。観光庁が約1.7兆円規模で行うというこのキャンペーンについて解説します。
「Go Toキャンペーン」とは?消費者大注目の一大キャンペーン
Go Toキャンペーンとは
Go Toキャンペーンとはコロナウイルスによって打撃を受けた経済活動の回復のため、各産業を支援するために観光庁によって行われるキャンペーンのことです。
キャンペーンは4つの分野で行われます。
- 旅行代を補助するGo To Travel キャンペーン
- 飲食代を補助するGo To Eat キャンペーン
- ライブやショーの興行向けのGo To Event キャンペーン
- 地域の商店街を対象にしたGo To 商店街 キャンペーン
その予算は合計で1.7兆円とかなりの力の入れよう。以下ではそれぞれのキャンペーンの詳細について解説を行います。
旅行代を補助してくれるGo To Travelキャンペーン
Go To Travelキャンペーンは旅行業界を対象に行われるキャンペーンで、消費者にとってはGo Toキャンペーンの目玉ともいえるもの。旅行業者等経由で旅行商品を購入すると割引が受けられたりクーポンが付与されたりします。
1泊あたり国内旅行金額の最大半額が補助される
具体的な内容としては国内旅行金額の最大半額が補助されるというもの。補助額は最大1泊あたり2万円で、4万円の旅行に対して2万円が補助される計算です。
これだけ補助してもらえればいつもは行けない贅沢な旅行ができそうですね。
パックの場合は飛行機や電車代も対象
補助の対象となるのは基本的には旅行代金に対してです。しかしながら、パック旅行で飛行機や電車代が含まれている場合はその費用も対象となります。
国内旅行といえど移動にはそれなりに費用がかかるもの。合算したものが補助の対象となるのはありがたいです。
補助の3割は地域共通クーポンになる点に注意
ただし、補助の全額が旅行代金から割り引かれるわけではありません。全補助額のうち7割程度は旅行代金から割り引かれるのですが、3割程度は地域共通クーポンとして付与されます。
この地域共通クーポンは1,000円単位で発行され、登録加盟店でお土産、飲食、観光施設で利用可能。旅をさらに盛り上げてくれます。
割引は7/22から開始、地域共通クーポンは9月以降開始予定
気になる日程ですが、旅行代金の割引は2020年7月22日から開始、地域共通クーポンは2020年9月以降開始予定となっています。
つまり、ざっくりいうと7月22日以降は旅行代金が35%引き、9月以降はさらに15%分の旅行代金がクーポンの形でキャッシュバックされるということです。
また、すでに予約している7月22日以降の旅行もこの補助の対象となるそうです。詳しくは予約先の旅行事業者にお問い合わせください。
飲食費に対してキャッシュバックしてくれるGo To Eatキャンペーン
Go To Eat キャンペーンはオンライン飲食予約サイト経由で期間中に飲食店を予約し、来店した場合に飲食店で使えるポイントなどを付与するもの。外食産業の需要を喚起するために行われるキャンペーンです。
ポイントを最大1000円付与
もらえるポイントは最大で1名あたり1,000円。たとえば3名で予約をした場合には3,000円相当のポイントが付与されます。
ただし、このポイントは分割されず、予約を行った1名に全ポイントが付与されることに注意が必要。また、ポイント還元率や対象となる飲食店はわかっていません。
2割相当の割引券が付いた食事券が発行される
さらに食事代金の2割相当分の割引が付いたプレミアム付き食事券が発行されるそうです。この割引券は登録飲食店で使用でき、安く外食を楽しむことができます。
こちらも対象となる店舗はわかっていません。
開始時期等は不明
Go To Eatキャンペーンは今のところ残念ながら開始時期や対象となる店舗、予約サイト糖は不明。Go To Travelキャンペーンの一部が2020年7月22日から開始ということもあり、こちらももうすぐ開始されるのかもしれません。
Go To EventキャンペーンとGo To 商店街キャンペーン
最後にイベントやエンターテイメントに対する補助が出るGo To Eventキャンペーンと商店街に対して補助金が出るGo To 商店街キャンペーンについてです。
チケット料金の2割が割引またはクーポンとして帰ってくるGo To Eventキャンペーン
Go To Eventキャンペーンはコンサートなどのチケットを消費者が購入した際に2割引きの価格で購入できたり、2割相当分のクーポンまたはポイントを取得できたりするというもの。このキャンペーンの事業規模は約1,200億円となっています。
2020年7月21日まで委託先である事務局を公募している段階で、まだまだ詳細や実施時期は決まっていない状況です。
商店街独自の企画を補助するGo To 商店街キャンペーン
一方、Go To 商店街キャンペーンは消費者に直接向けたものではありません。商店街を活性化するイベントや取り組みによって需要喚起を図るためのキャンペーンです。
具体的には商店街あたり最大300万円を上限として支援。また、広報活動や観光商品開発を行う際にさらに最大500万円を上乗せするというものです。
直接消費者に恩恵があるものではありませんが、いつもの商店街がさらに魅力的なものになるかもしれませんね。
予算は有限、乗り遅れないように注意
これらのGo Toキャンペーンは無限に予算が付くものではなく、予算が尽きたら終了することが予想されます。特にGo To TravelキャンペーンやGo To Eatキャンペーンは話題になっていることもあり、争奪戦になる可能性も。
せっかくのチャンスなので乗り遅れないようにしたいものです。
関連ニュース
-
-
偽サイトに要注意!見分け方やアクセスしてしまったときの対処法を解説
偽サイトでよくある被害 偽サイトにアクセスしてしまうと、次のような被害に遭う可能性があります。 個人情報を盗まれる 偽サイトの多くはログインして利用するWebサービスやネットショッピングなどのサイトを ...
続きを見るニュース 2024.05.30
-
-
ChatGPTがアカウントなしで利用可能に!アカウントありや有料版との違いも解説
ChatGPTとは 最初にChatGPTがどのようなツールなのか見ていきましょう。 画期的なAIチャットサービス ChatGPTはアメリカのOpenAI社が開発したAIチャットサービスです。2022年 ...
続きを見るニュース 2024.05.23
-
-
分散型SNS「Bluesky」が誰でも利用可能に!使い方や特徴を解説
Blueskyとは Blueskyはジャック・ドーシー氏が発案してできたSNSです。ジャック・ドーシー氏は、旧Twitter(現X)の共同創業者の1人で、旧Twitter社のCEOを務めていた人物です ...
続きを見るニュース 2024.05.16
-
-
ポルシェが自動車とスマートホームの連携を狙う
ポルシェは、シュツットガルトに本拠を置くテクノロジー会社home-iXとパートナーシップを結ぶことを発表しました。 home-iXは、元ポルシェ従業員のMehmet ArzimanとHeiko Sch ...
続きを見るニュース 2019.03.18
-
-
サムスンとADTがスマートホームセキュリティ開発で新たなパートナーシップ締結
サムスンは2日、米国ホームセキュリティ最大手「ADT」とパートナーシップを新たに結んだことを発表。両社は、Samsung SmartThingsプラットフォームとADTの監視サービスを搭載した新しいセ ...
続きを見るニュース 2019.03.18
-
-
ヒルトンホテルが“スマートルーム”導入へ
9月26〜27日に開催された旅行業界の国際カンファレンス、Skift Global Forumにおいて、ヒルトンホテルのクリストファー・ナセッタCEOが、2018年中に「スマートルーム」を導入予定であ ...
続きを見るニュース 2019.03.18