Amazonは、自律走行車の新興企業であるZooxの買収を交渉していたとWall Street Journalが発表しました。ただし、確定の情報ではなく、両社はまだ合意に達することすらできていないとサイトは付け加えています。
Bloombergに対しZooxの広報担当者は、「Zooxは戦略的取引について複数の関係者から関心があるとの表明を受け取り、Qatalyst Partnersと協力してこれらのオファーを評価しています。」と述べ、Amazonからの関心についてのコメントを控えました。Amazon側もまた、Bloombergや他のニュースサイトからの情報についてコメントすることを拒否しました。自動車および半導体業界の他の企業も、投資について新興企業と話し合っており、Amazon以外の少なくとも1社がZooxの買収を申し出ているようです。
2014年に設立されたZooxは、自動運転車用の独自のシステムを開発することと新しい電気自動車自体を製造することの両方を望んでいます。Zooxは独自のタクシーオンデマンドによるタクシープラットフォームを使用して、独自のロボットタクシーサービスを提供したいという野望を持っています。
このスタートアップ企業は、2018年7月に5億ドルを調達した際、32億ドルと評価されました。資金調達に続きCEOのTim Kentley-Klay氏に代わりIntelの元上級副社長兼最高戦略責任者であるAicha Evans氏が就任しました。しかし、他の多くの競合他社と同様に、Zooxは新型コロナウイルスの危機以来、財政難に陥っており、従業員を解雇しています。そのため現在AmazonとZooxの間で議論されている合意点は、より低い評価に基づいているといいます。
今回のような買収により、Amazonは自動化への取り組みを継続したい意向です。このeコマースプラットフォーム大手は、2012年には7億7,500万ドルでKiva Systemsを買収した後、倉庫を大幅に自動化しました。それ以降もAmazonは、スタートアップのAurora Innovationへの5億3千万ドルの募金活動に参加したり、2019年1月にはAmazonが購入したスタートアップ企業による自律配送ロボットScoutを発表したりするなど自動運転技術への関心を示してきました。
Amazonにとってドライバーと物流会社への支払いは依然として非常に重要なコストであり、同社は自律システムへの強い関心を持っています。
(画像引用:https://zoox.com/)