米国の安全調査官は、自動運転のUberが致命的なクラッシュに巻き込まれた場合、一連のソフトウェアに問題があると結論付けました。
Uberは、アリゾナ州テンペの道路において、2018年3月にVolvo XC90を用いた自動運転ソフトウェアをテストしていた際、自転車に乗って薄明かりの道路を渡っていたElaine Herzbergさんを轢き殺しました。
National Transport Safety Board(NTSB)の調査官は、”Uberのソフトウェアは手遅れになるまで差し迫った自転車を正しく識別できなかった”と発表しました。調査官によるとUberのシステム設計には、交通規則を無視した歩行者への配慮は含まれていなかったとのことです。
またNTSBは、安全性の問題を他にも複数に渡り発見しましたが、原因については可能性について語られるのみで、まだ結論づけられてはいません。
事故について検察は、Herzbergさんの死に対する責任をUberに負わせませんでしたが、自動運転車のバックアップドライバーを務めたRafaela Vasquez氏は依然として起訴される可能性があります。ビデオストリーミングサービスHuluの記録によると、事故の際にVasquez氏はスマートフォンでタレントショーを見ていたからです。
事故の後、Uberは自動運転テストを中断しました。アリゾナ州の当局は、Uberにテストを再開する許可を与えなかったため同社は州内で事業を中止し、後にペンシルベニア州で自動運転テストを再開しました。
NTSBの調査員は、「Uberの自動運転車が2016年9月から2019年3月までに37回の衝突に関与している」と強調しました。それに対しUberは、「我々は、クラッシュに対するNTSBの深い調査を高く評価し、彼らの勧告を前向きに検討したい。」と声明で述べています。
議会と自動運転車業界は、NTSBの調査結果を元に今後の死亡事故を防ぐ対策を行います。事故によりすでに自動運転業界は厳重な監視下に置かれていますが、さらに他の死亡事故が起きると、一般に受け入れられにくく、規則も厳しくなり、最終的に自動運転車の開発が遅くなる可能性もあります。
(画像引用: https://www.iottechnews.com/news/2019/nov/06/investigators-self-driving-uber-fatal-crash-software-issues/)