ポケトークとは
ポケトークとは、「ソースネクスト」が出している小型翻訳デバイス。ポケットにも楽々入るコンパクトさもさることながら、インターネット接続の高度な翻訳機能と、最新の「ポケトークW」では世界123か国で利用可能という利便性で、人気を博しています。
本体価格は24,800円、ポケトーク専用SIMとのセットが29,800円です。
Google翻訳アプリとは
Google翻訳アプリとはGoogleが開発した翻訳用アプリです。Google翻訳自体はWebブラウザーでも利用可能ですが、よりスマホユーザーに使いやすいように改良したのがアプリ版となっています。
Google翻訳アプリでは、音声入力からの言語翻訳だけでなく、OCR(画像中の文字を認識する技術)機能も利用可能です。Google翻訳アプリのOCR機能では、カメラに撮影した画像中の文字を翻訳して画面に表示できます。
また、Google翻訳アプリの手書き機能では、描画部分をなぞって描いた文字を認識して、指定した言語に翻訳してくれます。
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ポケトークとGoogle翻訳アプリの比較
ポケトークとGoogle翻訳アプリの比較
ここからはポケトークとGoogle翻訳アプリを、3つの観点から比較していきたいと思います。
翻訳精度
まずは最も重要な翻訳精度を見ていきましょう。
ポケトークの対応言語は最新のポケトークWが74言語、初代ポケトークが63言語です。さらに細かく見てみると、ポケトークでは英語だけでもアメリカ英語、イギリス英語、オーストリア英語など、英語だけでも各国のイントネーション(なまりなど)に応じて別の言語として扱われています。
このように、ポケトークでは、相手の細かい発音の違いにも反応し、適切な翻訳を行うことに優れています。
一方、Google翻訳アプリでは104言語に対応。この数値だけを見るとGoogle翻訳アプリの方がポケトークよりスペックが高いように思えます。しかし、翻訳デバイスやアプリの性能は対応言語だけでは図れません。
例えば、ポケトークで取り扱いのあるイギリス英語などは、Google翻訳にはありません。会話で使う可能性が高い言語への細かい対応は、ポケトークの方がGoogle翻訳アプリに対して優れています。
また、ポケトークではインターネット経由で他検索エンジンの翻訳サービスに接続して、処理された結果を出力します。この際、実はGoogle翻訳も利用されています。しかし、中国圏では「Baido(中国の大手検索エンジンサービス)」に接続するなど、地域ごとに最適な翻訳サービスを使い分ける機能がポケトークにはあります。
Google翻訳アプリでは、当然Google翻訳の性能に依存します。適宜最適な翻訳サービスを使い分けられるポケトークの方が、Google翻訳アプリより適切な翻訳が可能です。
コスト面
コスト面ではどうでしょうか。ポケトークはポケトーク専用グローバルSIMなしは24,800円、ポケトーク専用グローバルSIMありだと29,800円がかかります。
Google翻訳アプリでは自分の持っているスマホがそのまま翻訳機としても機能します。またGoogle翻訳アプリ自体は無料で入手可能です。コスト面では端末代がかかるポケトークより、実質コストがかからないGoogle翻訳アプリの方にアドバンテージがあります。
使い勝手
使い勝手ではどうでしょうか。Google翻訳アプリはスマホアプリの1つとして画面をタップし、起動させる手間が生じます。いちいちアプリを起動させて翻訳機能の準備をするのは意外と面倒です。
対してポケトークでは、電源が入っていれば発声者の近くにポケトークを近づけ、音声を吹き込むだけで、すぐに翻訳結果が分かります。また、ポケトークは翻訳にかかる時間もGoogle翻訳より短く、スピーディーな会話が可能です。
SIM経由での通信の点でも、ポケトーク専用グローバルSIMを使って世界126の国で使えるポケトークの方が(ポケトークWのデータ)、各国の接続環境に依存するGoogle翻訳アプリより使いやすいです。