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スマートホーム(スマートハウス)の記事 2019.06.07

スマートファクトリーとは?意味やメリット、国内外での事例について【テクノロジー・AI 入門編】

記事ライター:iedge編集部

現在、製造業における「生産性の向上」は国をあげて取り組んでいるテーマです。そこでITを活用して業務を効率化させる「スマートファクトリー」が注目されています。これまでは人手が必要だった生産管理や在庫管理などもスマートファクトリーの登場で効率化できるようになりました。

機械設備と管理システムをインターネットで繋げ、全体効率化でき、工場全体を可視化できるスマートファクトリーはこの先ますます需要が高まることでしょう。この記事ではスマートファクトリーの意味やメリット、国内外での事例について解説していきます。

▼この記事でわかる!

  • スマートファクトリーの意味
  • スマートファクトリーのメリット・デメリット
  • スマートファクトリー推進における課題

 

スマートファクトリーとは

「スマートファクトリー」とは、工場内で行う人の作業データだったり、あらゆる設備や器具だったりをIoT(モノのインターネット)などを取得、収集して活用し、これらのデータを分析したり活用したりすることで新しい付加価値を生み出す仕組みの工場のことです。

もともと、スマートファクトリーはドイツ政府が最初に提唱したものです。ドイツ政府は国家プロジェクトとして製造業のデジタル化・コンピューター化を目指すコンセプト「インダストリー4.0」を推進しています。

ドイツ製品の国際競争力を高め、製造業界全体の徹底した効率化、高品質化を実現する取り組みが「インダストリー4.0」で、それを体現する工場を「スマートファクトリー」と表現します。インターネットを工場内の機械に接続し、「工場自体の効率化」というコンセプトの元、スマートファクトリーの実用化が進んでいます。

ドイツ政府のインダストリー4.0を受け、日本政府は「コネクテッド・インダストリーズ」を提唱。製造現場の効率化のためにIT化や協働ロボットの普及などを目的とした取り組みが「コネクテッド・インダストリーズ」です。

インターネットの活用と従来の作業を人と手からロボットへ移行させることで、人の負担を軽減するスマートファクトリー化の実現が可能になりました。
 

 

スマートファクトリーの仕組み

スマートファクトリーの仕組みを一言で言うと製造現場の「見える化」です。Iotを活用することで、従来なら時間をかけても収集が困難だったデータをネットワーク経由で素早く収集が可能です。これにより、情報をリアルタイムで分析・完全することが出来、業務の迅速な判断や正確な把握が出来る様になります。

スマートファクトリーは必ずしも工場のみに重点を置くのではなく、製造におけるプロセス全体をデジタル化することで、従来なら設計のために3D-CADの図面の作成後、工場での製造可否やラインでの組み直し、他工場への依頼などといった、製造まで時間が多くかかっていたサイクルを圧倒的に短縮することが可能です。

スマートファクトリー化のメリット・デメリット

工場の効率化のために注目されるスマートファクトリーですが、導入にあたってどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

スマートファクトリーのメリット

1.業務の「見える化」

先述した通り、スマートファクトリーとは業務の「見える化」のことで、これにより業務の効率化や、工場で働く人の負担を軽減することが出来ます。具体的に「見える化」はインターネットを活用して工場内で稼働している機械の状況を常に計測出来ます。

そして、生産性が高い作業と低い作用を一目で判断でき、情報の共有が簡単になります。情報をインターネットで共有することで、工場内だけではなく、会社全体で効率化のために業務の改善策を練ることが出来ます。

2.エネルギーの最適化に繋がる

スマートファクトリーの大きなメリットにエネルギーの最適化もあげられます。工場内では常時、機械や空調など業務に使用する電力をはじめ、膨大な量のエネルギーが使用されています。

スマートファクトリーには、エネルギーを効率的に使用するためにFEMS(工場エネルギー管理システム)が導入されています。FEMSは、省エネ装置と電力需要装置を連携して、消費エネルギーや各設備の稼働状況を自動で把握できるシステムです。余計なエネルギーを使用している機械があれば、察知し、供給を下げてエネルギーを削減したりとエネルギーの調節が可能です。

スマートファクトリーのデメリット

1.コスト問題

ます1つ目のデメリットはコストの問題です。工場全体をスマートファクトリー化すると非常にコストがかかります。FEMSを導入するには初期投資だったり、社員を教育するためのコストなどが発生します。

「インダストリー4.0」を最初に提唱したドイツではこのコスト問題を解決するために、国が積極的にスマートファクトリー化に関与しています。

2.メンテナンスの問題

2つ目のデメリットにメンテナンスの問題があげられます。最新技術を導入した機械がスマートファクトリーには必要不可欠で、たとえ高性能な機械で自動化された工場であっても、定期的なメンテナンスを欠かすことができません。

また、機械の設備合わせてそれぞれ違ったメンテナンスが必要になります。メンテナンスを担当する作業員の給料や教育するためのコスト、さらにはメンテナンスマニュアルの作成など、手間や負担が多く発生します。

スマートファクトリー化が進む背景

ドイツが2011年に提唱した「インダストリー4.0」は、デジタルを製造業全体と結びつけることで高品質化と効率化を実現し、産業界全体で利益を高めていくという取り組み。その中心的な役割がスマートファクトリーです。

日本では元々ドイツの企業と取引をするケースが多いことから、国内でのスマートファクトリーに対する注目が一気に高まったと言われています。

2018年5月に東京ビッグサイトで開催された「スマートファクトリーJapan2018」では150以上もの企業や団体が出展し、各企業が最新の取り組みを紹介するなどして、大勢の来場者が会場に足を運びました。

スマートファクトリーの事例【日本国内】

では実際に日本国内でスマートファクトリーを取り入れた事例をご紹介致します。業務の改善・効果などを見ていきましょう。

効率的にエネルギーを利用

某建材メーカーでは、工場のエネルギー消費量、快適な室温などの職場環境を独自システムで「見える化」したシステムを導入。このシステムを導入することで風が通る道を作り空調設備の稼働時間が削減され、夏場には電力を17%削減しました。

この工場で導入した「見える化」システムでは工場内の風向・風速・温度・湿度などから算出したデータが消費電力レベルと快適性がリアルタイムで表示されます。これらを活用して空調設備や窓の開閉を作動させるタイミングを適確に判断でき、空調設備の運転時間の削減を実現しています。

スマートファクトリーの事例【海外】

海外でもスマートファクトリーの導入は工場など、現場の効率化や効率的な品質管理のために導入が進められています。

大手システムインテグレーターとウェアブルデバイスの導入

海外ではある工場がスマートファクトリー化にウェアブルデバイスを導入して実現した例があります。この工場ではウェラブルデバイスの導入により、工場の生産ラインの作業状況の送受信、各種設備の稼働状況や品質管理と従業員の作業効率の工場が実現しました。

スマートファクトリー化は海外でも導入が進んでいて、インターネットを環境に接続してデータを収集・蓄積して、そのデータを活用した効率的な工場全体の稼働と最適化で利益の最大化を図る工場が増えています。

スマートファクトリーに関連した2019年のイベント一覧

近年注目を浴びるスマートファクトリー。そんなスマートファクトリーに関連した2019年に開催されるイベントの一覧をご紹介します。

【スマートファクトリーJapan2019 @東京ビックサイト】

日時:2019年6月5~7日
場所:東京ビッグサイト
https://biz.nikkan.co.jp/eve/smart-factory/

【第2回名古屋スマート工場EXPO/製造業Iot、AI、FA/ロボットによる製造革新展】

日時:2019年9月18~20日
場所:ポートメッセ名古屋
https://www.sma-fac-nagoya.jp/ja-jp.html

【デジタルものづくり2019】

日時:2019年10月9日~11日
場所:東京ビッグサイト
https://expo.nikkeibp.co.jp/xtech/ex/dm/index.html
 

 

スマートファクトリーの今後の課題とは

スマートファクトリー化を進めていく上での課題、そのひとつが「工場内に機器を繋げる」ことです。工場内の製造装置はベンダー間の異種環境が乱立していたり、古い機器があったりとそもそもデータをネットワーク間で送るのが難しいのです。

スマートファクトリーを実現するためにはこのような工場内の機器をどう繋げるかや、集めたデータをどのように活用していくか、セキュリティの確保などが今後の課題としてあげられます。

まとめ

この先、製造業などの工場の現場での効率性、生産性を高めていくためにスマートファクトリー化は近年非常に注目を集め、導入が進められています。

日本政府も「コネクテッド・インダストリーズ」に力を入れており、国内でもすでに導入事例が数多くあります。

今後さらにスマートファクトリーは浸透していくでしょう。

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