スマートシューズ“ナイキ アダプトBB”とは
2017年9月に発売された「Nike Hyperadapt 1.0」は、足をシューズに入れるだけで、足のサイズに合わせて自動で靴紐が締まる「自動シューレース調整システム」を搭載し、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場する未来のスニーカーのようだと注目を集めました。しかし、定価は81,000円(税込)と高額で、なかなか手に取る機会はなかったかもしれません。
そんな未来のスニーカーに続く商品「アダプトBB」が2019年4月に発売されました。ナイキの新作バスケットボールシューズである「アダプトBB」は、自動靴紐調整システムを搭載しながら、価格はHyperadapt 1.0の約半額という、ファン待望の商品です。
ナイキ アダプトBBの仕組み
アダプトBBの定価は37,800円(税込)で、2019年4月5日から販売が開始されました。ナイキが運営するスニーカー専用ECサイト「SNKRS(スニーカーズ)から購入することができます。現在、販売されているカラーは「ブラック/ホワイト」の1種類で、新色「ダークグレー」が4月27日に発売される予定です。
「自動靴紐調整システム」を謳うアダプトBBですが、実際にはスリッポンタイプで、靴紐はありません。本体のボタンを押すと、内部のモーターとギアが足の圧力を感知して、自動でシューズの締め付けを調整します。
足の甲の部分だけでなく、足首の後ろ側もサイズに合わせて締まり、足全体をしっかりホールドします。左右それぞれの足に合わせて異なる調整がされるので、まるでオーダーメイドのようなフィット感です。
また、専用のスマートフォンアプリ「ナイキ アダプト」を使って自分好みにサイズを微調整することも可能です。自分の好きなフィット感になる設定を複数登録しておくことができるので、プレイ中、休憩中など、シーンに合わせて異なるフィット感でシューズを履くことができます。
ナイキによると、バスケットボール選手は試合中に足のサイズが1サイズ分も広がることがあるといいます。
最初はぴったりだったシューズが、試合中にはきついと感じるようになっても、アダプトBBならわざわざ靴紐を結び直す必要はありません。本体のボタンあるいはスマートフォンアプリから、その瞬間の足に合わせたフィット感を瞬時に手に入れられるのです。
他にも、スマートフォンアプリからバッテリー残量の確認をしたり、ミッドソールライトの色を14色から選んで変更したりすることができます。黒と白のシンプルなデザインのアダプトBBですが、ライトの色を差し色にしてウェアとのコーディーネートを楽しむのも良いですね。
アダプトBBはワイヤレス充電に対応していて、専用の充電マットの上に3時間本体を置くだけでチャージが完了します。バッテリーの容量が505mAhもあるため、1回の充電で10日から20日ほど使用できるといいます。
着用中にバッテリーが切れてしまっても、締め付けを緩めて脱ぐことはできるので、シューズが脱げなくなる心配はありません。
アダプトBBは高機能にも関わらず、非常に軽量化されています。インソールの下にジャイロスコープ、加速度センサー、圧力センサー、Bluetoothモジュール、バッテリー、モーターなど、様々な部品が詰め込まれているにもかかわらず、重量がたったの57g程度とは驚かずにいられません。
防水・防塵機能も備えています。ナイキが行ったプロダクトテストでは、3分間に約300リットルの水をシューズに浴びせても問題がないとされています。
シーン別に変更できるフィット感