日本人の高血圧人口は4,300万人
オムロンヘルスケアによると、日本人の死因のうち2番目に多いのが心疾患、3番目が脳血管疾患だそうです。そして、どちらの原因にもなり得るのが、高血圧です。推定4,300万人の日本人が高血圧であると言われています。
高血圧は様々な病気の原因となる可能性があるにも関わらず、問題があることに気付きにくいため、「サイレントキラー」とも呼ばれています。
血圧を測定できるスマートウォッチ「HeartGuide」
今回紹介するのは、オムロンヘルスケアがアメリカで発売した血圧を測ることができるスマートウォッチ「HeartGuide」です。
「HeartGuide」は、まず2018年のCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で発表され、1年を経てFDA(アメリカ食品医薬品局)の認可を獲得し、製品として発売される運びとなりました。
従来の血圧計よりも手軽に、どこでも血圧を測定でき、自動で測定結果を記録してくれるので、血圧に不安がある人の健康管理方法として大きな可能性を秘めています。
さらに、歩数、移動距離、消費カロリー、睡眠時間などの計測および記録、着信やメッセージ受信の通知を受け取るなど、スマートウォッチとしての基本的な機能も兼ね備えています。
こういった日々の行動と、計測した血圧を合わせて観察することで、生活習慣が自身の健康にどのような影響を与えているかを考えるヒントになりそうです。
「HeartGuide」で血圧を測定するには
HeartGuideの内側には、一般的な血圧計と同じような空気袋(カフ)が取り付けられています。血圧を測定する際は、カフが膨らんで腕を圧迫する仕組みです。
HeartGuideを装着した腕を胸元まで持っていき、本体のボタンを押すと血圧の計測が開始されます。計測にかかる時間は約30秒です。スマートウォッチの画面に血圧が表示され、正常であれば緑色、血圧が高い場合は赤色が表示されます。一目で高血圧かどうかがわかる仕組みです。
計測データは専用スマートフォンアプリ「HeartAdvisor」に自動で同期されます。メモを取る必要がなく、病院でも正しいデータを簡単に見せられるのが利点です。アプリ「HeartAdvisor」は、血圧の測り忘れを防ぐリマインダー機能も備えています。
「HeartGuide」のデザイン
内側にカフが付いていることに加えて、直径48mm、幅25mm、厚さ1.3cm、重さ116gと、スッキリしているとは言えないデザインです。
「HeartGuide」がオシャレやスマートさよりも、健康を守ることを重視して開発されているからでしょうか。2019年後半には、上記のサイズ(Mサイズ)に加えてS、Lサイズも発売される予定です。
「HeartGuide」のバッテリーの持ちは?
オムロンヘルスケアによると、血圧を測定する回数にもよりますが、大体週に2〜3回の充電で十分だということです。スマートウォッチにしては、バッテリーが長持ちするほうだと言えるでしょう。1回の充電で、約8回の計測が可能となります。
「HeartGuide」がオススメな人は?
・血圧の管理が必要な人
・家を空ける事が多く、出先で血圧計が必要な人
・血圧を測ってもノート等に記録するのが面倒な人
・日常のどんなときに血圧が上がるのか知りたい人
・血圧測定を忘れがちな人
「HeartGuide」の価格は499ドルです。一般的な血圧計に比べると、かなり高い印象ですが、その分、利便性を備えています。日本でも医療機器としての認可を得たのちに、2019年内の発売を目指しています。