あらゆる業界で聞かれるようになった「ビッグデータ」というワード。なんとなく意味は分かっているものの、「具体的にビッグデータで何ができるのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ビッグデータとは何なのか、その基礎的な内容と活用事例などを詳しく紹介します。
- ビッグデータを理解するための「3V」
- 企業のビッグデータ活用事例
- ビッグデータがもたらす利便性と危険性
ビッグデータとは?歴史と基礎知識
ITの用語としてたびたび耳にするようになったビッグデータという言葉。そのまま直訳すると「大きいデータ」ということになりますが、実は単にサイズが大きいというだけではなく、さまざまな意味が含まれています。
ビッグデータの特徴を表すうえで重要な「3V」とよばれるものがあります。これは「Volume(量)」、「Velocity(頻度)」、「Variety(種類)」という単語の頭文字をとったもの。すなわち、ビッグデータとは「大量で、入出力の頻度の高い、多様なデータ」という表現ができます。
上記のような特徴をもとにビッグデータという言葉が定義されたのが2000年代初頭であり、もともとはデータ統計などの専門分野において活用されていました。しかしその後、2010年代初頭からさまざまなクラウドサービスが登場してきたことによって有名なテクノロジーとなり、認知度も一気に上がりました。
ビッグデータの仕組み
ビッグデータの代表的な仕組みとして挙げられるものに、スマートフォンなどのデバイスから収集するログデータがあります。特定のアプリケーションの利用履歴やアクセス履歴、行動履歴など、あらゆるデータが対象となります。当然、これらのデータは多くのユーザーから収集することでさまざまな用途に応用が可能です。
また、これまでのデータの場合、収集したログを解析するにはコンピュータでの処理が必要でしたが、ネットワークの高速化やコンピュータそのものの性能アップによってリアルタイムでの分析が可能になりました。アクセス履歴などからその人の特性やニーズを把握でき、その人にマッチした広告や商品を紹介するレコメンド機能のような役割を提供することも可能になります。
また、ビッグデータは個人を対象としたものだけではなく、天気予測などにも応用が可能です。過去の天気図とその後の天候の変化をビッグデータとして記録しておくことによって、精度の高い天気予報につなげることができます。
ビッグデータとデータベース