Google Homeが話すのはこちらから話しかけたときだけ
「オッケーGoogle」と話しかければ、今日の予定や天気、今食べているスイーツのカロリーまで、何でも教えてくれる便利なスマートスピーカー「Google Home」。家電を操作したり、電話をかけたりすることもできます。しかし、Google Homeが起動するのは、あくまでもこちらから声をかけたときだけです。
例えば、忘れたくない用事の前や、天気が荒れそうな時、こちらからたずねなくても教えてくれたらいいのにと思ったことはありませんか?「google-home-notifier」を使ってGoogle Homeにプッシュ通知機能を実装すれば、それらを実現することができるのです。
「google-home-notifier」の設定にはプログラミングの知識が必要ですが、検索してみると、設定の仕方を細かく解説してくれているサイトがたくさんあるので、興味のある方はぜひ挑戦してみると良いでしょう。
「google-home-notifier」とは?
「google-home-notifier」は、コマンドベースでGoogle Homeを起動することができるJavaScriptプログラムです。同じLAN内にあるGoogle Homeデバイスを自発的にしゃべらせることができます。動かすには「node.js」という環境が必要です。
「google-home-notifier」をインストールするには?
「google-home-notifier」を使ってGoogle Homeをしゃべらせる仕組みを作るためには、まずサーバーが必要です。ワンボードマイコンと呼ばれるハードウェア「ラズベリーパイ」を使用することが多いようですが、Windows、Mac OS、Linux系など、あらゆる環境で可能です。
ここでは詳しいインストール方法は割愛しますが、環境によってやり方が大きく変わります。ご自身と同じOS環境のセットアップ方法が書かれている記事や書籍を参考にしてみてください。
「google-home-notifier」でできることの例
カレンダーやメール等のGoogleアカウント、様々なWebサービス、スマートフォンアプリ、IFTTT、スマートホームデバイスなどを組み合わせて、生活を便利にする様々な使い方が考えられます。さっそくいくつかの例を紹介します。
天気の通知
天気予報を10分おきに取得して、雨が降りそうなら「雨が降りそうです」と教えてもらいます。出先で傘がなくて困ることも、干した洗濯物を雨に濡らしてしまうこともなくなりそうです。もちろん、決まった時刻に1日の天気予報を自発的にしゃべるように設定することもできます。
予定の通知
Googleカレンダーに設定した予定の15分前に「10時から会議の予定です」などと通知してもらいます。
ゴミの日を通知
木曜の朝8時に「今日は燃えるゴミの日です」というように、決まった曜日の決まった時刻に、ゴミ捨てを促してもらいます。同じように、忘れ物をしそうな日は「今日はお弁当の日です」などと通知してもらう使い方もあります。
電車が遅延していたら通知
定時に予め指定した路線の電車運行情報を取得して、遅延していたらアナウンスしてもらいます。駅に着いてから電車の遅延や運転見合わせが発覚すると困りますよね。家を出る前に教えてもらいましょう。
LINEで送信したメッセージを読み上げる
作成したLINE Channelのアカウントにメッセージを送ると、Google Homeが読み上げるようにできます。例えば「今から帰るよ」と送れば、Google Homeから家にいる家族に伝えてくれるのです。家族がスマートフォンをあまり見ない場合、とても役立ちそうです。
会社や自宅を離れたら通知
LINEを送らなくても、完全に自動で「今から帰る」「会社に着いた」と知らせることもできます。スマートフォンのGPSをトリガーにして、指定の場所を離れたとき、到着したときGoogle Homeに「パパが会社を出ました」などとしゃべらせることが可能です。
温度管理で熱中症対策
スマート温度センサーの値を観測して、ある条件になったらGoogle Homeに通知してもらいます。熱中症の可能性がある条件になったら「クーラーを付けてはどうですか?」というように注意を促すことで、熱中症になりやすい子供や、暑さを感じにくいお年寄りの熱中症対策になります。
薬を飲む時間を通知
定時に「薬を飲んでください」と通知してもらいます。「オッケーGoogle、薬を飲んだよ」と話しかけると、スプレッドシートに服用記録をつけます。服用記録をつけるまで、30分ごとに通知を繰り返して飲み忘れを防ぎます。
水分摂取を促す
つい水分の摂取を怠りがちな人は、定時に「水を飲んでください」とアナウンスするようにしてみるのはどうでしょう。薬の服用記録と同じように、スプレッドシートに水を飲んだ回数や量を記録することも可能です。
新着メール、SNSの通知などを教えてもらう
「メールが届いています」などと教えてもらいます。そのまま読み上げてもらい、音声入力で返信すれば、完全にハンズフリーでメールのやりとりができてしまいます。
「google-home-notifier」の活用法は他にもたくさん
ここで紹介した例はほんの一部で、「google-home-notifier」には無限と言っていいほどの活用方法があります。工夫次第で、もっと複雑なことも実現可能です。Google Homeと「google-home-notifier」の組み合わせで、生活の中のあらゆる「これができたらいいのに」を叶えてみませんか。