ゼロからイチを生み出す企業、それがセブンドリーマーズ
全自動衣類折りたたみ機というまさかの製品を開発してしまったのは、本気でイノベーションに取り組んでいる日本企業、セブン・ドリーマーズ・ラボラトリー株式会社です。
宇宙開発等も手がける同社は創業50年の歴史を持ついわゆる「技術集団」で、これまでオートクチュール・カーボンゴルフシャフトや、鼻腔挿入デバイス・ナステント等を製作してきました。
そしてついに、今回ご紹介するランドロイドの完成に至ったという訳です。
ちなみにこのランドロイドですが、開発には12年もの歳月を要したということですから、近年何かと話題のIoTデバイスやスマートホーム関連デバイスが登場する前から企画・開発が進んでいたということになります。
なお、現時点ではまだ一般発売はされておらず、2017年秋頃に受注開始になる見込みとされています。価格は今のところ185万円程度が想定されています。
「ちょっと高いかな?」
と感じる方も多いかもしれませんが、仕事で疲れて帰ってきてから洗濯物を畳むという負担が減ること、育児をしながら毎日大量の洗濯物を畳むという負担が減ることを考えると価値を見出せる方も多いのではないでしょうか。
同社曰く「将来的には食洗機と同等の価格にする」という目標があるそうです。
それではランドロイドの様々な魅力についてご紹介して行きます。
ランドロイドの魅力、「ただ畳む」だけじゃないその凄さとは
一般家庭にある冷蔵庫よりも少し大きいサイズのランドロイドは、洗濯が終わった衣類の山を放り込むだけで自動で折りたたんでくれるだけでなく、仕分けまでしてくれる優秀なロボットです。
現状ではパーカーなどをシャツのように綺麗に折りたたむことはできないとしていますが、人工知能が搭載されていますので、数を重ねるごとに最適なたたみ方を覚えて実践してくれるようになるとのことです。
また、同じく人工知能が衣類の特徴を覚えて種類ごとに仕分けしてくれたり、「お父さん」「お母さん」「長女」など持ち主ごとに分けることも可能とのことです。
現在は1枚たたむのに10分程度の時間を要するとのことですが、こちらはソフトウェアのアップデートを経てどんどんスピードアップするとされており、また仕上がりの精度も高くなっていくとされています。
冷蔵庫ほどの大きさがありますので、そのままクローゼットとして保管しておくことも可能で、専用のスマホアプリを介してどこに何が入っているかが一目でわかるほか、棚の仕分けも洋服の種類別、家族別などを設定することができます。
「ただ畳む」だけでなくどんどん賢く、速くなり、さらに仕分けに保管までできてしまうランドロイド、でもその魅力はまだまだこれだけではありません。
コーディネーターとしても大活躍
女性向け月額制ファッションレンタルサービス「airCloset」との協業も発表されていて、例えばクローゼットに保管されたままであまり着ていない服があるとすると、その衣類を有効活用できるコーディネートなどを提案してくれると言います。
先ほど少し触れた専用アプリでクローゼットの中身を可視化する「オンラインクローゼット」機能を活用したもので、その中身をairClosetと共有することで提案が可能になる、というシステムです。
さらにはIoTデバイスメーカーのCerevoとの協業も発表されました。
こちらはAmazonの音声アシスタント機能Alexaに対応したデバイス「Lumigent」を介して音声コマンドでランドロイドを制御したり、操作方法を音声で案内してくれたりするものです。
家事の負担軽減によって得られる時間の価値は大きい
「ただ畳む」だけじゃないランドロイド、いかがでしたか。
同社は将来的には洗濯や乾燥も含めて全てをノンストップで行えるようになるランドロイドを開発するという目標を掲げていますが「まずは今のランドロイドをしっかり普及させることが先決」であるとしています。
確かに洗濯や乾燥までは自動で行ってくれる時代になりましたが、最終的に畳んでクローゼットに入れるのは今も昔も人の手でした。
一人暮らしならまだしも3人、4人など家族で暮らしていると日々のその負担は意外と大きなものです。
もしその負担が減ったとしたら、あなたは何に使いますか。
買い物もいつもよりゆっくりできますし、観たいテレビも映画も観られます。本を読むことも少し手の込んだ料理を作ることもできます。
あるいは家族との団欒に使っても良いでしょう。
「洗濯物くらい自分で…」という意見もあるかもしれませんが、こうした家事の負担軽減によって得られる時間は、貴重な自分の時間を増やしてくれると共に家族にも反映されていきます。
時間は目には見えませんが、もしかするとあなたや家族にとってその効果は計りしれないものとなるかもしれません。
ランドロイドの一般発売、そして価格の低下が待ち遠しいですね。